<2009年10月4日>荒川・足立区探訪(その1):荒川区編(南千住~千住大橋)



★あしたのジョーのルーツを訪ねて


昨年夏、「巨人の星」の星飛雄馬が少年時代を過ごした墨田区の下町風景は歩いてみたけれど、今度は「あしたのジョー」のルーツ「泪橋」が見たくなってきた。荒川南千住へと足を向けてみよう。

                     墨田区探訪(その2):「巨人の星」ルーツの記事はコチラから


隅田川「千住大橋」南側は荒川区南千住、北側は千住○○町の名がつく足立区・北千住界隈です。ジョーが暮らした山谷「泪橋」を出発し日光街道を北上し、千住風景を踏破することとしました。



南千住へは地下鉄日比谷線でアクセスしましたが駅舎はビックリする程に近代的!05年つくばエクスプレスが乗り入れしリニューアルしたからです。でも南側風景はJR操車場が広がり下町の雰囲気が漂う。


      .......(左)近代的な南千住駅、(右)駅南口は操車場があってやや殺伐とした感じ.....

♪「サンド~バッグに~浮かんで消え~る~」♪ 尾藤イサオの渋い歌声で始まる「あしたのジョー」は「巨人の星」と並び、小学校時代夢中になったスポ根漫画。矢吹丈がボクサーの道に引き込まれたのは山谷ドヤ街で丹下のオヤジに出会ったことに始まり、泪橋はまさにその舞台となった場所


  ......(左)只の十字路だった泪橋、橋はなく新マンションが立ち並ぶ (右)立つんだ、ジョ~!......

















ユーチューブ:「あしたのジョーの主題歌」 by 尾藤イサオ)


丹下のオヤジがジョーを連れてきた拳闘クラブは橋の下(隅田川沿)にありました。あの橋が泪橋だと40年以上信じていたのに・・、そこは単なる交差点でしかありませんでした。大いに落胆・・(泣)

                       リンク:「東京DEEP」案内 ドヤ街山谷(振り返れば泪橋)


       ........岡林信康が歌った「山谷ブルース」の場所は、まさにこの周辺が舞台となった。.....

「今日の仕事は辛かった~♪あとは焼酎あおるだけ~♪」、岡林信康が歌った悲哀の山谷ブルース。
不況の世の中が長く続き、今も同じような辛い日常が繰り返されていることは想像に難くない・・。
日雇労働者の暴動など物騒なイメージがある山谷地区ですが、現在は高層マンションが林立している。

ユーチューブ:岡林信康「山谷ブルース」
          

                



★江戸時代の処刑場だった小塚原


泪橋から再び南千住に戻ると、駅前には小塚原回向院。ここにも悲しい歴史が刻まれていました。
小塚原(コヅカッパラ)は江戸時代の処刑場跡地でした。当時、埋葬死体は野犬に食い散らかされ地獄のような有様で、刑死者を弔うため1667年に本所回院の住職がここに供養の地を設けたとのこと


    .......かつて罪人が処刑された「小塚原」、死者供養のために建立された「回向院」.....









ここは「安政の大獄」(幕末大老・井伊直弼の弾圧事件)で長州の吉田松陰・橋本左内等、維新の礎となった幕末志士が殺され葬られた場所です。橋本左内は地元で断トツに尊敬されている人物


       .......右は「安政の大獄」で処刑された橋本左内(明治維新志士の先駆け)の墓........






その他にも歴史上有名な伝説人物の墓も沢山ありました。そしてここは日本近代医学の出発点にも関係した場所、解体新書を著した杉田玄白がここを死体解剖実験場として使ったとのことです。


 .....(中)鼠小僧次郎吉や高橋お伝の墓も・・(右)解体新書ターヘルアナトミア編纂の礎にもなった。....

回向院の隣(JR線路脇)には「延命寺」(本所回向院住職が建立)があり、赤い涎掛けをした巨大な「首切り地蔵」がひっそり佇んでいます。「南無阿弥陀仏」文字は悲しき処刑者達への鎮魂念仏・・


       .........延命寺の巨大な「首切り地蔵」は数々の処刑者の霊を憐れんだ。.....





★スサノオノミコトが祀られる由緒ある神社


南千住駅から日光街道へ北上する道は「コツ通り」と呼ばれます。あまりイメージはよくないけれど、深い歴史の中で刻まれた由緒ある名前。この商店街は懐かしい雰囲気の昭和レトロな光景でした。 


                ......コツ通り商店街風景(旧・日光街道)のイラスト.....

