<   2008年 06月 ( 3 )   > この月の画像一覧

 

<2008年6月15日>「明治神宮」:都心どまん中の菖蒲園

昨年6月は南足柄で「紫陽花」を堪能したので今年は「菖蒲」でも味わってみるかと思っていたところ、或る人から「明治神宮の菖蒲園は素晴らしいよ!」と話を聞きました。早速、インターネットで調査!c0119160_912359.jpg
c0119160_9125646.jpg

    昨年6月の紫陽花紀行はこちらよりあしがら紫陽花紀行(その1:開成あじさいの里)
                           あしがら紫陽花紀行(その2:大雄山・最乗寺)

東京23区の菖蒲と言えば「堀切菖蒲園」「水元公園」「小岩菖蒲園」などの葛飾・江戸川の公園が知られていますが、何と都心のどまん中にこんな見応えある菖蒲の名所があったとは・・・!(驚)
c0119160_9163068.jpg


明治神宮は「初詣参詣者数・日本一」「大相撲横綱土俵入」で有名、明治天皇を祀る大正9年創建の神社です。過去何回か訪れたことがありますが、じっくりと菖蒲園等・苑内を歩き廻って見るのは初めて。超一等都心(原宿・表参道が近く)とは思えぬ程、広大で緑が多いことを再発見!(再驚)

c0119160_9175897.jpg
c0119160_9182482.jpg


南参道と北参道の出合い口の所まで歩くとドデカイ大鳥居が現れました。日本有数の大鳥居で高さ12m、幅17m、柱の太さは直径1.2mあるそうです。なんと大迫力!荘厳な雰囲気ですなあ・・・。
c0119160_9242285.jpg


「苑内の花菖蒲田は、明治天皇昭憲皇后のために植えられたもので諸外国にまで広く知られている。」と書いてあります。諸外国人が知っているのに日本人の私は全く知りません。反省・・(笑)
しかし評判通りの素晴らしい鮮やかさ!何と150種1,500株もの菖蒲が咲き誇っているとのこと。
c0119160_9274523.jpgc0119160_928249.jpg
c0119160_930105.jpgc0119160_9303313.jpg


明治神宮御苑の中には都会では珍しい湧水の井戸があります。「清正井(きよまさのいど)」と云われ、加藤清正が自ら掘ったとの由来。この昏々と湧き出る水が菖蒲園を潤す水源なんだそうです。c0119160_932790.jpgc0119160_9323422.jpg
c0119160_9332178.jpg



さて菖蒲を十分満喫したあとは、神宮の常磐の森でも歩いてみるか・・。敷地面積70万㎡、建立鎮座した大正時代に全国から献木された木々は365種10万本とのこと。太陽光も遮る鬱蒼とした森、この静寂な雰囲気は、すぐ隣りに若者で賑わう渋谷・原宿や代々木があるとはとても思えない・・。
c0119160_940815.jpg


さて今度は本殿の方を訪ねてみましょう。威厳ある社殿の敷地は本当に広い!訪れる人もまばらで落ち着いた雰囲気が漂っています。正月三ケ日の初詣客数317万人、今年も日本一の座を守った明治神宮ですが、人ごみに押されて参拝するよりは閑散期に来たほうがいいかもしれません。
c0119160_9414152.jpg

c0119160_942231.jpgc0119160_948282.jpg



神宮が出来る前はこの辺り一帯は南豊島御料地といい、皇室所有地を除いては畑が殆どで荒れ地のような景観が続いていたそうです。創建当初、ここに何の木を植えたら立派な御苑になるのかの議論があり、結果的には針葉樹でなく照葉樹(椎・樫など)を植えることに決定したとのことです。


   .....(左)明治神宮の空撮写真 (右)造営前の社殿敷地(大正時代)、出展:明治神宮HP......c0119160_9493585.jpgc0119160_10162539.jpg

もう一つ有名な神事は大相撲の新横綱誕生時に行われる土俵入り儀式。丁度一年前に「白鵬」が横綱に昇進し、この本殿で不知火型・四股と柏手でお披露目をしました。貴乃花引退以来5年半も外国人横綱の時代が続いていますが、今度いつ日本人横綱がこの地で四股を踏むのでしょうか。



   .....07年6月、白鵬が横綱昇進!明治神宮で横綱土俵入り(不知火型)披露、名横綱を期待!.....
c0119160_1062358.jpgc0119160_106437.jpg


今度は花菖蒲について調べてみました。神宮御造営当時は「江戸系」菖蒲48種があり、その後は堀切(葛飾区)などから「江戸系」が集められて現在の種類になったとの記載あり。ちなみに菖蒲の種類は「肥後系」「伊勢系」もあるとのこと、いずれも多くの品種改良を経た芸術作品のようです。
c0119160_10101089.jpg



..........菖蒲の名品たち(明治神宮公式HPより:日本画は『花菖蒲図譜』からの出典)........
c0119160_10185293.jpgc0119160_10191754.jpgc0119160_1019417.jpgc0119160_10204652.jpg
.................. ↑宇宙............................↑九十九髪......................↑三笠山 ..........................↑仙女洞......
c0119160_10222922.jpgc0119160_102316.jpgc0119160_10234019.jpgc0119160_10241725.jpg
................↑王昭君..............................↑都の巽......................↑鶴の毛衣........................↑立田川......


