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<2012年7月13~16日>東大雪・名峰に挑戦(後編):「石狩岳」

                              東大雪・名峰に挑戦(前編)「ニペソツ山」から続く



★石狩岳への挑戦、国内屈指の急坂「シュナイダーコース」


前日ニペソツ同様、糠平温泉ホテルを4時半出発し、レンタカーで国道237号線・三股橋からの林道経由で石狩岳の登山口に到着。朝食おにぎりで腹ごしらえして5時半出発。今日は雲なしの大快晴だ~!


       .......本日も快晴!石狩岳登山はシュナイダーコース(約10時間)、登山口を5:30出発!.......
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      .......(左)日本屈指の急登坂・石狩シュナイダーコース (右)二十一沢出合を渡るMz本氏.......
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ニペソツ山では実に多くの高山植物に遭遇しましたが、石狩岳も同様に花のオンパレードでした。後編では、前半記事で紹介できなかった花を掲載します。前回と合わせると20種類以上の数となります。


         .......石狩岳も花の宝庫です!  (左)エゾノゴゼンタチバナ (右)アズマシャクナゲ.......
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昭和36年・足寄山岳会によって開かれた「シュナイダーコース」は、標高差850mを直線距離2kmで登ってしまう超急峻ルート。よじ登りが連続する急坂で相当厳しいネ~。でもその分、高度をドンドン稼いでいく訳でパノラマ的には気持ちがいい登り。コース名はオーストリアのスキー選手・登山家からの由来らしい


      ......「熊ころがし」とも呼ばれる急坂「シュナイダーコース」、「石狩岳」の雄姿が眼前に!.......
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        ......見事なるダケカンバの幹うねり、白く華麗な枝ぶりの逞しさに見とれてしまう.......
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ニペソツ山で見られた様な広いお花畑は急坂連続コースなので殆どないものの、鮮やかな色のエゾツツジ群生は見応えがありました。北海道の山の魅力は花に恵まれていること、天気にも恵まれてご満悦


      .......(左)チシマキンレイカ (右)エゾツツジの群生を夢中になって撮影するMz本氏.......
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      .......炎天下、急登坂の連続、真夏の日差しを木陰で遮りながら歩き体力消耗を防ぐ.......
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着実に高度を上げて行くと一際天を衝く突兀鋭鋒が視野に入ってきました。昨日登ったニペソツ山!遠望の形も素晴しい!あの頂点に立ったのかと感慨に浸りつつ、厳しい急登はまだまだ続きます。


     ......前日登った「ニペソツ山」の雄姿出現!(左は天狗岳)本当に尖っているなア・・.......
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       .......(左)ハイマツの実が実にいい色で輝いていた       (右)ミニシャクナゲ.......
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★北海道の名峰達を大俯瞰


厳しいシュナイダーコースの途中で背後を振り返ってみると、上士幌・大原野が目の前に広がっています。クマネシリの山容が実にいい!ニペソツでナキウサギは見られませんでしたが、可愛いシマリスがお出迎え!


   ......上士幌の大原野、遠くには「クマネシリ山」が左右対称で美しいシルエットを描いていた....
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   .......(左)葉っぱと花が面白いアズマシャクナゲ  (下)シマリスも出現! (右)シコタンソウ.......
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登山開始から3時間40分、長かった急坂シュナイダーコースを登り切り稜線分岐へ9:10ついに到着~。Mz本氏は8:30頃に到着し昼寝を決め込んでいる。(超人ダ~) 逆にマツ氏は相当へばっている様でかなり遅れている。眼前に昨日は眺望できなかった「大雪山」大パノラマが広がっていました。感激!


