タグ:北アルプス ( 12 ) タグの人気記事

 

<2008年5月3~5日> 残雪の立山連峰・大周遊(その2)

↓(その1から続く) 残雪の立山連峰・大周遊(その1)



★立山の大稜線への登り


メインの日が到来!今日も紺碧の空、雲1つない絶好パノラマビューの遭遇チャンスに恵まれた!
12本歯アイゼンにピッケルを具備して春山登頂への初挑戦。さて、無事に完歩できるのだろうか。


       .....翌日も大快晴!いよいよ雪の立山大周遊に出発~!稜線への登りを開始....
c0119160_13373139.jpg
c0119160_13382742.jpg


雄大な圏谷には春スキーや登山客のテント村。あちこちのルートから白銀の斜面を登っていく人のシルエットが多く点在しています。食山人さんの踏み跡を道標として、一歩々アイゼンを雪に噛ませて標高を上げて行くにつれ、目に入るパノラマは徐々に徐々に雄大さを増してくるのです。


 ....左写真はかなり傾け過ぎでゴメン!本当はこんな大傾斜じゃなかった。でも結構急登だった....c0119160_7203339.jpgc0119160_7213525.jpg


       ....真っ白な「奥大日岳」をバックに!ウ~ン、この山は実に秀麗なる山だ。....
c0119160_7252173.jpg




★神の使い「雷鳥」

北アルプス立山は特別天然記念物「雷鳥」が有名。名の由来は「ガガグワ~」と轟く泣き声が雷鳴を連想させること、氷河期時代の生き残り「神の使い」とも云われます。北・南アルプスを中心に標高2,300m以上のハイマツ帯に生息しており、人が近づいてもおそれずに悠然と歩いています。


   ....残雪・立山に雷鳥(左下)!実に絵になる。 右は雪原を闊歩する雷鳥(意外と細身?)....c0119160_7281866.jpg





c0119160_7284181.jpg

雷鳥の羽の色は、雪山時期は白、夏時期は焦げ茶色に変わる擬態を見せます。今回の春山時期は当然「斑模様」でしたが、まだ白羽の割合が圧倒的でした。山の残雪割合に比例するんですね。
c0119160_7301480.gif

  ....「雷鳥」は特別天然記念物。高山帯ハイマツの中で生息する。(羽の色は白がまだ8割).... c0119160_7321589.jpg









c0119160_7322834.jpg
                                                                                       

さてだいぶ高度を上げてきたぞ・・・。さすが12本歯のごっついアイゼンは実に歩きやすい!
北アルプス景観が俯瞰できる「別山乗越(剱御前小屋)」の稜線に立つのも、もう少しだ!
c0119160_862440.jpg


      .....登山者たちが雷鳥沢から立山稜線に向けて一歩一歩、雪を踏みしめて登る。....
c0119160_7433565.jpg





★絶景の北アルプス・大展望

朝9時半、ついに立山連峰の稜線に立った!「うわ~、スゲェ!」期待以上の感動光景だ~っ!
眼前には日本屈指の峻険「剱岳」、その見事に彫刻された「岩峰群」とボリュームある山容は比類なき威厳に溢れています。その右には雄大な「後立山連峰」の長大シルエットが横たわっていた。

     ...屹立する大剣稜・「剱岳」。今から20数年前に登ったが、足が竦み実に怖かった。....
c0119160_7451568.jpg


   ...後立山連峰が一望!左から、唐松五竜鹿島槍(双耳峰は前後に重なって見えた)...
c0119160_7461666.jpg
c0119160_747158.gif

北アルプスの奥深き山々のパノラマは今まで何回も体験していますが、雪に覆われたこの時期に3千m稜線に立ったのは生まれて初めて!こんな暖かい日で、鮮明なる絶景に恵まれるとは・・・。