今年は例年より早い6月第1週での梅雨入り。でもこの時期に似つかわしいのはやはり紫陽花と花菖蒲ですなあ・・。花の風流が似合わないRWも何故か水無月にはこの花が見たくなる。(笑)c0119160_11131426.gif
c0119160_11432984.gif



6月下旬、日本列島は全国的な豪雨に見舞われ依然ジトジトした梅雨は続いていますが、大被害など出ることなく早く梅雨明けを迎えたいものです。本格的な青空、夏の到来が待ち遠しい~!
c0119160_11404751.jpg


                                                      おわり

  by rollingwest | 2008-06-29 09:07 | 花鳥風月(季節の風景) | Comments(16)

<2008年6月7日>日本有数の豪雪地帯の名山「会津朝日岳」 


c0119160_20544169.gif

新潟・群馬・栃木・福島の県境(尾瀬周辺)は世界有数の豪雪地帯で、尾瀬を取り巻くように各4県に奥深い山々が沢山存在しています。交通の便も悪くアプローチも難しい所でなかなか行く機会がない山域。今回Fツアー企画に乗って新潟・福島県境の「会津朝日岳」(1624m)を訪ねてきました。


       .....(左)県境の田子倉ダム湖 (右)日本200名山「会津朝日岳」....
c0119160_20555660.jpgc0119160_20561278.jpg


Fツアー夜行バスは関越道小出ICを降り、田子倉湖経由で早朝に只見町「いわなの里」に到着。
金曜日までは雨、本日からは晴れの予報!今回もついてるぞ~!草木は瑞々しく光っていました。


.....(左)ゼンマイ成葉(渦巻じゃなくイメージ違う)に雨露光る。 (右)クサソテツ(幼葉:コゴミ)の群生....c0119160_2154295.jpgc0119160_2155949.jpg


    (左)タニウツギ          (中)ショウジョウバカマ          (右)カタクリc0119160_2111587.jpgc0119160_21112699.jpgc0119160_21113877.jpg


山道ではまず鮮やかなタニウツギに遭遇、低木なので目線に華やかな紫色が飛び込んできます。足元には白い可憐なニリンソウ、紫系のカタクリとショウジョウバカマ等の小さな花があちこちに・・。

 (左)ヤグルマソウとニリンソウ   (中)サンカヨウの透明な花        (右)フキの花c0119160_21181069.jpgc0119160_21182323.jpgc0119160_21183641.jpg


          .....奥深い山域は、ブナ・ミズナラ・オオシラビソなどの原生林の宝庫....c0119160_21232175.jpgc0119160_21234610.jpgc0119160_2124854.jpg


ここはさすがに日本有数の豪雪地帯、ブナやミズナラなどの落葉樹の宝庫。途中にオオクロベヒノキという巨樹が2本現れ、今回はこの木が会津朝日岳の鎮守として印象深く目に焼きつきました。


             .....会津朝日を守護する2本の巨大樹(オオクロベヒノキ)....c0119160_2132995.jpgc0119160_21322910.jpg

           ....タムシバ(コブシに似ているけど)、白い大きな花びらが実に可憐.....c0119160_21363877.jpgc0119160_21365618.jpg


コブシに似たタムシバ(蝶々の様な花)も咲き誇り、6月の山はまだまだ早春。(下界は初夏だが)
今年は例年になく残雪が多いようで、熊ノ平付近からは雪渓の面積が段々と大きくなってきました。
簡易アイゼンを装着しないとヤバい感じ・・。滑らぬよう、先行者の踏み跡を頼りに登っていきます。


   .....熊ノ平付近まで上がってくると、まだ雪が沢山残っており、タムシバの木はまだ蕾状態....c0119160_21401287.jpgc0119160_21402686.jpg

   .....艶々の緑葉に可憐な花が咲いていた。「燕万年青」と書いてツバメオモトと読むらしい。...c0119160_2142427.jpgc0119160_21425410.jpg

     ....ハクサンシャクナゲと新緑越しに、会津朝日岳(壁面のような山容)が見える。...c0119160_21451174.jpgc0119160_21452959.jpg