    .....稜線分岐(石狩ノ肩)に到着、「大雪山」の眺望(下)に感激!さあ頂上を目指そう!.......
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稜線から見る間近の「石狩岳」(上記左写真)は重畳たるボリューム感に溢れ貫録の威容を誇っています。9:40頃マツ氏がかなりヘロヘロ状態になって到着、頂上を目指し10時前から歩き出し最後の登り


     .......雲海絶景!「クマネシリ山」の遥かには「阿寒の山々」が見える!これまた感激.......
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   .......(左)重量感溢れる「音更山」の雄大な姿 (右)音更山の遠くに向こうに「西クマネシリ岳」.......
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頂上に登り詰めていく道からは、北海道名峰たちの大パノラマを存分に満喫することができました。「音更山」のボリューム感、「クマネシリ山」の遥か彼方には雲海に浮かぶ「阿寒岳」、絶景の極みでした。


      .......石狩岳へ登る最後の山道を詰め、10:20頂上到着(出発から約5時間半)....
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                 .......雲海の彼方に浮かぶ「雌阿寒・阿寒富士」をクローズアップ!........
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石狩山頂に10:20到着、前日のニペソツ頂上からはガスで見えなかった大雪山の絶景が広がっていました。30年前トムラウシ登山時に歩いた大湿原「沼の平」も感慨深く眺望。もう一度行ってみたいネ~


   ....大雪山・トムラウシの麓に広がる大湿原「沼の平」が遠望!30年前に訪れた懐かしい湿原.......
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      .......今回トムラウシ側は雲に覆われていたが、大雪山全景はかくなる姿(ネット写真).......
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頂上で大雪山・ニペソツ山の眺望を十分満喫し、11:00に再び「石狩ノ肩」に下りてマッタリと昼食時間・・。ここからまた急なシュナイダーコースを下るのがまた苦行でしたが13:00には二十一沢出合に到着。1時間遅れのマツ氏を沢出合で待ち、合流後に再出発。結果的には15時到着(9時間半の行程)


   ......(左)「石狩岳」頂上、大雪山バックに3人で・・ (右)鋭峰「ニペソツ山」の威厳溢れる雄姿.......
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★糠平湖の観光を楽しみ、翌日北海道に別れを告げる


ニペソツ山・石狩岳下山後は糠平湖周辺の散策も楽しみました。観光レポートを入れて最後の締めといたしましょう。「糠平湖」は昭和30年に完成した発電用ダムの湖。人造湖としては北海道で2番目の広さ(周囲32km)で、夏はカヌー体験やルアーフィッシィング、冬は氷上でワカサギ釣り等が楽しめるそうです。


   ......(左)展望台より望む「糠平湖」(開放感はない) (右)鹿が駐車場にさりげなく姿を現した.......
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タウシュベツ川橋梁は、糠平湖面に眼鏡の様に映る見えるアーチ橋ですが、我々が訪ねた時は湖水に覆われて見ることができませんでした。人造湖なので季節や発電によって水位が劇的に変化するため橋梁が水に沈む時と水位が下がり全体が見渡せる時期が交互に繰り返され「幻の橋」とも呼ばれます。


       ......この湖に「タウシュベツ川橋梁」が水没中。水量が少なくなると湖底から姿を現す.......
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元々は旧国鉄士幌線(1987廃線)の湖上橋でしたが、ダム湖水没で士幌線は湖岸沿いに新線が引かれました。士幌線廃止後も、湖に沈んだ橋梁は観光の対象として現在もその姿を留めています。


    .......(左)糠平湖畔に下りてみる (右)「第3音更川橋梁」(風情あるアーチ橋をバック).......
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     ......糠平湖脇には旧・士幌線の線路跡が残っている。北海道開拓時代を支えたSL.......
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「上士幌鉄道資料館」は糠平温泉の外れにあり、旧国鉄士幌線の駅舎跡地に設けられた資料館。駅の備品や保線用具、駅員の制服等、多くの資料が展示され士幌線の歴史を今に伝えています。


    ......(左)「上士幌町鉄道資料館」 (右)ひがし大雪鉄道「ぬかびら駅」として観光営業......
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国鉄士幌線は、帯広駅から十勝平野を北に貫き糠平湖畔をぬって十勝三股駅に至る78kmの長大路線。北海道開拓や穀物・木材輸送、そして糠平ダム建設に大きな役割を果たしました。70年初めまでは観光ブーム(糠平温泉・スキー・スケート客)で賑いましたが1987年の国鉄再建で廃線となりました。