     ....(左)遠くに剱岳、手前は富士の折立(立山)....(右)ピッケルアイゼン(12本歯)↓....c0119160_7481311.jpg






c0119160_748271.jpg
c0119160_7542880.gif

      ....後立山連峰の最南部(針ノ木・蓮華岳)、その真下には碧色の黒部湖が眠る。.....
c0119160_7551792.jpg





★信仰の霊場・「立山」


立山の地名は、仏教由来の名称がオンパレード!「称名」「薬師」「大日」「弥陀」「浄土」などなど。
この山塊はいにしえから崇められていた山岳宗教の霊山なのです。ところで「日本三大霊山」とはどの山かご存知でしょうか?「またも三大か?薀蓄たれてんじゃね~よ!」と言わないでね。(笑)
c0119160_8315169.jpg
一に「富士山」、二に「加賀白山」、三つ目を「立山」と「御嶽山」がその座を争っています。
四山は全て登りましたが、歴史の深さ・格調はどの山も素晴らしく甲乙つけがたし。「立山」「御嶽」は地獄谷光景が迫力あるし、四大霊山でもいいのではないかなあ・・(日本人は三大が好きだねエ)


   ....立山最高峰「大汝山」(3015m)から見た「雄山神社」(3003m)と左右のパノラマ.....c0119160_834594.jpgc0119160_8353654.jpg
  ....「雄山神社」の左には北アルプスの深き山々(鷲羽・黒部五郎岳、遠くに笠ケ岳)......

立山連峰「雄山」の上には「雄山神社」が鎮座しています。「万葉集」にも詠われ、修験者が練行を重ねた山岳霊場。北アルプス絶景も従え、まさに古から崇められた我国最大のパワースポットだ。



  ...(左)先鋭岩峰と峻険な山々(船窪・不動・南沢)....(右)雄大な赤牛岳(遠くには槍・穂高)...c0119160_8451414.jpgc0119160_8453168.jpg

 
目の前に見えている光景は、北アルプスの最も奥深い場所の一つ・「船窪岳・不動岳・南沢岳」。
昔から憧れていた所で、「後立山連峰」と「裏銀座」の接続部・滅多に人が入らない深い山域です。
今それを眼前に見ることができたとは~、実に感激!しかもこの残雪期に・・・。 (>▽<)w 
c0119160_8505253.jpg
....槍・穂高ズームアップ、「槍ヶ岳北鎌尾根が大迫力の表情を見せる。(手前は赤牛・裏銀座).....
c0119160_14151850.jpg

2年前に登った日本最遠・アプローチの長い山「赤牛岳」も目の前に見えている!「槍・穂高連峰」が遥かその先に鎮座しているではないか!「槍ケ岳」は最大難所「北鎌尾根」を正面に向けている!



★雪山を下る。旅を終えて・・

    ....龍王岳を見ながら一の越山荘へ下る。さらに立山カールへ滑るように下山....c0119160_8585587.jpg



c0119160_8591111.jpg


立山連峰からの北アルプス大パノラマを満喫し大周遊は終盤。稜線から立山山崎カールへ下っていきます。残雪時期の下りは実に快適、グリセードと呼ばれる滑降歩行でスピードに溢れ充実感!
c0119160_931032.gif

          ....雷鳥平へ戻る。春スキー客のテント村が雪原に映えて実にカラフル!....
c0119160_941286.jpg


カラフルなテント村ある雷鳥平に戻って、8時間近い周遊縦走はついにゴールイン!結構歩き甲斐のあるコースだった~。本来はもっと風が強く寒さ厳しい時期なのに、本当に暖かいいい日に恵まれました。サングラスを忘れて強烈な紫外線で雪目になってしまったのは大いに不覚・・(大反省)
c0119160_951740.gif



翌日はGW混雑を避けるべく、早めに起床して室堂発朝1番のバスに乗りJR富山経由で帰京。
これもアクセスよくラッキーにも全ての乗車は座ることができて14時半には帰宅できました。
「今回は全てツキに恵まれ満足なGW旅となりましたねえ・・。」と食山人さんとホクソ笑み(* ̄ー ̄)

