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<2015年8月>「毛の国」探訪(上毛・群馬編):「高崎・安中・館林」

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★「毛の国」・・、群馬県・栃木県南部


「毛の国」と聞いてもピンと来ない方は多いと思いますが、群馬・栃木南部(前橋・高崎・富岡・藤岡・大田・館林・桐生・足利・佐野・古河・下野等)が「両毛」エリアです。当地域はRWも殆ど未訪問地だったので8月柏崎帰省の折に立ち寄ってみました。過去撮り溜めた写真とあわせて紹介します。


  ...上毛野国(カミツケノクニ・コウヅケ)=群馬県、下毛野国(シモツケノクニ)=栃木県。両方で「両毛」...
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古代では当地域を、「上毛野国」(カミツケノクニ)=群馬県、「下毛野国」(シモツケノクニ)=栃木県、と呼んでいました。カミツケは「上ツ毛」の国(京都・奈良に近い方が上)・・。大和朝廷から「毛人の住む国」と蔑まれたような呼称ですが、今も群馬を「上州・上野国」、栃木を「下野」と呼ぶルーツとなっています。


               ....群馬県には新幹線「上毛高原駅」もあるよ...
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まずは上州から紹介しましょう。全国都道府県魅力度ランキングでは何と群馬県はドンジリ、一般的に印象が薄い県なんだ・・!確かに浮かぶイメージといえば「カカア天下」「だるま」「こんにゃく」位か・・。観光面でも魅力ある場所が多いのに何もない県と思われている。


      ....群馬県の魅力度ランクを調べてみたら、何と47都道府県で47位の最下位!....
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しかし群馬県は草津・万座・四万・猿ケ京・水上・宝川・老神・伊香保など名温泉宝庫、赤城・榛名・妙義の上州三山、2014年世界遺産指定の富岡製糸場と非常に魅力溢れる県です。大学同級生「寂恋法師」より先日「群馬県観光大使」を任ぜられたので気合を入れてレポートします。


                <2014年>群馬世界遺産探訪(前編)「荒船風穴&富岡製糸場」

               <2014年>群馬世界遺産探訪(後編)「藤岡・伊勢崎、深谷・小川」




★「前橋vs高崎」(ライバル関係)、観光なら「高崎」に軍配かな・・

群馬県庁所在地は前橋市ですが、高崎市と勘違いする方も多いのでは・・。ともに人口30万人超の群馬2大都市ですが、お互い非常に強いライバル意識を剥き出しにしています。市庁舎間距離12km、まさに隣接都市同士だし合併して政令指定都市になれば・・とも思いますが、そう簡単ではないようです。


      ....(左)前橋と高崎は隣接し激しいライバル関係 (右)立派な群馬県庁舎(前橋市)....
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江戸時代は別々の藩で明治初期から仲が悪いようだ。原因を作ったのはNHK大河ドラマ「花燃ゆ」のヒロイン・ふみの夫(2人目:楫取素彦)。明治政府官僚となった彼は1876年県庁舎を高崎から前橋に移したのです。高崎市民には「また元に戻すから」と説明したのに約束が守られない恨みがあるらしい。

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文化面は前橋、経済・観光は高崎のイメージですが、全国的には両市の印象は薄い気がします。でも高崎といえば「だるま」が有名!5年前に訪ねた「少林山達磨寺」の写真が未掲載だったので掘り出し公開します。この禅宗寺は福ダルマ発祥の地、正月七草大祭「だるま市」(1/6~7)で賑う古刹です。


     ....(左)「少林山達磨寺」入口 (中)福達磨発祥地 (右)正月七草大祭・だるま市....
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        ....禅宗開祖の「達磨大師」は絵や彫刻、さまざまな表情で睨みを効かす....
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寺は黄檗宗 (中国禅宗)なので建物は全体的にchaina風。本堂隣の「達磨堂」はダルマ資料館(無料開放)となっており数々の達磨が陳列されている。開運・選挙必勝・合格祈願、教育熱心な群馬県は優秀人材を多数生み出し、1976年以降4人も首相(福田赳・中曽根・小渕・福田康)を輩出している。