      .......(左)(中)士幌線を偲ぶ風景や活躍列車の写真 (右)士幌線:山岳鉄道の絵画.......
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戦前の北海道開拓では炭鉱・鉱山・ダム・トンネルの土木工事がタコ部屋労働(工事現場の飯場で長時間の重労働を強制)が広範に行われていたそうです。甘い言葉で監禁状態にされ、非人道的環境下で過酷な肉体労働させられ、リンチ等で多くの犠牲者も出した悲劇の歴史が隠されているのです。


          ......北海道開拓を支えた影の歴史、蛸部屋で強制労働させれた人々.......
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    .......糠平湖には寂しさが漂う・・、強制労働させられた人達の無念さが残っているのかも・・.......
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「上士幌鉄道資料館」屋外には車掌車やSL車輪や信号機が展示、当時のままの姿が残されています。「ひがし大雪高原鉄道」という420m観光路線が敷設されておりトロッコ列車が走っていました。


        ......(左)鉄男さん鉄子さんには憧れの国鉄グッズ (右)貨車の展示もある.......
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      .......(左)(中)高原鉄道の観光トロッコ列車&鉄道車輪 (右)野生ラベンダーも華やか.......
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糠平温泉市街には「ひがし大雪博物館」もあり訪ねてみました。「開道百年事業」の一環として1970年開館、大雪山国立公園の山岳・大自然で生きる動植物を標本パネルで解りやすく展示しています。


          ......「東大雪の冬山連山」の大パネル、羆くんが案内役でお出迎え.......
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       .......(左)北海道はフクロウの種類が実に多い (右)ウワ~、が鹿を襲っている!.......
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東大雪名峰2座制覇で充実感に溢れた数日間を過ごし、3人は糠平湖を後にして帯広のスパホテルに宿泊。ビールで乾杯しこの素晴しかった花や山の絶景をレビューし心地よく酔いました・・(小生・痛飲)


       ......チシマノキンバイソウのお花畑越しに眺望した「ニペソツ山」、実に素晴しい絶景.......
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翌朝、小生とマツ氏は帯広空港から帰京。Mz本氏はそのまま北海道に残り翌日は阿寒岳へ登山。その後、食山人氏と合流し日高ペテガリ岳・夕張岳・芦別岳・天塩岳へと10日間で7座連続登山、本当に驚き・・、まさに超人。凡人の我々は名峰2座で十分です。涼しい北国から再び灼熱の東京へ・・


       ......ニペソツ・石狩岳の素晴しい山旅に想いを馳せ、広大なる十勝平野を飛び立つ.......
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茹だるような猛暑が続いた日本列島、お盆が過ぎ少しは暑さが納まればと願う。7月北海道で癒された涼風も今はもう遠い昔の様な気も・・・。厳しい残暑が続きますが皆様くれぐれもお体ご自愛下さい。



                                                        おわり



次回は、「世田谷区探訪」(その2):下北沢~豪徳寺~松陰神社~三軒茶屋をお送りします。
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  by rollingwest | 2012-08-14 00:00 | ローリングウエスト山紀行 | Comments(58)

<2012年7月13~16日>東大雪・名峰に挑戦(前編)「ニペソツ山」

                                                                    ★東大雪の名峰2座(ニペソツ山&石狩岳)に挑戦


日本200名山完登(現時点146座)に向けここ2~3年で北海道の難関峰を着実に制覇してきましたが、今回は大雪山東部に鎮座する秘境名峰「ニペソツ山」&「石狩岳」。チト早い前半夏休み(7月3連休前後に休日取得)を頂き、快晴の中で憧れの遠き山を無事登頂し念願を叶えることができました。