日光街道に出合い反対側に渡ると、1200年以上の歴史が刻まれる「素盞雄(スサノオ)神社」が現れました。通称「お天王様」と呼ばれ、「瑞光石」という霊験あらたかな祭神降臨の史跡があります。


                  ...........「素盞雄神社」の威厳ある社殿.......


        ........(左)演舞台である神楽殿 (右)境内には「瑞光石」が二重・鳥居に守られる。.....


スサノオノミコトといえば、6歳時に観た東映劇画「わんぱく王子の大蛇退治」を思い出すなあ・・。
キングギドラのような八匹竜・ヤマタノオロチは実に怖かった。日本神話を丁寧に描いた映画でした。


     ......(左)神主のお払いを受ける氏子 (右)映画1シーン(八岐大蛇に立ち向かうスサノオ).....


ユーチューブ:東映映画「わんぱく王子の大蛇退治」


               ......境内の竹林の中でししおどしがコ~ン・・と静かな音が鳴り響く.....





★千住の歴史を教える「荒川ふるさと文化会館」


日光街道を北上していくと、「荒川ふるさと文化会館」という地元も歴史博物館があります。ちょうどタイムリーに「橋本左内と小塚原の仕置場」というテーマで展示が行われていました。覗いてみよう。


   ......「荒川ふるさと文化会館」、橋本左内や小塚原「首切り地蔵」が展示されていた。.....


       .........文化会館の中には、千住大橋を巡る歴史や昭和レトロの路地風景も紹介展示.....





展示内容は、刑場としての小塚原の由来、千住大橋(江戸時代初期に架橋)や日光街道の成立ち、明治時代の工業化の歴史等が紹介されています。昭和レトロ・路地風景・茶ぶ台の部屋も必見


    ......(左)岩の大滝が流れる「天王公園」 (右)季節はずれの朝顔が綺麗に咲いていた。.....








文化会館を出て住宅街を歩いていくと「天王公園」という滝や岩をオブジェにした荒川区民が憩う公園の脇を通過すると、いよいよ隅田川だ。日光・奥州方面の玄関口となった千住大橋が現れます。 


        .......今は青い鉄骨の橋だが、江戸時代は木造で由緒ある「千住大橋」.......


ここで荒川区はサヨウナラ・・。千住大橋南側は悲しい歴史(泪)を垣間見ました。この橋を渡ると足立区に入ります。今度は日光街道千住宿の風情、活気ある下町風景、荒川堰堤の景色を楽しもう。


                                                   おわり




↓その2:(足立区編)に続く


  # by rollingwest | 2009-11-01 20:31 | 都会の風景 | Comments(14)

<2009年9月大型連休>北海道・日高山脈の難関峰「ペテガリ岳」:(後編)

↓(前編)より続く


★絶好の快晴日、いよいよ出発! 日高主稜線へ出る。


       ....早朝にペテガリ山荘を出発!今日は快晴、光が溢れる素晴しい日を迎えた!.....







満天星空の夜は明けて、憧憬のペテガリ岳登頂の日は予想通り雲一つない快晴日となりました。
4時半前に起床、朝食を済ませピストン山行(往復約12時間)に備えた装備をパッキングし5時10分にペテガリ山荘を出発。いきなり急登スタート、今日は長丁場だ。息を切らさぬよう慎重にペース配分・・


   .....ペテガリ岳登山コース(今回同じ行程を辿ったwahats newsさんのHPからお借りしました).....

急傾斜・ジグサグした登りにペースは全く上がりませんが、段々視界が開けるようになってきました。
1050mコブ・1293mコブ、味気ない名前が続く。この山域で歴史由緒の名を期待する方が無理か・・


      .......当時、本格的な紅葉にはまだ早かったが、色づき半分の初期紅葉が目立った。、.....



 日高は北海道の南部山脈であるだけに本格的な紅葉はまだ早い・・。でももう一部の葉は色づき始めている。ダケカンバの白い幹、快晴の青空、色づく赤黄色の葉・・、コントラストの舞台は十分だ。


           ....... 北海道の山の象徴木・ダケカンバの明るい登山道!.....












       .......ダケカンバは色づき始め、北国の紅葉は実に爽快な気分にさせてくれる。.....