       ....本堂隣は達磨資料館!歴代3総理(福田・中曽根・小渕)の選挙ダルマ鎮座....
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中国で5~6世紀に活躍した禅宗開祖「達磨大師」ですが、千年後も日本で愛され開運祈願されるとは想像もしなかったことでしょう。高崎にはもう一つの心の拠り所があります。慈悲深き表情で市民を見守る「高崎観音」が立つ観音山、ここは市民憩いの場所であり春は桜の名所!


      ....高崎といえば巨大観音立像も有名、正式名は高崎白衣大観音(2010訪問)...
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昭和11年完成の観音様は真下から見上げると大迫力!9階層胎内見学ではお土産屋など立ち並びますが、それでも世俗的な感じがしません。胎内に20体の仏像が安置され、やはり観音様の表情が穏やかでいい顔をしているからでしょう。本当に像から慈悲心・オーラが発しているように思えました。


     ....(左)慈悲溢れる御姿で常に高崎市民を見守る (右)観音山は桜の名所....
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★「新島襄」旧宅(安中市)


安中市は高崎と富岡の中間点、ここから「浅間山」(長野県活火山)や「妙義山」(上州三山)の絶景眺望が楽しめます。最近は上信越道ルートで登山や帰省することが増えたので2名峰をよく見るようになった。


       ....奇怪な形の「妙義山」&日本最大級の活火山「浅間山」のコラボ....
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       ....(左)白倉神社脇に鎮座する巨大な天狗面 (右)奇岩が目を引く妙義山....
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両毛地区は奈良時代から絹織物産業が発展してきた場所で、明治時代には富岡製糸場が設立された経緯もあり昔から蚕産業が盛んな場所。蚕の餌となる桑畑が沢山広がっています。


    ....(左)蚕の餌の桑畑、カラっ風の地で水田は少ない (右)桑の街路樹とは珍しい....
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NHK大河ヒロインふみ(長州)の夫に続き、今度は八重(会津)の夫「新島襄」の所縁地が登場。安中には「新島襄」(同志社大設立者)の旧宅があり2010年に訪ねた写真が未公開だったので掲載UP


      ....安中は「新島襄」(新島八重の2人目の伴侶)旧宅が見所(2010訪問)....
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          ......新島襄が故郷でキリスト教の布教拠点として「安中教会」礼拝堂....
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★猛暑で有名な「館林」、分福茶釜「茂林寺」など見所あり!


夏になると日本一暑い街が話題になりますが、過去最高気温を記録した四万十市に続く猛暑常連市は、熊谷・多治見・館林!「館林」(群馬南東部)は今年の最高栄冠に輝きました。館林は我がブログメイトの大学同級生「寂恋法師」(10年程前に単身赴任の狂歌集を自費出版)の生れ故郷です。


    ....大学旧友「寂恋法師」の故郷「館林」、駅舎は実にお洒落!タヌキ像が沢山!....
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       ....2015年の夏では「猛暑全国NO1の街」として栄光(?)に輝いた館林....
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館林駅前には狸像が沢山!有名な「分福茶釜」の昔話舞台「茂林寺」が館林にあるからです。まだ朝早かったので周辺の茶屋は開店前でしたが、山門に向って歩くと狸の像がズラリ両脇に並んでお出迎え!境内アチコチに狸、巨大な狸にひょうきんな表情の狸、本当に狸三昧~


      ....有名な昔話「分福茶釜のタヌキ」の舞台は館林の「茂林寺」山門も立派!.....
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           ....山門参道の両側にはタヌキの像がずらりと並んでいた....
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「分福茶釜」は罠にかかった狸が男に恩返しするため見世物小屋で大活躍する物語ですが、お寺の和尚さんが茶釜を沸かしたら茶釜に化けていた狸がアチチと正体を現す場面舞台が茂林寺です。