   .....最高峰・大汝山から俯瞰する大パノラマ(左から、毛勝山・剱岳、手前は富士折立)......
c0119160_963314.jpg

今回初めて本格的に3千m級残雪期の山旅を満喫させてもらいましたが、偶々ラッキーが重なっただけ。春山はまだまだ危険が多く経験不足の身としては慢心禁物・勉強が必要と思います。
c0119160_971498.jpg

立山にはいつか今度、紅葉の綺麗な時期に200名山「奥大日岳」に是非登ってみたいね~!
この素晴らしい光景や貴重な経験は、またひとつ人生の脳裏や体にしっかりと刻み込まれました。

                                                      おわり


PS:立山大パノラマは登山者でなくとも夏なら一般人でも手軽に味わえます。是非皆様もどうぞ!

  by rollingwest | 2008-05-18 05:32 | Comments(31)

高山植物レビュー(その2):奥深き北アルプスの中で出会った花々 


      [2006年8月20~24日:北アルプス裏銀座・赤牛岳コースより]  


いやあ~、本当に底冷えするような厳しい寒さが続く毎日ですね~!(08年1月19日公開UP)
1月19日、旭川では▲34.6℃まで気温が下がったそうです。5ケ月前の日本列島では、熊谷・多治見で史上最高気温40.9℃を記録し猛暑に喘いでいたというのに・・・(その気温差なんと75度!)
c0119160_715297.gif
c0119160_7152775.gif
気分転換に夏の北アルプスで咲き誇っていた可憐な花々を紹介しましょう。寒いの々飛んでけ~!


雄大な北ア裏銀座縦走路(遠くに槍・穂高)                 水晶岳から赤牛岳を望む
c0119160_1894516.jpgc0119160_1810552.jpg
                    クリックすると拡大写真表示



ローリングウエスト山紀行(02-06)その3 「北アルプス奥深き山々を訪ねて」
           ↑このリンクの一番下の部分に山紀行文が掲載されています。


2年前の夏、食山人さん・Y木氏と北アルプス裏銀座の奥深いコースを縦走しました。日本で最もアプローチが長い赤牛岳を入れた行程だったので、学生時代以来となる4泊5日の長~い山旅でした。
(日本三大急登「ブナ立尾根」から烏帽子・野口五郎・水晶・赤牛・鷲羽・三股・双六の名峰を踏破)



           ↓クリックするとスライドショーでご覧になれます。

 ミヤマダイモンジソウ(ユキノシタ科)       オオレイジンソウ(キンポウゲ科)     クルマユリ(ユリ科)
c0119160_18185349.jpgc0119160_18191963.jpgc0119160_1819322.jpg
深山大文字草:まさに大文字! 大伶人草:房状に伸びる花序  車百合:葉が茎に輪生から由来


   ベニイタドリ(タデ科)      イワギキヨウ(キキョウ科)     エゾシオガマ(ゴマノハグサ科)
c0119160_18295851.jpgc0119160_18301676.jpgc0119160_18303029.jpg
紅虎杖:名月草ともいう  岩桔梗:ホタルブクロと同属の多年草  蝦夷塩竃:花は上から見ると巴形



久々の長期間縦走。若い時との年齢の差は如何ともしがたく重い荷物を持ってきた小生はヘトヘトになり厳しい苦行登山となりました。(軽装のお二方は実に元気、相当に遅れて実質単独行状態)
疲れ切った山歩きの中で、心を和ませ疲れを癒してくれたのはやはり美しい山の花々たちでした。



           ↓クリックするとスライドショーでご覧になれます。

      イワツメクサ(ナデシコ科)      シモツケソウ(バラ科)    ミヤマトリカブト(キンポウゲ科)c0119160_18382251.jpgc0119160_18383492.jpgc0119160_18384788.jpg
岩爪草:10枚に見えるが5枚花弁   下野草:花がシモツケの木に似る   深山鳥兜:毒草で有名