コブから主稜線沿いに歩き進むと、ペテガリ岳の貫禄ある全体山容が見えてきたぞ!ボリュームある勇姿には本当に目を奪われました。頂上から深く刻まれた急傾斜の谷筋稜線が実に見事だね~


      ......ペテガリ岳は鋭突峰であるが、アプローチ稜線から見た姿は台形の大山塊だった。..... 
 
  .....白きダケカンバに雲一点なき紺碧の空、さらに進むと円錐形ペテガリ岳に姿を変えた.....

歩き始めて約4時間、まだペテガリはまだあんなに遠い。日高は山全体の懐が実に深いなあ・・
でも今から思うと、この辺(1293mコブ過ぎの稜線)を歩いていた時はまだまだ余裕がありました。





★日高山脈の深い谷と森


1293mコブから1301m展望台までの稜線歩きは、依然気持ちがいいがプロムナード続きます。高度を徐々に上げてくると、比例するように鮮やかな赤や黄色の紅葉の木々が目立ち始めてきました。


       .......紅葉はやはり、光量が貴重!青空とのコントラストが鮮やかに映える。.....







さすが日高の山々、珍しいキノコを多く発見できます。ここはヒグマの旺盛な食欲を満たすための山の幸に十分恵まれているのでしょう。でもヒグマも毒キノコの見分けは当然できるんだろうなア・・


      .....(左)アカチシオダケ       (中)ブドウダケ           (右)ナラタケ.....







    .......(左) ベニヒダタケ  (中)クロサルノコシカケ       (右)ニンギョウダケ.....






ここは日高山脈のド真ん中にあたる奥深い山域ですが、振り返ると太平洋沿岸部(2日前に車で走った新冠・静内・三石)が見えるではないか!雨飾山・御神楽岳に続き、名峰から海を3回連続で見ることができた。深い谷・原始林の栄養素は川から海に流れ込み、立派な昆布を育んでいます。


  .....(左)対面はペッピリガイ山の深い谷 (右)遠くには日高西海岸の遥かに太平洋が望まれる。.....












             
.....北の秋の訪れは早い。ナナカマドの実がもう真っ赤!山の枯葉は海の恵みに形を変える。.....











   

★ついに憧憬の「ペテガリ岳」に登頂!そして下山、小屋連泊


1301mコブからの大展望を満喫した後は、いよいよペテガリ岳への最後の1時間半急登に挑戦。
ここから最後の登りは長かった~!頂上かと思ったらまた次の偽頂上が現れる・・(この繰り返し)


      .......ペテガリ岳の最後の登りは、もうイヤになるくらい長く、本当にキツかった~!.....


そして、そして・・、ヘトヘトになりながら「ペテガリ岳」(1736m)の頂きについに立つことができました。
大絶景!ガイドブックで見た憧憬なる重畳たる数々の山並み・深い谷が目の前に広がっています。


   .......(左)ついにペテガリ岳登頂!(左奥はカムエクチカウシ) (右)ヤオロマップ岳&コイカクシュサツナイ岳.....



日高山脈は地形が険しく、道が整備されたのは最近のこと。昭和初期、数十kmの沢を詰め登頂競争が展開されたそうです。初登頂は慶応山岳部、厳冬期は北大が犠牲者8人を出し苦難の栄冠


   ....ペテガリ岳からの重畳たる南部・大眺望、手前に中岳、遠くに神威岳・ソエマツ岳・ピリカヌプリ.....


北西部には未踏難関「カムイエクチカウシ山」や百名山「幌尻岳」が鎮座します。あと日高には2回来なければならないかなあ・・。でも日高最大難関ルートはペテガリから南部に延びる山脈と聞きます。小屋や水場もない中、かくも長く重畳たる原始の山を大縦走している人が果たしているのだろうか・・?


   .....(左)遥かには難関「カムイエクチカウシ山」が貫禄の姿を見せる (右)日高山脈中央の地図....


11時過ぎ、朝出発から登頂まで6時間の苦闘でした。ほっと一息を入れて昼食を摂ります。ビールが飲めれば最高だったけれど・・(笑) でもこれからまた5時間近くかけての下山か。(長エなあ・・)


      .......(左)紅葉のダケカンバ林を下るマツ氏 (右)夕日に光り輝く静内・東沢ダム.....