     ....茂林寺本堂は重厚な萱葺き屋根、ひょうきんな狸像が随所に立っている....
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      ....おとぼけ表情、おすまし顔、立派な金袋、ほくそ笑み、様々なタヌキ達....
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狸の置物が沢山ある「茂林寺前駅」脇に、昔の巨人軍グランドがあります。プロ野球発足(1936)の第一回優勝を飾ったのは巨人軍、その陰には血反吐を吐いた伝説の「茂林寺猛特訓」がありました。


    ....(左)東武伊勢崎線「茂林寺前駅」 (右)ここはかつて巨人軍グランドがあった....
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特訓を積んだ東京巨人軍は、エース沢村が期待通り活躍を見せ12月の「洲崎決戦」で猛虎軍を破ってリーグ初年度優勝を飾ったのです。茂林寺こそ常勝巨人軍の礎となった伝説地でありました。


  ....巨人軍が初代王者(1936)、喜びの集合写真には沢村・別所等、錚々たるメンバーがズラリ....
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館林には「つつじが岡公園」という市民憩いパークがあり、園内に樹齢800年を超えるヤマツツジの巨樹群や江戸キリシマ古木群も多数保存が自然形のままで保存されている歴史的な価値が高い公園です。


    ....「館林つつじが丘公園」、近くには「田山花袋文学館」「向井千秋記念科学館」もある....
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公園脇には「向井千秋記念子ども科学館」や近代文学の田山花袋記念文学館もあります。宇宙飛行士や文学者も生んだ館林市は大したもんだ~。狂歌好きの寂恋エロ法師も忘れちゃならぬ・・(笑)


        ....「田山花袋の旧居」、14歳まで過ごした萱葺き屋根の家は風情あり....
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絹織物の盛んだった当地には「上毛モスリン」という上州機織物業の会社の由緒ある洋風建築も公開されています。和洋建築技法が取り入れられ、当時の建築技法が発展した歴史が伺われます。


        ....上毛モスリン株式会社本館事務所は風格と由緒ある洋風建物....
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   ....美智子皇后の祖父(正田貞一郎氏)が日清製粉社長時代の黒塗り馬車....
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この夏は7月中旬~8月初めは全国的に暑い夏となり、館林は今年の日本最高気温38.8℃を記録しました。柏崎夏帰省の折に「日本一暑い街」館林の猛暑を体験したかったのですが、8月下旬は雨模様の日々が続き秋の訪れが早かったので、当日は涼しくてちと拍子抜け・・


     ....つつじが丘公園の南は蓮が見事な「城沼」、「朝陽の小径」なる散策道....
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★「毛の国」地名の由来、群馬古墳群に秘められたる謎


群馬県は東日本では有数の古墳王国(全県で8千基以上)であり、今から約1500年前、榛名山東南麓(北関東・毛野国)には大陸から渡って来た騎馬民族豪族が住みつき当地に栄えました。


         ....(左)かみつけの里博物館 (右)大量の埴輪群が圧巻!....
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今回群馬県では最も有名な高崎市北西部(保渡田・井出地区)の3古墳(二子山・八幡塚・薬師塚)を訪問して見ました。隣接する「かみつけの里博物館」も見学し、あらためて壮大な歴史を再認識!