       .......今年の夏は北海道中央部の秘境「東大雪」(ニペソツ山&石狩岳)に挑戦.......
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      .......(左)飛行機から見る広大なる十勝平野 (右)とかち帯広空港に到着.......
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今回のパートナーはいつも難関峰を同行頂いているマツ氏&Mz本氏。7月13日昼過ぎ羽田空港出発。
昨年夏、日高カウイエクウチカウシ山への挑戦も「とかち帯広空港」経由でしたので、十勝平野の田園風景も見慣れてしまいました。しかし広大な地平線風景はやはり北海道独特のもの・・いつ見ても感動的

                       2009・2011年に登った北海道・日高山脈の記事はコチラから


       .......広大な十勝平野はまさに地平線世界(畑の手入・収穫作業も大変だろうナ~).......
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空港からレンタカーで広い十勝大地を北上し、上士幌町にある糠平温泉ホテルへと向かっていきます。家族経営ホテルですが食堂や心遣いも一級品!ご主人の山に関する適切なアドバイスも嬉しかった!


         .......登山基地として連泊した糠平温泉ホテル、お洒落な食堂と暖かな雰囲気.......
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★東大雪原生林の登山、まさに高山植物の宝庫


早朝3時半過ぎ(7月の北海道はこの時刻からもう明るい)に起床、出発準備を整えて4時半にホテルを出発。レンタカーで国道237号を走り三股橋手前から西側に林道経由で十六の沢の登山口に到着。今回は地図行程で往復11時間の長丁場です。駐車場で朝食おにぎりを腹に詰め、5時半登山開始


     .......(左)7月14日朝5:30、登山口を出発(杉沢コース) (右)針葉樹林の道からスタート.......
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         .......ニペソツ山の登山コース(地図標準では往復11時間近い長丁場の行程).......
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登山口に流れる沢を渡り、鬱蒼とした針葉樹の笹道からいきなり急登が始まります。途中で断崖岩を登り原生林を詰めていきますが周りはガスに覆われ今日は天気に恵まれるのか?・・と不安な気持


         .......(左)断崖岩をよじ登るMz本氏 (右)朝靄にけぶる原始林の道を行く.......
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          ......(左)水滴に映えるカマツカ   (中)アズマシャクナゲ   (右)ウコンウツギ.......
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      .......(左)笹道を進むMz本氏 (右)マツ氏ら2人写真がピンボケで謝!花が主役?(笑).......
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      .......(左)お花畑の撮影に夢中のMz本氏     (右)実に見事なイワブクロの群生.......
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           .......(左)トカチフウロ (下)チングルマの群生 (右)青空に映)るウコンウツギ.......
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標高1500mから視界が開け青空も出てきたゾ~!空は確実に高くオホーツク高気圧に覆われていると思われ、天候への期待感が脹らむ!ガスは徐々に晴れ、右手には雲の合間から音更山や石狩岳の姿が・・!小天狗の急坂ハシゴ場を登り切り天狗のコルへ7時半到着(2時間で登り相当なハイペース)


         .......(左)青空が出てきた~! (下)苔蒸した濡れ枝も風情あり (右)イワブクロ.......
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      .......(左)雲海に浮かぶ島の如く。石狩岳の雄姿 (右)雲の中から現れる音更山稜線.......
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       .......(左) 透明感溢れる清楚なヒメイソツツジ  緑と白の競演   (右)イワヒゲ.......
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標高1800mを越えると前天狗への視界開けた岩場コースに出ます。ここで氷河期から生き抜いてきたナキウサギが多く見られました。チチ~ッと鳴きハムスターの様な姿、日本では北海道高山にしか見られない生きた化石。昨年日高では声だけの遭遇でしたが今回は実物姿をバッチリ捉える事ができた!