下りは得意なので登りに比べたら楽でしたが、もう歩き始めて10時間近く。大きなコブが3つあるのでアップダウンが体力を蝕みます。登り返しが辛いんだよなあ・・。とにかく長い。日高南部山脈のスケールの大きさを身に滲みて実感しました。歩き続けて11時間、漸く山荘にヘロヘロで16時到着~。


  ....最終夜のペテガリ山荘では採れたてキノコ料理を振舞ってくれる人がいて嬉しかった。.....














山小屋ではいろいろな人が滞在しています。近くの渓流で釣った魚や採ったキノコを料理する人もいてご相伴に与りました。皆、日高の原始の森に魅せられて心底に山を愛している人ばかりです。





★ペテガリ山荘を出発し、神威小屋の登山口に戻る


世話になったペテガリ山荘・・ついにサラバ。車が何台かありましたが、静内山岳協会や営林署パトロール関係の人が入山、お連れの人もいるようです。朝5時に出発して下山ルートへと向かいました。


    .......早朝のペテガリ山荘。ペテガリ登山に向け装備完了し、朝の柔軟体操をする人達.....

山荘からペッピリガイ沢川の林道は長い平坦な道が続く・・、奥部平原では、またも鹿の親子に遭遇。ヒグマに遭わなくてよかった~!熊よけ鈴とホイッスルを鳴らしながら・奥深い森を歩いていきました。


    .......(左)鹿の親子2頭、こちらを不思議そうに見ている。(右)ペッピリガイ沢川の流れ.....









      .........(左)因縁のペッピリガイ沢川の林道分岐 (右)林道最奥部の光景..........







でも今回予想外だったのは、林道歩き途中で右足踵に靴ズレの大きなマメが出来て皮がペロンと剥けてしまったこと。履き慣れた登山靴なのに、前日11時間往復が原因か?帰りも辛い足取りに・・


     ......朝モヤに煙るペッピリガイ山、平原からの赤テープを頼りに下山の沢コースへと向かう。.....


平原から再び沢登りの道に入り、神威小屋を目指します。ややビッコを引くマメ潰しの足取りには、沢の悪路はかなり難渋しました。朝8時半過ぎに到着、マツさんと合流してようやく下界へ戻れる~





★日高西海岸線から千歳へ戻る


ホッとした安堵感に浸り、サブレットの里を再び見ながら、荻伏・静内方面にレンタカーを走らせます。営林署のゲートキーを返却、長い日高西海岸の光景を楽しみながら苫小牧方面へと向かっていきました。


       ...........延々と続く「日高西海岸」、ご存知「日高昆布」の名産地.........














今日は曇りだが、空気が澄んでいるのか太平洋越しに見晴らせる北海道・名峰が実に素晴しい!


   ........手前は苫小牧、遥かには羊蹄山・樽前山の海上シルエットが判る。(右はクローズアップ写真).....








往路同様、日高自動車道に乗って広大な勇払原野を通過し千歳空港近くのレンタカー営業所に無事到着。車を返却し、千歳市内のビジネスホテルに投宿。久しぶりにビールで乾杯!祝・無事帰還!(嬉)


           ..........千歳市内のビジネスホテルの展望風呂で疲れを癒す。.....


       .......千歳市内から望む「支笏湖の3名峰」(左:樽前山、右:風不死岳・恵庭岳).....






★おまけ登山(樽前山)

今回、当初計画では東大雪(トムラウシの近く)にある石狩岳も登る予定でしたが、このマメで苦痛の足ではちと無理と判断して、お手軽な「樽前山」(上記写真の左)登山に切り替えることにしました。

この山は7合目まで車で行けるので非常にラクチン、足の怪我も問題なく登れます。200名山なのに、なぜか北海道勤務時代未踏だったので、今回ピークハントの数に加えられたのは嬉しかった~!

暫く安定していた北海道天気でしたが、今日は雨予報。早朝にタクシーを呼び、7合目から登山スタート
1時間弱で登頂しましたが、完全にガスが掛かった状態で眺望は終始きかず、ちと残念だった~!


         .....念願の「樽前山頂上」に立ったが、残念ながらガスの中で何も見えず。......






「樽前山」は支笏カルデラ・外輪山に約9千年前に誕生した新しい火山です。今から100年前の噴火で溶岩が中央部に盛り上がり、特異なドームがわずか3日間で形成されました。(ドームは登頂禁止)


         .......もし晴れていたら「樽前山ドーム」(右はドームを拡大)がこのように見えたはず.....