        ....博物館の裏手には広大な「保渡田八幡塚古墳」が聳える....
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かみつけの里博物館は、5世紀後半の古墳時代の人物・動物埴輪、当時の再現模型が展示される考古博物館。館外は国指定史跡の保渡田古墳群が集積し復元整備されており散策を楽しめます。


        ....古墳が復元整備されており、散策を楽しめる....
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墳丘の長さ100mの前方後円墳は広大な二重堀を巡らし多量の埴輪を立て並べています。復元された古墳に登ることができ、八幡塚古墳頂上から内部へ降りると豪族が眠る石室も見学可能です。


    ....大量埴輪群に守られた古代王の棺、上空から見る前方後円墳の優美な形....
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東日本最大の「太田天神山古墳」(太田市)も訪ねてみました。墳丘長210mの大型古墳はまるで自然丘の様だ!これ程までに大規模古墳が築かれたのは畿内・吉備・毛野国だけなのだそうです。


     ....東日本最大規模の「太田・天神山古墳」は築造当時では全国約5位の規模....
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両毛エリアには埼玉県北部も含まれており、埼玉も古墳が多い県として有名です。昨年「さきたま古墳群」(行田市)を訪問して、国宝「金錯銘鉄剣」(稲荷山古墳)や有名古墳と対面!出土した甲冑・鉄剣・馬具から大和朝廷に関係が深い有力騎馬民族が群馬・埼玉を支配していたことが窺えます。


  ....2014年訪問した埼玉・行田の古墳群(丸墓山古墳&稲荷山古墳)は素晴らしかった!....
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   ....(左)古代日本を征服した大陸からの騎馬族将軍 (右)将軍山古墳に眠る古代の大王....
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古墳出土の埴輪はユダヤ司教の姿を窺わせるものが多くあります。日本の神社と古代イスラエル祭祀は多くの類似があります。祭祀形式・禊・結界(幕屋)・神輿(=アーク)・狛犬(=ライオン)等・・。世界放浪に出たユダヤの一部支族が騎馬民族と共に行動し世界最東端の日本へ到着したとの説に興味深々


      ....埴輪はユダヤ司教の姿に間違いなし、騎馬民族と一緒に日本へと渡って来た....
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9月24日「上野三碑」(群馬県の7~8世紀の古代石碑3基)が2017世界記憶遺産登録申請の嬉しいニュースが入りました。その一つ「多胡碑」(高崎市吉井・日本三古碑)は5年前に見学しました。「胡」とは古代中国での西方異民族(遊牧民)の蔑称であり、西域人が群馬に多く住んでいた証明です。


    ....胡人が多く住む地で発見「羊太夫の多胡碑」(2010訪問)、世界記憶遺産2017年申請....
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「多胡碑」には「羊太夫」という人物名が刻まれており、羊という名の豪族、まさに騎馬を操る蒙古遊牧民族が当地に根を張っていたことが窺えます。群馬県名も騎馬民族勢力の痕跡なのかな?


                           「行田・さきたま古墳群」&「和同開珎」発祥地〈2014〉

  
      ....「羊太夫」は大和朝廷に使え数々の技術・文化を伝承し毛の国に大量移植した....
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倭王「武」(雄略帝)が中国・宋王朝に出した書に「東征毛人55国」(東国毛国を征服した)との記述があるらしい。大和朝廷は弥生系で比較的体毛が薄いのに対し、縄文系蝦夷人(or 大陸から渡って来たユダヤ人?)が余計に毛深く見え、それで東国を「毛野国」と命名したのではないでしょうか・・


        ....(左)古墳時代の住居跡 (右)ぐんまちゃんお薦めの古代探訪場所...
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    ....毛人の国とは大陸渡来の胡人?それとも蝦夷?・・、古墳に眠る王がその謎を知る....
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                                                         おわり

  by rollingwest | 2015-09-27 00:00 | 毛の国探訪 | Comments(106)

<2015年5月>高千穂・日向の山旅・神話探訪旅③(神々の里・高千穂)

                            高千穂・日向の山旅・神話探訪旅②「大崩山」より続く

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★日本神話のクライマックス「天岩戸」へ


九州・最難関峰「大崩山」のリベンシ登山を実現後、翌日は日本神話の里「高千穂」を探訪する日を迎えました。今日も快晴日!宿泊した祝子川・渓流荘とは隣接する山里ですが直結道は存在せず、わざわざ海岸部の「延岡」に出て再び山奥に入らねばなりません。宮崎山間部の交通は実に不便・・


