<2007年6月16日>あしがら「紫陽花」紀行(その2):「大雄山・最乗寺」


★「大雄山:最乗寺」

金太郎(坂田金時)のふるさと「あしがら」には、霊気あふれる名古刹が山奥に鎮座しています。
大雄山・最乗寺」、開創以来600年の歴史をもつ曹洞宗の山寺で、関東の屈指の霊場です。
このお寺は参道などの紫陽花が見事であり、その鬱蒼とした杉木立や霊気・雰囲気が昔からお気に入りだったので、ここを訪れるのは今回で3回目(10年ぶり)となります。
玄人はだしの隠れたパワースポット、深山の雰囲気とともに皆様へご紹介いたしましょう。

鮮やかな紫陽花群生が目に焼きついた「開成あじさいの里」をあとにして、南足柄市に入ります。
最乗寺への参詣者の鉄道ともいえる「伊豆箱根鉄道大雄山線」のターミナル駅は、その名のとおり「大雄山駅」。南足柄市(人口4.4万人)の市役所もこの駅が最寄りであり、この街はまさに最乗寺の門前町です。(富士フイルムの企業城下町でもありますが・・。)


    *写真をクリックすると左上に拡大写真が表示されます。
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.....↑「開成あじさいの里」の「紫陽花」と「富士山」........↑坂田金時は源頼光の四天王の一人....

杉木立の参道をマイカーであがると、沿道の紫陽花の花たちが連なって出迎えてくれました。
開成町の里のような華やか・鮮やかさはないものの、落ち着いた雰囲気の紫陽花もいいものです。

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.... 仁王門からの参道には紫陽花が咲き誇る.....境内に入り書院を右手に見て本堂へ向かう........


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ひんやりした涼感ある杉木立の中を歩いていくと、深い木々の間から木漏れ日が差しています。
通常は暗い山道なのでしょうが、今日は強い日差しが深山の新緑を照らしているため、幻想・芸術的な緑光、この環境に身をおける幸せと爽快な気分に浸ることができました。mm・・・充実感~!

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...樹齢400~500年の巨木杉が林立する参詣道、神奈川県天然記念物の指定がされている。... 

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最乗寺の境内と参詣道には、樹齢数百年の年輪を刻む巨大杉が数多く見られます。
これらの老木から発せられる氣こそが、この古刹・霊場に漂う霊気の源なのでありましょう。
参詣道を登りつめていくうちに、心も洗われるような気持ちになりました。

本堂・開山堂を過ぎてさらに山奥に上がっていくと、結界門が現われてきました。
結界とは一般領域と修行聖域の境界線のこと、門の両脇には天狗像2体が憤怒形相で神聖な場を守っています。(仁王じゃなく天狗は珍しい・・)ここからは奥の院まで長い石段が続いています。

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....↑修行場の入り口結界門、両脇に天狗が守座..↑杉巨木に囲まれ奥の院に続く長い石段.....

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...奥の院に続く参道には2体の天狗が守護↑左はカラス天狗、右は葉の団扇をもつ天狗.......

最乗寺は曹洞宗のお寺で、永平寺(福井)・総持寺(横浜鶴見)に次ぐ規模の古刹です。
曹洞宗開祖は道元ですから瞑想座禅や雲水のイメージがありますが実際の空気は全く違います。
静謐な瞑想・禅の雰囲気ではなく、大峰山などの山岳宗教(役行者が開祖)や高野山などの密教系寺院(空海が開祖)に見られる山岳霊験独特の勇ましい世界が満ち溢れています。
なるほど調べてみると、お寺を開創した了庵は曹洞宗禅師であるものの、祀られている本尊は「道了大薩埵」という山岳密教系の尊者で、「十一面観音菩薩」の化身なんだそうです。c0119160_22224255.jpgc0119160_22101490.jpg
...... ↑祈祷開始の合図、太鼓が鳴る......大僧正が般若心経を読経、妖しい神秘の光景↑.....

ドン・ドン・ドン~、本堂で太鼓の音が響き渡ります。大僧正の勤行読経の時間に遭遇!
金箔装飾された本尊に向かい「おんまか・きゃら・そわか」という般若心経真言を唱え始めた大僧正、白法衣を纏った僧正の後姿が光り輝き、これぞ神秘的で妖しい「密教加持祈祷」の世界・・!
何か見てはいけないものを見てしまったような気がしますが、やはり写真を撮ってしまいました・・。

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....↑夫婦和合の巨大下駄は子宝ご利益....本堂隣に下駄の置物↑が一杯飾られている。....