支笏湖を取り巻く山は、「風不死岳」「恵庭岳」も加わり3名峰がお互いを引き立て合い鎮座しています。25年前に恵庭岳の先突岩上に立ち、雄大な支笏湖を見下ろす大絶景を満喫したなあ・・。湖畔の「丸駒温泉」は湖水と温泉が入り混じりあう秘湯、近くには「苔の洞門」もあり見所は満載!


  ......(左) 重厚な「風不死岳」と「支笏湖」 (右)先突峰が魅力的な「恵庭岳」(25年前に登頂).....



さて全ての行程を終え新千歳空港へ。キャンセル待ちの切符を手に入れて1日早い帰京としました。
マメができたり予定変更などいろいろありましたが、とにかく無事に帰還できたことが何よりです。


    .......北海道よ、さらば!「新千歳空港」から飛び立つ(遥かには樽前山のシルエット)........










      
★エピローグ


北海道の山の標高は最高峰でも2千m強で決して高くないですが、高緯度なので本州3千m級と実質的に変わらぬ厳しい条件です。さらに山小屋や周辺交通路も殆ど整備されておらず挑戦には余裕ある日程・準備万端で臨む必要があります。(今年の夏はトムラウシ大量遭難発生の悲劇も・・)


              ........脳裏に深く刻み付けられた日高山麓の数々の光景.....



北海道の未踏名峰は、日高山脈の「幌尻岳」「カムイエクカチカウシ山」、東大雪の「石狩岳」「ニペソツ山」、道北「天塩岳」「暑寒別岳」、道東「羅臼岳」「斜里岳」「雌阿寒岳」、まだまだ金がかかりそうだ・・。


でもスケジュール通りにいくと思っても山は何が起こるかわかりません。北海道の山の危険度は非常に高いことをあらためて実感しました。悪天候・怪我・体調不良・熊との遭遇・思わぬトラブル発生等リスクに備え余裕ある計画にするべきです。マツ殿には計画立案から数々のフォロー、深謝の次第・・




北海道の山の厳しさを教えてもらった日高山脈・・。来年もまた挑戦しそうな予感がしております。
      ( tyoubun  ni    otukiai   itadaki   otukaresamadesita~!   arigatougozaimasita )


                                                      おわり




次回は荒川区・足立区探訪(その1):荒川区編をお届けいたします。



  # by rollingwest | 2009-10-31 23:43 | ローリングウエスト山紀行‘09 | Comments(20)

<2009年9月大型連休>北海道・日高山脈の難関峰:「ペテガリ岳」 (前編)


このたび実父の逝去にあたり弔意コメントやお香典を頂き、皆様からのお気遣い誠にありがとうございました。また久しぶりに本ブログを再開したいと思います。(もう1ケ月半も前の記事ですが・・)
皆様からの楽しいコメントを心待ちにしております。今後ともご愛顧の程よろしくお願いいたします。



★プロローグ


今から約30年前に新入社員で赴任した土地が北海道であったことから、大雪山・トムラウシ・十勝岳等の百名山、夕張・ニセコ・羊蹄山・駒ケ岳など、北の国の名峰はいくつか登ることができました。
しかし日高・知床の山々はヒグマの巣である故に恐れ、当時は足を踏み入れたことがありません。


        .....日本で最も原始性を残す日高の奥深い山々(左・1839峰、右・ヤオロマップ岳).....








知床の方は世界自然遺産指定で一大観光地、交通利便が優れているため当該周辺の諸名山の踏破は比較的容易です。しかし日高は日本に残された最も原始的な山脈。奥深い山でアプローチが難しくここに入るには相当な体力・経験・知見が必要。日高への挑戦が今回初めて実現しました!


日高山脈は十勝・帯広から襟裳岬に向けて連なる山々で、総延長は120km以上に渡る重畳たる大山脈です。幌尻岳は百名山として有名ですが、他の山は一般の人には殆ど名が知られぬ超マイナーな存在。いつか踏破したいと憧れ続けた山々、まだ体力ある内に挑戦しないと実現は厳しい・・

           ......冬の日高山脈全景、実に大絶景!(インターネットからの航空写真を拝借).....

