         .......(左)前天狗へ向かうロックガーデン (右)氷河期からの生きた化石「ナキウサギ」.......
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       ......雲の織り成す芸術絵、オホーツク高気圧に覆われ空は高く澄み切っている!.......
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          ....ハイマツのロックガーデン山道は続き、天狗岳(ニペソツの前衛峰)へと向う.......
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前天狗を越え少し下ると天狗平、ここから天狗岳の山腹を横切り、両側が深く切れ落ちた稜線(通称ニペルのコル)を通過して行きます。この辺りも高山植物が咲き誇り見事なお花畑が見られました。


              .......(左)エゾノハクサンチドリ (中)ウサギギク (右)エゾコザクラ.......
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          .......(左) V字谷に咲き誇るエゾキンバイの群生 (右)ハクサンイチゲの大群落.......
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昨年夏、日高カムエク山に登った時、期待以上に多くの高山植物に遭遇し驚きましたが、今回はそれを上回る程多くの花々に出会うことができたナア・・。さていよいよニペソツ山頂上に向け最後の登りだ・・


            ......天狗岳の険しい岩峰と登り上がるガスのコラボが幻想的!.......
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             .......(左)チングルマのお花畑  (下)コケモモ (右)マルバシモツケ.......
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★東大雪の巨大ピラミッド峰「ニペソツ山」の頂上に立つ!


名峰ニペソツ山への詰めは、ナイフブリッジ状に切り立つ険しい岩稜への急登。断崖絶壁の下には東大雪の原生林が広がり、遥か向こうには糠平湖も見えています。連続急登が一服して後ろを振り返ると今通過して来た天狗岳が凄い!重なり合う岩稜群に威厳ある山容だ!ウ~ン絶景の極みダネ~!


        ......遥か向こうには糠平湖が遠望できる。糠平湖は後編で詳しく紹介予定.......
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             ......ニペソツ山頂付近からの大展望!眼前の天狗岳は迫力ある山容.......
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岩の急登を登り詰めると、いよいよ頂上へのLAST登り。北斜面へのトラバスで緩やかなプロムナード!真っ青な空に聳える突兀鋭鋒が目に入ってきた!あれがニペソツの山頂。もう5時間半近く歩いた・・


                .......(左) ヒメイソツツジ (右)コマクサ(高山植物の女王).......
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       .......ナイフブリッジの山稜ルートを登り詰め、頂上へのファイナル・アプローチは緩やかな道.......
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10:50ついにニペソツ山頂に立ちました。真下を覗くと切り立った垂直岩稜の上にいることが解ります。晴れてはいるが大雪方面の視界はガスがかかり眺望はききません。明日のお楽しみとしよう!


           .......(左)ついに頂上に立つ! (右)ニペソツ頂上からのパノラマ.......
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        .......(左)真下の深い谷底を覗いてみる (右)3人で頂上写真(マツ氏は少しバテ気味).......
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頂上で昼食、至福の時間を30分程過ごし、登って来た道を引き返します。今回は晴天に恵まれましたが、本コースのハイライト「天狗岳の展望庭から見るニペソツ雄姿」とのご対面は願いが叶わずチト残念でした。でもここまで素晴らしい花と眺望に恵まれ贅沢は言えませんネ~(笑)その雄姿は最後に・・


    ........(左)エゾノツガザクラ (下)下山途中に遭難碑 (右)天狗岳のニペソツ展望庭(ガスで見えず).......
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歩くこと9時間半、杉沢出合に15時到着。沢の水で体を拭き、今回の長丁場の疲れを癒しました。
(コース時間)5:30十六沢登山口・杉沢出合⇒7:30天狗のコル⇒8:40前天狗⇒10:00ニペのコル⇒10:50ニペソツ岳⇒13:45天狗のコル⇒15:00杉沢出合 (水場は沢以外なし、2L以上水必要)


       .......(左) 杉沢出合に15時到着     (右) ヒメイソツツジの花を見て癒される.......
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下山後はレンタカーで糠平湖畔観光(後編で紹介)、16時半に糠平温泉ホテルに戻り、温泉郷の外湯(洞窟風呂)に入りました。温泉の後冷たいビールで乾杯し豪華な夕食に下鼓を打ち反省会。食堂にはニペソツ山雄姿を描いた額縁絵が飾られている!今日の山行を噛みしめ直し、疲れを癒しました・・


     .......(左)外湯巡りで源泉かけ流し洞窟風呂へ遠征 (右)豪華食事!オショロコマ料理も!.......
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          ......糠平温泉ホテルの食堂に飾られていたニペソツ山の額縁絵(神々しい~).......
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今回憧れた天狗岳展望庭からのニペソツ山の雄姿(ネットからの拝借写真)。凄い迫力と威厳ある姿に圧倒されてしまいます。かくなる素晴らしい名峰が日本に存在していたのかと小生も目から鱗!