さすが神秘な世界に触れただけあって、自分にもありがたい霊気に包まれてきたような・・・。
パワースポットで十分お祈りをした後は、参詣道をゆっくりと逍遥下山。ふたたび紫陽花の道を楽しみながら下界へ向かい・・、鬱蒼とした雰囲気から、再び明るい光に包まれた人間界に戻ります。


陽光はさらに輝きを増し、川沿い松並木の向こうには、残雪の富士山が明星ケ岳越しに見えます。
6月は鮎解禁の季節、酒匂(さかわ)川を見渡せば清流に身を浸かる太公望たちの風景。
長い釣竿を指し構える姿には、待ちに待った鮎シーズンを迎える喜びが溢れています。

...↓清流・松並木・富士山、額縁に入れたい。..↓酒匂川は富士山麓から小田原・相模湾へ注ぐ....c0119160_22312366.jpgc0119160_22321528.jpg
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....... ↑清流の太公望、鮎釣人の優雅な時間。明星ケ岳の向こうには白い富士山が輝く.......


6月は梅雨のじめじめした季節のイメージがありますが、6月上旬は「初夏の爽やか」な日が多くて、1年の中では最もいい季節なんですよ。(山もこの時期が一番美しく最高の時期です)。
今日は、鮮やかな紫陽花と美しい富士、山岳宗教の名古刹、鮎の清流・・。
目の保養をして、元気をもらい、心が癒され、実に素晴らしい一日でした。

                                                     おわり

  by rollingwest | 2007-06-16 19:57 | 寺社・史跡・古道 | Comments(5)

Commented by 神楽坂 at 2007-06-25 14:33 x
15日の宴会の翌日、道了尊へ行ったんですね。脂ぎった連中と過ごしたあとだけに清涼感が一層、身にしみたことと察します。数年前の秋、奥の院から明神ケ岳・明星ケ岳を経て、箱根宮城野へとハイキングしました。途中、だらだらと明るい道で日差しが暑かったと覚えています。
さて、参道のアジサイですが、これは門前の土産物屋のおじさんが、一人でこつこつと参拝客のために植え始めたと、ガイドブックの仕事で行った折に、本人から聞きました。最初はバカにされたが、数年後に町や周辺の協力を得られたとか。真偽のほどは分かりませんが。それから、参道に麦トロ定食の店があったかと思いますが、ここも歴史は古く、江戸時代からと店の人に聞きました。
天狗といえば鎌倉五山の建長寺の裏山にも、天狗の像がある半僧坊があり、ここと雰囲気が似てますよ。でも、半僧坊ではご祈祷をマイクで流してるんで、神秘的とは程遠いです。
「あじさい紀行」堪能しました。アユの塩焼きに、きりっとした冷酒・・・いいなあ。
Commented by rollingwest at 2007-06-25 16:52
そうなんですよ。花福の夜は終電のあとでヘロヘロと帰宅したのですが、一応5時に起きました。(完全に年寄りモードのお目覚め状態です。)
翌日の朝があまりに素晴らしい天気だったので、いても立ってもいられずにカミサンを引っ張って、あしがらの紫陽花を見に行ってきました。

金曜日にスズメがいなくて本当によかった・・・。
もしいたら、また究極の選択とかを迫られて、西武荘から脂ぎった顔で不健康な朝を迎えていたことでしょう。 

(美しき紫陽花・富士霊峰・名古刹)vs(西武荘・徹マン・スズメ・二日酔い) ←これこそ・・・、究極の選択です。
Commented by 吉田眞理 at 2007-06-26 21:32 x
年のせいかな?自然の中に人間が小さく存在するあり方が、田舎者の私には落ち着きます。最近は、何を創作するよりも、子供や人の笑顔、地球の肌を優しく触りながら、花や木、自然を労わり育てる事が、自分自身の癒しになります。 最近は、棚田や、日本の田んぼ、地域の方々が力を合わせ、故郷を大切に育てる姿が、何より美しく感じてなりません。自然も人の手が入ってこそ、芸術作品となりますね。 美しい私達の地球のお庭。優しく、素敵な視点で、より多くの人に感動を与えてくださいね。  地球全部が天国のようなお花畑になったら、どんなに素敵でしょう。 そんな気持ちにさせてくれる西巻君の写真とコメントのような気がします。
Commented by rollingwest at 2007-06-27 13:00
柏崎の田園風景でも、黒姫山が見渡せるブドウワイナリー近辺の田んぼが特に好きですねえ・・。
Commented by おっちょこ at 2008-01-07 22:14 x
ひぇ~!名前が・・。びっくりした!
頭が真っ白。日にちを見れば震災前か・・・。まだ真っ白になる状態ではないはずなのに・・・。イヤイヤあの頃から白くなり始めていた所に震災が来て、益々白くなった事が、Nさんのブログ暇で見返していたらわかりました。もともと天然か~。

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