そんな漠然とした気持の中、200名山達成にあと10数座を残しリーチ寸前となったマツ殿から、9月大型連休に日高の遥かな名峰「ペテガリ岳」に登らないかとお誘いがかかりました。これはチャンス!マツ殿の綿密で余裕ある山行計画に信頼を寄せ、30年ぶりに日高路をめざすことになりました。





★エアフライト、秋の北海道

29年前、新入社員として北海道赴任した時、上野から国鉄東北本線に乗って翌朝に青森駅到着。青函連絡船で海を渡り、函館本線経由で室蘭に入りました。長い道程で遥かな北国に来たのだと感慨深いものがあったなあ・・。今は誰もが気軽に羽田から新千歳まで1時間半、時代は変わった


   ........羽田空港を出発 (炊事用コンロのガスカートリッジは機内一切持込み不可、北海道で調達).....




今年の9月は残暑のブリ返しが殆どなく、全国的に早い秋の訪れでした。9月中旬には北海道で初冠雪を記録したというニュースも流れており、山装備は防寒具を厚めに揃え準備万端としました。


           ...... 09..9.12に北海道の初冠雪を早くも記録した。(大雪山が白く雪化粧).....

10:30羽田空港発、昼に新千歳空港へ到着。レンタカーは簡単に借りられると思っていたら、大型連休で需給は超タイトで誤算!幸運にもラスト1台を何とか調達できましたが、この時期は予約必要と反省


           .......新千歳空港に到着、レンタカーを調達して苫小牧・日高方面へ.....










空港から南下して苫小牧・勇払方面に車を走らせて行くと、バードサンクチュアリ(野鳥の楽園)で有名なウトナイ湖が出現。ゆったりした湖畔で鳥が寛ぐ風景・・、北海道に渡って来たことをまず実感する。


       .......新千歳空港から苫小牧へ向かうと野鳥の楽園「ウトナイ湖」が左手に見える。.....

       ..........湖岸には、白鳥2羽&黒鳥1羽。(我々人間様とは時間の流れ方が違う).....





★日高・サラブレッドのふるさとを行く

日高自動車道に乗り、雄大な勇払原野を通りぬけていくと海岸沿いの国道235号線を走り続けていきます。日高本線沿いルートは情緒あれども変化が少なく単調だねエ・・。襟裳はやはり何もない。


   .....苫東・勇払原野や日高本線沿いの道を走るのは北海道勤務時代以来だ。約30年ぶり......










しかしこのルートには心が癒される見所が多く点在しています。ここは競馬サラブレッドの一大牧場地なのです。そういえば28年前、新冠・明和牧場にいたハイセイコーに会いに来たものだなあ・・。
悲劇の名馬・テンポイントの墓をお参りに吉田牧場に来た記憶もあるぞ。実に懐かしい雄大風景!


     .......日本のサラブレット馬の故郷・日高、「新冠・静内・浦河」の牧場風景......












            リンク:「日本競馬史を飾った名馬たち」の記事はコチラを参照
            リンク:「日本競馬発祥の地」の記事はコチラを参照










不況知らずといわれた競馬業界もバブル崩壊後15年を過ぎて厳しい時代を迎えているような気がします。サラブレット生産者や馬主も今は経営が大変だろうなあ・・。でも夢を追い続ける人達は・・。


         .......この子馬たちもいつの日かダービ-馬に輝きたいと願っているのだろうか・・。......













★日高海岸沿いにある穴場温泉(夕日の絶景)


    ......「みついし昆布温泉:蔵三」は日高海岸沿いにある新設のスパ温泉、素晴しかった!.....

初日の宿泊地は、日高山脈にアプローチするSPOTで事前に豪華な気分を味わうことができました。
日高西海岸の真ん中位置に三石(mituisi)という地名があります。そこにスーパー銭湯風の「みついし昆布温泉:蔵三」が見えてきた。当温泉は料金の安さ・中味の充実度でインターネットでも話題の宿。


          .........静かなる太平洋の海凪、刷毛でサッと書いたような秋の空.....


宿チェックイン後に目の前に広がる海岸を散策してみることにしました。テトラポット護岸脇にはいくつかの砂州・砂浜があり、日が暮れてまったりした時間が流れている。北の国の風情が漂っているね~

           .......カモメも寛ぐ夕暮れ時の海、明日も確実に晴れだなあ・・......



  .....ついにサンセット!何と美しい~。露天風呂からこの絶景が目前に広がっていたのだ!......