ハクサンフウロ(フクロソウ科)       チングルマ(現役) (バラ科)  チングルマ(老齢・花枯れ)c0119160_18402359.jpgc0119160_18403749.jpg
c0119160_18405846.jpg
白山風露:5裂の花には毛がある   稚児車:名の由来は枯花が稚児用の風車に似ているため



お盆過ぎの北アルプスといえば例年高山植物は殆ど終わりなのですがこの年は違っていました。
とにかくこの年は春まで残雪が異常に多く、季節が1ケ月遅れ気味だったので、盛夏の花シーズンにばっちり恵まれ、百花繚乱のお花畑を存分に楽しむことができたのです。実に素晴らしかった!



           ↓クリックするとスライドショーでご覧になれます。

タカネウスユキソウ(キク科)     ベニジャコウソウ(シソ科)    イワカガミ(イワウメ科)
c0119160_18462376.jpgc0119160_18463542.jpgc0119160_18464777.jpg
高嶺薄雪草:ヘラ状の茎葉    紅麝香草:香料に似た芳香?    岩鏡:花の光沢が鏡を連想


    ヤマハハコ(キク科)        ハナニガナ(キク科)        アオノツガザクラ(ツツジ科)
c0119160_1849932.jpgc0119160_18492610.jpgc0119160_18494368.jpg
山母子:山に生える母子草     花苦菜:日当りよい山地に咲く   青の栂桜:壷状の花が咲く



途中にはいくつかのお花畑があり、高山植物たちが短い夏を惜しみ、競うように花を咲かせていました。花の名前は詳しくないので、とにかくその場でデジカメ写真を撮り捲り、あとでジックリと調べて見ますが、いろいろな種類があり同種でも微妙に名前が違ってなかなか覚えられませんね~。



           ↓クリックするとスライドショーでご覧になれます。

    タマアジサイ(アジサイ科)    ハクサンチドリ(ラン科)    モミジカラマツ(キンポウゲ科)
c0119160_1853787.jpgc0119160_18532513.jpgc0119160_1854332.jpg
玉紫陽花:ガクが花弁に見える   白山千鳥:ランの如く高貴   紅葉唐松:葉に鋭い鋸歯あり


ヒメヨツバシオガマ(ゴマノハグサ科)   ヒナコゴメグサ(ゴマノハグサ科)       コマクサ(ケシ科)  
c0119160_1855375.jpgc0119160_18555693.jpgc0119160_1856847.jpg
姫四葉塩竃:葉が四輪生 姫小米草:二唇形で下花が大きい 駒草:高山植物の女王と呼ばれる



この縦走では、遥かなる水晶・赤牛岳・鷲羽岳の頂上に立ち、憧れだった秘境の「鷲羽池」を訪れることができて実に印象深い山旅でした。今年の夏は食山人らと再び北アルプス5泊6日の山旅を計画しています。(立山・薬師岳・雲の平・高天ヶ原温泉、こんな長い行程は初経験なのですが。)


             クリックすると写真が拡大表示されます。
c0119160_18575088.jpgc0119160_1858818.jpg
憧れの秘境「鷲羽池」にて                  この世のものと思えぬ程美しかった「鏡池」



今年の夏の北アルプス大縦走はへばらないように用意周到で挑戦したいと思っていますが、再び美しい高山植物たちに会え、心身ともに癒してもらうことを期待して夏を迎えることにしましょう。
寒さが続きますが、皆さん風邪など召されぬように。(暑すぎるのも寒すぎるのも勘弁じゃ~!)


                                                      おわり


                                  高山植物レビュー(その1:尾瀬・鳥甲山)
c0119160_16134967.gifc0119160_1614844.gif
PS: 今回掲載写真の一部は食山人さんからの送付CD写真からも数枚抜粋させて頂きました。(御礼)

  by rollingwest | 2008-01-19 18:07 | Comments(18)