          .......これぞ名峰「ニペソツ山」の雄姿、大迫力!、岳人憧れの秘境光景.......
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深田久弥は「日本百名山」を刊行した翌年にこの山に登り、百名山に選定しなかったことを後悔したそうです。でも指定されていなかったからこそ人が少ない秘境の静かな山歩きを楽しめたのかも・・。東大雪(後編)「石狩岳」(8月中旬公開予定)で、ニペソツ遠望雄姿を紹介しますのでお楽しみに~!



                                                          以上



次回は、秩父観音三十四ケ所巡り:「第1~5番霊場」 (今回延期した記事)をお送りします.
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  by rollingwest | 2012-07-22 00:00 | Comments(62)

<2011年8月5~8日>「カムイエクウチカウシ山」(前編):原始秘境・日高山脈へのアプローチ

★日本最後の原始秘境「日高山脈」に再び挑む


日本200名山制覇に向け数々の難関峰が残っていましたが、最大級困難で危険な山は日高山脈の2峰「ペテガリ岳」(一昨年登頂)&「カムイエクウチカウシ山」。アプローチが長くルートファインディングが難しい羆(ヒグマ)の繁殖地、沢の増水危険・・、一人で登るには相当リスクが高い北海道の原始秘境なのです。

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    ......(左)2年前に登った「ペテガリ岳」 (右)今回挑戦した屈指難関「カムイエクウチカウシ山」.....
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                       ペテガリ岳登山(2009年9月)の記事はコチラから
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特に「カムイエクウチカウシ山」は、40年前に福岡大生がにつけ狙われ3名が殺された有名な遭難事件があった山・・。いつ挑戦するかここ数年の懸案事項でしたが、ペテガリ・鋸岳など幾つかの難関峰に同行して頂いたマツ氏・食山人氏に計画を立案してもらい、ようやくこの夏に3人でトライすることに・・

                    カウイエクチカウシ山:福岡大生の羆遭難事件(1970)の記事はコチラから



      ......8月5日の早朝便で羽田空港を出発、十勝帯広空港へ向かう......
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今回は沢歩き・野営2泊登山なので、テント装備や渓流靴・食料・水を詰め込みザックは18kg重量、長時間の本格的な沢遡行登山は初体験なのでチト不安感がありました。朝7時発のADO便で羽田空港から3人は北の大地へと向かいます。雲の合間から都会風景を見下ろし日本最大の原始秘境へ!


     ......(左)雨に濡れた羽田滑走路を出発! (右)上空から見る東京臨海部光景.......
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★<1日目>:十勝観光&山岳センターで日高山脈を学ぶ (8月5日)


朝9時半、十勝帯広空港に到着しレンタカーを借りて中札内(カムエク登山口)方面へ。当初は1日目から登山開始し「八の沢出合」まで歩きテント野営する計画でしたが、初日天気はやや不順。ここで急遽、相方2人は計画全体を1日遅らせて天候回復を待とういう判断。結果的に正解!さすがです・・


    ......十勝平野は何と広いこと!地平線も見える程に雄大すぎる穀物平原......
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日程変更の結果、初日は全く歩かず中札内ダム近くの「日高山脈登山センター」に宿泊。当日は時間が有り余ってしまい地元観光に切り替えたものの、十勝帯広は放牧・穀物畑風景が広がるだけで観光スポットも殆ど見当りません。そうだ!19歳の夏に訪ねた懐かしい幸福駅に立ち寄ってみよう!