頂上近くになると「バイウチノ高平」という視界が開けた場所に出ました。目の前には会津朝日岳稜線部の絶壁が立ちはだかっています。踏跡が不明の雪渓は驚くほど急傾斜・・、簡易アイゼンを装着していますが、コケたら一挙に谷底まで滑落してしまいそう!ここは非常に恐怖を感じました。

   .....(左)頂上集合写真(食山人氏提供)、 (右) 奥只見方面に丸山を望む(いい山だ!)...c0119160_21533829.jpgc0119160_2153582.jpg


慎重に恐々と頂上まで登り詰めると、すでに先行到着組はお湯を沸かして軽食・コーヒーを楽しんでいます。頂上の展望は絶景パノラマとはいきませんでしたが南に丸山の堂々とした山容、西には越後駒・浅草岳など新潟の秀峰群が見えます。快晴の日は飯豊山など奥羽山系も見えるとのこと。


   ....頂上直下の雪渓はスゴイ急傾斜で恐怖感を味わった!谷底まで真逆さまに転げそう・・.....c0119160_2158137.jpgc0119160_21582620.jpg
                                   (右の写真は食山人氏よりご提供↑)

下山も慎重・・、「踵から落とすように歩きアイゼン歯を雪道に噛ませろ!」というアドバイスをもらうのですが、やはり横歩き気味にヘッピリ腰になってしまいます。実に怖~い雪渓の道でありました。

      (左) ガクヒメアジサイ         (右)ムシカリ(オオカメノキ)、亀の甲羅のような花c0119160_2222189.jpgc0119160_2223796.jpg


            ....ニリンソウの群生、一面に花が咲き誇って実に綺麗だった。...
c0119160_22425100.jpg


  渓流沿いの道:2景    (左) 綿毛草の向こう          (右)木道橋越しに見るc0119160_2261718.jpgc0119160_2262862.jpg

危険箇所を通過すれば、あとは通常山道。朝見た光景を再び味わいながらの往復ピストン下山。
予定時刻より大幅に早く、昼頃待機バスへ無事帰還~。各自到着後、缶ビールで一息、プシュッ!c0119160_2291913.jpg
c0119160_2292978.gif


恒例の如く帰りは、山麓温泉に浸かって疲れを癒し、そしてバス車中ではアルコールに浸ります。
帰路も只見線(会津若松・新潟小出の豪雪地帯を結ぶ)沿いの国道を走り、東京に向かいました。

   只見線「越後須原駅」周辺:2景 (左)地元農協の木造舎     (右)無人駅の雨晒しホームc0119160_22104880.jpgc0119160_2211122.jpg


このローカル線は閑散路線でありながら、国鉄赤字路線廃止の運命からは免れました。冬は豪雪により車両通行止めになってしまい、地元交通手段がなくなってしまうからです。でも新緑や紅葉時期には、秘境渓谷絶景や鄙びた郷愁風景が人気を呼び、多くの観光客で賑わうとのこと。c0119160_14381728.jpg
c0119160_2213565.jpg

まだまだこの辺りには未踏の名山が多いので、こちらにはまた何度か訪れることでしょう・・・。




                                                      おわり

       ◆木々や草花のレビューは、↓下記のスライドショーよりどうぞ。

                     「会津朝日岳の木々・草花たち」:(その1)
                    「会津朝日岳の木々・草花たち」:(その2)

  by rollingwest | 2008-06-20 20:52 | Comments(20)

<2008年6月1日>国宝「薬師寺展」(日光・月光菩薩)

いや~!話題の「国宝・薬師寺展」、実によかった~!「日光・月光菩薩」の生の姿をこの目で見ることができて大感動!マジマジと見入ってしまいました。また「玄奘三蔵像」(西遊記・三蔵法師)や、小学生時代に切手趣味で憧れた「吉祥天像」も直接鑑賞、「素晴らしい~」の一語に尽きる!

c0119160_5594563.jpg



c0119160_601788.gif

平城遷都1300年行事の一環として開催された本展覧会は「日光・月光菩薩、聖観音菩薩立像」の国宝3体が光背を外した独立姿を全角度から鑑賞できる展示であり、実に画期的なできごと!
3月に前売券を購入して、この夢の展示会に来る日を予てからワクワク・楽しみにしておりました。

 
     .....東京国立博物館(上野)の正門に飾られていた「薬師寺展」のエントランスパネル....
c0119160_651240.jpg


本展示会は75日間(3/25~6/8)で何と70万人近い入場者を記録する大盛況、5月末には天皇陛下も訪れています。展示会最終日が迫っているせいか予想通りの大混雑。行列最後尾の係員の立札は2時間近い待ち時間!博物館側も外の暑さに気を使い、日傘を貸してくれていました。