     ...宮崎県は山深い・・、祝子川から高千穂へ入るには延岡に一度戻らざるを得ず....
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朝6:30「渓流荘」を出発、延岡経由で国道218号を熊本方面に向い、天岩戸神社へ朝9時到着しました。古事記ファンRWとしては絶対に訪れたかった憧れの聖地。天照大神が弟スサノオの暴挙に怒り岩に隠れてしまったことに困り果て、「手力雄命」がこじ開けた伝説神話の天岩戸とついにご対面~!


    ....(左)天岩戸伝説で岩ををこじ開けた「手力雄命の像」 (右)「天岩戸神社」の鳥居....
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       ....天岩戸神社入り口に立つ天照大神、境内には御神木「招霊の木」...
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天岩戸神社は東西2つの宮に分かれています。まずは御神体「天岩戸」を岩戸川越しに遥拝できる「西本宮」から訪ねてみました。神聖な境内へと足を踏み入れてみればそこはもう古事記の世界・・


         ....天岩戸神社(西本宮)の拝殿から参拝、静謐な空気が流れる....
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祭神は、天照大神・手力雄命・天鈿女命の三神、まさに「天岩戸伝説」の主役お3方が揃い踏みではないか!本殿・神楽殿の奥には輝くような神鏡が鎮座しています。二礼二拍手(パン・パ~ン)一礼


          ....天照大神・手力雄命・天鈿女命に祀られる神楽殿の神鏡....
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天岩戸の遙拝殿に参拝する手続きを完了、神官による禊と祓いの儀式を受けて岩戸に入る門が開かれました。ここからは神聖場所であるがゆえ、写真撮影は一切禁止となっています。ワクワク!


           ....神職により「天岩戸・遙拝殿の門」がいよいよ開けられる....
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剥き出し断崖絶壁と想像した天岩戸でしたが、岩戸川を挟み仰ぐ神聖地は樹木に覆われ今一つ認識できませんでした。しかし日本人が古代から信仰してきた岩の前にいるのだ・・と感慨ひとしお!


      ...(左)ここから先は写真撮影厳禁である神の領域 (右)天岩戸の神域図....
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★困り果てた神々が相談をした場所「天安河原」


次は渓谷道から神橋を渡り、古事記のメイン舞台となった「天安河原」へと向いましょう。スサノオの暴挙により天照大神が岩に隠れたため世界は真っ暗闇となり、神々は大パニックに陥ってしまいました。


         ....「天安河原」は「天岩戸神社」から近いが別の入口から渓谷道を歩いて行く....
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そこで神々達は一計を案じます。岩前で天鈿女命を躍らせ我々は歓喜の大騒ぎをしよう。天照大神が気になり覗いた時、手力雄命に岩戸をこじ開けさせよう・・。結果的にその作戦は大成功しました。


     ....天照大神・岩戸隠れの打開策について、神々が検討会議をした「天安河原」....
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    ....古事記の世界、鈿女命が躍り天照大神を導き出した成功作戦会議の場所はもう近い....
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神々の相談場所が「天安河原」なのです。神話物語はRWが小学生時に封切られた映画「わんぱく王子の大蛇退治」(今回マツ殿から録画DVDをプレゼント頂き大感謝)を観た時に初めて知りました。ウズメと神々が相談した岩屋はここだったのか!50年以上も憧れていた聖地といよいよ対面の時が!