    ......(左)かつて大ブームとなった国鉄・幸福駅 (右)34年ぶり再会の懐かしい駅舎.......
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昭和40年以降生まれの方は多分知らないと思いますが、昭和50年前後に十勝帯広エリアには多くの観光客が押しかけました。当時は帯広と日高を結ぶ「国鉄広尾線」が存在(現在廃線)しており、「幸福駅~愛国駅」間の切符を買うと縁起がよいと全国的な大ブームが起こっていました。


  ....(左)隙間なく切符や願い事が貼られた幸福駅舎内 (右)駅舎跡で写真撮りまくるオジサン.....
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愛の国から幸福へ」という芹洋子の歌も登場、全国から観光客が続々と押し寄せました。駅構内には当時と同様、観光客が買った切符や願い事の札が神社絵馬の如くビッシリ貼り付けられています。当時はJRでなく「日本国有鉄道」、その後民営化で不採算路線は次々と姿を消しました。


     ......北海道日高・十勝の開拓・発展を支えてきた旧国鉄広尾線の線路跡.......
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大学2年夏に国鉄周遊券を使って北海道を一人旅(テント担いだ貧乏旅行)に出かけ、帯広駅から広尾線路に乗ってこの駅に降り立ちました。あの頃は「ディスカバーJAPAN」という国鉄キャンペーンに煽られ、「蟹族」と言われる若者がテントやユースホステルを使って全国各地を旅で巡っていたものだなア・・


     .....この周辺は観光地が少なく、結果的に「中札内・道の駅」で時間を潰す......
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幸福駅の次は、地元に殆ど観光ネタがなく「中札内・道の駅」に寄ってみました。「開拓記念館」や「ビーンズ亭」(十勝平野は豆やトウモロコシの大生産地、地元の豆をPRする史料館)がありますが・・


    .....(左)大正末期の農家を改築した「開拓記念館」 (右)「ビーンズ亭」(洋館風・史料館)......
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   ......架空人物ビーンズ氏の書斎や応接室、実在した人が使ったような雰囲気さえ漂う.......
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観光ネタを探したところ、宿泊の「日高山脈山岳センター」近くに、「ピョウタンの滝」と「中札内ダム」が見所との案内あり。この2SPOTに立ち寄ってみてから「山岳センター」に投宿することにしました。

 
    .....「ピョウタンの滝」、迫力あるウォータースクリーンフォール!滝が生まれた背景には悲話が・・.......
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「ピョウタンの滝」は札内川園地にある滝、巨大岩の間を豪快な水飛沫を上げて流れ落ちる姿は迫力十分!実は地元開拓農民が自家電力確保の目的に力を合わせ手作りで建設したダム跡地らしい。昭和30年、完成したての水力発電用ダムが洪水により一夜で埋没し跡にできた滝らしい・・(泣)


    ....(左)中札内川の渓流風景 (右)大きな岩塊を抱え込む様に流れ落ちる滝の轟音!......
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北海道奥地開拓の夢を追い、苦難を強いられながらも自力でダム建設し電力を漸く獲得した農民は、あっという間に自然の猛威で全てを奪われてしまった落胆ぶりは察するに余りあるナア・・。面白い名前「ピョウタン」ですが、ピヨロ・コタン(小さな砂利多い場所)というアイヌ語に由来するものらしい。


  ......(左)「札内川ダム」の静かな午後 (右)猛暑で雪解けが進みダム水位も低かった......
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「札内川ダム」も見学し、宿泊の「日高山脈登山センター」で明日に備えゆっくり英気を養います。何と福岡大生3人を食い殺した有名な羆遭難事件の熊がセンター玄関脇に展示されているではないか!意外な程小柄だったので驚き!グリズリーの如く立ち上がれば2m以上の怪物と想像していた・・