.....館内は大賑わい。当展示会が大きな話題となり高い関心を呼んでいることがわかる。....
c0119160_69214.jpg



見事なプロポーションと体をくねらせた自然な身のこなし。有名な菩薩像ですが、これほどまでに写実的なブロンズ像だとは思いませんでした。ギリシャ文化の影響を受け、建立当初は黄金に輝く仏像だったとのこと。でも黒光りする現在姿の方が歴史の重みと威厳がひしひしと感じられます。


 ....「月光菩薩像」(正面は左)(後姿は手前)と「日光菩薩像」、側背面を拝めることがスゴイ!....c0119160_620049.jpg





c0119160_635150.jpg
   ....(左)背中が見える写真は、3月の読売新聞インターネット記事より拝借しました。....



07年12月、金堂内の修復作業で「薬師三尊像」の光背を取り外す作業が行われました。過去に光背を取り外したことは殆どなく、搬出移送は一大行事だったようです。(TV特集でも放映してた。)

  
....(左)「日光・月光菩薩」の↓光背を外す薬師寺での大作業(国宝薬師寺展の公式HPより)....c0119160_6281172.jpgc0119160_6282356.jpgc0119160_6283428.jpg
    ....(中)薬師寺東塔・上部の水煙(模造)↑、(右)「聖観音菩薩立像」↑も背面から鑑賞....



もう一つの興味深々は「吉祥天像」(切手で有名)と「玄奘三蔵像」(教科書でよく見た)との対面。「日光・月光菩薩」が想像以上に巨大だったこと驚いたけど、逆に「吉祥天」は非常に小さかった~!
でもお多福顔におちょぼ口(光明皇后がモデル)が、和風癒し系・奈良美人のお顔でございました。


   ....小学生時代・小生は切手マニア。憧れだった「吉祥天像」、本物についに会えた!.... c0119160_7134588.gifc0119160_7135511.gif
c0119160_714868.jpg
 

「玄奘三蔵」の絵はさすがに遠征苦労しただけあり、放浪修行僧のようです。女性に「三蔵法師」を演じさせる国なんて日本だけだぞ~!(夏目雅子イメージが強すぎ) 本国はこれに怒っています。

  ....歴史的に有名な「玄奘三蔵像」(右)、仏の経典を求めてシルクロードから天竺を往く姿..c0119160_72418100.jpgc0119160_7243138.jpg
c0119160_7244360.jpg


ちょうど一年前にダビンチ展を鑑賞した時もこの博物館でしたが、「上野の森」はいつ来てもアカデミックですなあ・・!前回レポートで「上野駅周辺は殆ど変わっておらず懐かしい」と書きましたが、駅前レストラン「聚楽」が時代の波に取り残されて閉鎖、無残な姿を晒していたのがやや残念・・。

                             「上野・両国風景」和洋ごった煮レポート

                        
   ....いつ見ても東京国立博物館の建物は威厳がある。菩薩像ポスターとのコラボ!...
c0119160_7351672.jpg



博物館周辺は新緑で輝き、珍しいユリノキの花も見られました。奈良の都も花の都だったのかな?

  .....博物館脇に聳える「ユリノキ」大木、何とチューリップに似た不思議な花が咲いていた!....c0119160_738160.jpgc0119160_7381291.jpg


中高・日本史授業で、奈良・京都遷都の西暦暗記は「なんと(710年)素敵な平城京」・「うぐいす鳴くよ(794年)平安京」と覚えたものです。再来年(2010)は、ついに奈良都も1300年を迎えるんですなあ・・。鹿角仏キャラの「せんとくん」・マントを纏った「まんとくん」も大活躍することでしょう。


   ......(左)世界遺産・西の京「薬師寺」(法相宗大本山)、金堂と東塔(右奥)は国宝.......c0119160_7513885.jpgc0119160_7515398.jpg
c0119160_752465.jpg

....(右)「薬師三尊像」。本来・光背がある日光・月光菩薩は、本尊「薬師如来」の両脇を固める。....



関西在住時代に、奈良の都・寺社(奈良市内・橿原・飛鳥・斑鳩等)は何度も行きましたが「万葉の里・まほろば風景」は京都と違い、素朴な田園・自然と一体感の雰囲気があり実に素晴らしい・・。
c0119160_758578.jpg
c0119160_7581776.jpg


5年前に家族3人で巡った「飛鳥・斑鳩の里」や「山の辺の道」など、当時のスナップ写真を今度デジタル化して「奈良・いにしえの路」のレビュー記事をいつかレポート紹介したいと思っています。

                                                      おわり

  by rollingwest | 2008-06-14 05:48 | 寺社・史跡・古道 | Comments(12)