夕暮景色を堪能した後は、温泉と豪華食事を堪能~!新鮮な北海刺身・三石和牛・グリーンアスパラ・つぶ貝五目飯、奥深い山に入ったらこんな料理はもう口にできない。前夜祭で十分満喫しとこう・・

     .......高級感があり、かつ庶民的なスパリゾート「蔵三」。料理も実に豪華で素晴しかった!......





★ペテガリ岳・登山口へのアプローチ

朝食後に宿の駐車場前に広がるサラブレット牧場を散策してみれば、秋晴れの緑で輝いています。
その広大な緑平原の遥かには、日高山脈の長大な稜線がクッキリと見えました。実に雄大ですね~

    .....宿泊地「蔵三」の眼前は、広大な牧場。その向こうにはこれから挑戦する日高の山々.......







           ..........北の国のロバくんが、ノソノソと近寄ってきた。餌チョーダイ・・......









いよいよペテガリ岳登山口へ向け出発~!車は荻伏という海岸の町から左に折れ込んで北上し、いくつかのサラブレッド牧場の風景を突き抜けて行きます。いよいよ日高の奥深い林道からアプローチ!

          .........絵画のような牧場風景。3頭のサラブレッドは日高の山を見ながら育ちゆく。......

この長い林道は現在途中でゲート遮断されています。日高南部森林管理署(静内)で申請して鍵を受取らなければその先の登山口(神威山荘)まで車で行けません。年々変わる登山道の交通事情、な~るほど、なぜ日高の山地図が一般に市販化されていないのか理由があらためてわかった。


  ....(左)林道奥にペテガリ岳の鋭峰が現れた!(右)営林署に鍵を借り、ゲートの施錠を外す。.....







           ..........「神威山荘」にて、ここからペテガリ岳への登山が始まった。........

車は林道の終点「神威山荘」にようやく到着、ここにレンタカーを置いて登山口へと向います。沢登りをして一つの山を越えなければ、ペテガリ岳登山基地に着きません。この不便さが魅力なのかも・・。





★いきなり沢登りでの山越え、「ペテガリ山荘」へ宿泊


行程はいきなり川を渡って沢登りからのスタート!まずニシュオマナイ川を渡り中ノ岳からの尾根を越して、ペッピリガイ沢川に降り、林道沿いに進み「ペテガリ山荘」を目指すコースです。アイヌ語源は難しい~!


   .......(左)ニシュオマナイ川の流れ (右)登山開始後にすぐに川を渡り、深い渓谷に入り込む。......







  .....いきなり沢登りが始まる。斜面は滑りやすく荒れ様相だが、赤テープで道は見失わない。......



当日は好天で沢の水量が少なかったので大きな支障はありませんでした。それでも倒木があったり、滑りやすい道は歩きにくい。大雨が降ったらこのコースは間違いなく危険な道になることでしょう。

           .......日高の山で見た花々 (左)ミヤマトリカブト (中)マムシソウ (右)サワヒヨドリ.....






尾根のコブ極め、下りきるとついにペッピリガイ沢川の平原に出ました。うわっ、ヒグマの糞を発見~!
熊よけ鈴を鳴らしながら歩いているので、余程のことがない限り遭遇しないと思うけど・・(チト、恐~)


    ......ペッピリガイ沢川の平原は奥深く独特の雰囲気が漂う。ヒグマの糞は黒くコロコロしている。......











ここからペテガリ山荘への林道が長い。2時間も平坦道を歩くのは本当につまんない・・。ようやく小屋に到着~!日高奥山の無人小屋なので相当オンボロかと思っていたら、何とお洒落な小屋だ!


       ......ペッピリガイ沢川から長~い林道に入り、宿泊の「ペテガリ山荘」(無人小屋)に到着.....






布団・炊事道具・ストーブまで完璧に揃っている小屋。実は静内から山小屋まで林道は通じていますが、地元山岳・林野関係者のみ車通行可能とのこと。現在一般には道を開放してないようです。


   .....小屋の前には鹿の親子が出現!小屋にはストーブが炊かれて夜を迎える。明日は快晴.....









この小屋はペテガリ岳登山の基地。明日は往復(約12時間)で登頂をめざすことになります。ストーブの暖かい火に包まれながら夜は満天の星!間違いなく明日は素晴しい絶景が見られそうだ・・!


                                                        つづく

↓(後編)に続く

  # by rollingwest | 2009-10-31 20:23 | ローリングウエスト山紀行‘09 | Comments(36)

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