    .....小学生の時に見た東映映画「わんぱく王子の大蛇退治」は今も深く心に残っている......  
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      ....天安河原へと通じる渓谷道はマイナスイオンに満ち溢れて実に気持ちがいい....
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八百万の神が集まった「天安河原」は実に神々しく不思議な空間!奥行き25m間口30mの大洞窟には無数の積まれた石があり天安河原の神秘的かつ幻想的な雰囲気を一層引き立てていました。


         ....ついに「天安河原宮」の洞窟に到着!まさに神の領域にオーラが漂う・・....
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次は東宮を訪ねてみましょう。鳥居前には天鈿女命の人形が鎮座しており、センサーに反応してグルグル廻り出して踊るではないか!鳥居を抜け神殿奥まで進むと樹齢数百年のご神木や七本杉が聳え立っています。少々寂しい感じの場所ですが、緑豊か爽やかな空気の中で東宮の神聖さを満喫!


       ....(左)天岩戸神社「東本宮」へ参拝 (右)センサーで回転演踊する「天鈿女命」像....
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           ....(左)神域の奥には「七本杉」、根が七本繋がっている神の杉木....
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★日向三神が祀られる「高千穂神社」&「国見ケ丘」


    ....(左)国見ケ丘の公園を散策周遊 (右)山頂から下界を睥睨する日向の三神像....
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国見ヶ丘は神武天皇の子孫が九州統制で丘に立ち国見をしたことが名前由来。高千穂を一望でき丘の頂上にあり、阿蘇五岳・祖母連山・天香具山・高天原などの山々を見渡すことができます。そして国見ヶ丘頂上から下界を見下ろす三神像があり雲海が美しい場所で人気抜群の観光地です。


        ....当日は遥かには阿蘇五岳が望まれた(まさに仏涅槃の横顔だ~!)....
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    ....国見ケ丘雲海絶景が有名、茶屋には幻想的な雲海写真パネルが飾られていた....
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高千穂神社は、本殿と狛犬が国の重要文化財にも指定される高千穂の中心的神社。夫婦円満・縁結びにもご利益あるパワースポットして人気。樹齢800年の巨大な秩父杉が実に見事でありました!


       ....(左)日向三代の神々が祀られる高千穂神社 (右)樹齢800年の秩父杉....
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    ....(左)立派な彫刻が素晴らしい本殿 (下)高千穂宮の鎮め石 (右)巨大杉の威容....
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★「高千穂峡・真名井滝」でボート周遊、神武天皇の生誕地「くしふる神社」


さあ次は高千穂観光のクライマックス「高千穂峡」へ!断崖絶壁が屹立する峡谷内には「日本の滝百選」に指定されるシンボル的な名瀑「真名井の滝」が注いでおりまさに神々の織りなす光景!当地を訪れるのは12年ぶりですが今回、ボートで滝下まで迫って見たいという夢がついに実現しました!


     ....(左)「高千穂峡」の象徴的な絶景「天の真名井滝」 (右)高千穂神橋をバックに....
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駐車場から渓谷道へ下り、まずは神橋を背景にパチリ!そしてボートが浮かぶ高千穂峡を眼下に素晴らしい絶景が続きます。渓谷写真を撮りまくりながら20~30分で観光客が多く集う「おのころ池」周辺へ到着。池に泳ぐのは巨大な鯉かと思えば何とチョウザメではないか~!キャビアが食いたい・・・


       ....(左)高千穂峡の石碑前にて  (下)巨大なチョウザメが! (右)天村雲命....
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そこから150m程先に五瀬川渓谷へ下る道があり、いよいよボート乗り場へ!ハイシーズンは2時間近い待ち時間が発生することも多く、時間に余裕を持っての訪問が肝心です。救命胴衣を着用して乗船し、ついに憧れの真名井滝の真下へとボートを漕ぎ出して行きました。何たる感動的な絶景~!


      ....(左)ボートが浮かぶ高千穂峡を眼下に (右)ついにボート周遊の夢が実現!....
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太古の昔、阿蘇山火山活動によって噴出した火砕流が冷え固まり侵食された断崖がそそり立つ峡谷、真名井滝の飛沫を浴びながら、深い緑色を帯びた川面から望む柱状節理の迫力満点です!


  ....五ケ瀬川が溶岩台地を侵食し形成された「高千穂峡」、ついに「真名井滝」の真下へ!...
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次は神武天皇生誕地といわれる「槵觸(クシフル)神社)を訪ねてみました。天皇の4人兄弟神が生まれた「四皇子峰」や「高天原遙拝所」(天孫降臨後、八百万の神々が遙か高天原を拝す)も見所です。


         ....神武天皇の生誕地「槵觸(クシフル)神社」へ向かう。静寂へ地のハイク....
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神武天皇の生誕地は他にも数ヶ所ありますが、古事記には「日向高千穂の久志布流多気(クシフルダケ)に天降り・・」と記されており、霊験あらたかな雰囲気が漂っています。でも訪問客は殆どゼロ・・・。神武天皇はこんな山奥に生まれ育ったのかと思いつつ歴代の神々系譜図を再学習しました。


     ....「神々の系譜」、天地創造神~天孫降臨~神武天皇の兄弟(四皇子)へと至る....
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      ....(左)神武天皇・四皇子が暮した地を顕彰する高千穂碑 (右)高天原遥拝所....
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★高千穂の締めは「夜神楽」にて


今日は食事が素晴らしいと評判の高い旅館「春芽」を予約してあります。ここに山仲間F井さんが夕方から宮崎入りして合流しました。明日から食山人氏・F井氏は九州の300名山を目指し、小生は200名山「尾鈴山」と日本神話の探訪一人旅へ・・。今後、別行動になるのでお別れ再出発の懇親会


    .... F井氏(食山人氏と後半山旅に同行)が合流、宿泊旅館「春芽」で乾杯~!....
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評判通り美味しい夕食を堪能した三人は、タクシーをチャーターして「夜神楽」の観賞へと出かけました。夜神楽の舞台は昼間に参拝した「高千穂神社」社殿内で行われます。夜の雰囲気はまた違うネ~。


         ....「高千穂神社」へ再訪、「岩戸・夜神楽」(重要無形文化財)を観賞....
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社務所で申込手続を済ませ「岩戸神楽」の開幕を待っているとドンド~ンと太鼓の音が!まず現れたのは「手力雄命」、そしてシャンシャン鈴を鳴らし「天鈿女命」が舞い出ます。天岩戸開き物語が再現!

     ....(左)天岩戸開き「手力雄命」が気合を入れて登場 (右)「天鈿女命」が踊り出す....
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次はひょうきんなイザナギ・イザナミが登場、仲睦まじく農作業・夫婦和合のラブラブ状態!しかしイザナギの浮気が発覚しイザナミは激怒して杵を振りかざし夫婦喧嘩が始まります。イザナミも「ならば私も浮気をしちゃう」と次々に観客といい仲に!小生もイザナミに目を付けられ抱きつかれてしまいました。(笑)


      ....(左)仲睦まじきイザナギ・イザナミの舞が始まる (右)杵と臼を突く夫婦共同作業....
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  ....(左)夫婦和合の交わり (右)イザナギの浮気発見・怒るイザナミ (右)イザナミも意趣返しで浮気....
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日南海岸を楽しみ、九州最難関「大崩山」リベンジを果たし、憧れだった「高千穂」神々の里巡り、食山人氏と過ごした3日間は正に充実の日々となりました。この想い出は一生忘れないことでしょう。


       ....(左)「真名井滝」の幻想風景 (右)ついにボート探訪のが夢が叶い大満足!....
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さて明日からは気ままな一人旅がスタート。九州最大級の「西都原古墳」、神武天皇が生まれ育った足跡、東征の出発地、名瀑の「尾鈴山」、日南海岸やシーガイア・・、宮崎の旅はまだまだ続きます。

                                      「高千穂・日向の山旅・神話探訪旅」①


                                                         おわり

  by rollingwest | 2015-09-11 00:00 | 九州の山旅・歴史旅 | Comments(112)