    ....(左)「日高山脈登山センター」に到着 (右)福岡大生3人を食い殺した羆の剥製......
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登山センター内には日高山脈の全てを解説する立派な展示コーナー。1970羆事件を伝える記事、雪崩遭難で死を迎える若き登山者の無念遺書、個々をジックリ読むと心痛な気持に襲われました。


      .....登山者マネキンが屹立する展示コーナー、日高の山々を紹介のビデオもあり充実!......
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    .....(左)北海道地図&日高山脈ジオラマ (右)福岡大生ヒグマ遭難事件新聞記事(1970) ......
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明日の天気は予想通り回復に向かっており、計画を一日延期して正解!ザックの荷物整理を行ない畳にフトンを敷いて寛ぎ、明日の出発に備えます。気持ちも高ぶり、酒量はややハイペース?⇒就寝


   ......(左)酒・氷を買い込み、明日の計画に話が弾む (右)登山センターの夜は更けゆく......
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★<2日目>:キャンプ拠点「八の沢出合い」への渓流歩き (8月6日)



      ......(左)翌日は思惑通りの快晴の朝!「登山センター」を7時出発.....  
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本日は快晴なり!夏の真っ青な空に輝く緑!朝の爽やかな空気の中、7時より意気揚々と林道を歩き始めました。今日の行程は「七の沢出合」から渓流を歩き、「八の沢出合」に到着してテントで野営


        ......(左)まずは長い林道歩きから始まる  (右)夫恋隧道を過ぎて行く..... 
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日高横断道路は、中札内村~日高・静内町を結ぶ101キロの開発道路として1984年着工、しかし03年ついに開発中止決定。(総工費540億円投入し完成まであと40年・1000億円近くかかると判明、自然破壊の反対運動も活発化) アプローチ林道に無駄使いに終わった橋脚が出現し複雑な気持・・


  .....建設中断の「日高横断道路」の橋脚道や中札内・上流ダムを経由、長い林道を歩く.....
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            ......真夏の日差し、花に舞う鮮やかな蝶の姿が美しい.....
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長い林道を歩き終えると「七の沢出合」に到着(自転車やミニバイクで渓流釣りに入っている人も)
ここで我々は、渓流シューズ(靴裏はフェルト平形状、小生は生まれて初)に履きし直して沢歩きへ


  ....(左)「七の沢出合」で渓流シューズを履き、沢歩き発進 (右)渓流を慎重に歩き進む食山人氏....
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    ....まさに原始林!中を流れる札内川渓流 岩と澄み切った水には透明感....
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ピンクのリボンやケルンを目印に炎天下の札内川遡上、予想通りルートファインディングには苦労しました。基本的には頂上に向かって右側を歩くのがお勧めのようです。今年は猛暑で雪解けが早く進み、当日の水深は思った程ではありませんでした。増水し腰まで水に浸かるケースになったら相当危険です。


     .....(左)膝まで浸かる水流を渡るマツ氏  (右)透明な渓流に点在する石の合間を行く.....
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     .....5時間弱で「八の沢出合い」に到着、ここはカムエク登山や渓流釣りの野営拠点.....
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沢歩きに無知な小生は足サイズに合わない渓流シューズを購入してしまい足マメが出来そうな予感。ここで靴ズレを起こしたら悲劇と心配でしたが何とか昼前に野営地「八の沢出合」に到着できました。
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  .....(左)岩場の渓流溜まりでビール・焼酎を冷やす (右)涼しい渓流で焼酎を楽しむ食山人氏.....
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正午なので良いポジション地を確保しテントが張れました。その後続々と登山者は増え20張・・。テントで寝るのも昨年8月の鋸岳挑戦以来1年ぶりだネ~。あの時はこの3人に鉄人Miz本さんも参加し4人でした。本当は鉄人殿も当社参加予定だしたが、事情発生で急遽欠席になりチト残念・・


     .....(左)八の沢出合にテントを張る (右)夕食も食欲旺盛!夜も元気一杯の食山人氏.....
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テント脇に座を囲み焼酎を飲みながら明日の計画確認。鋸岳登山時に川原で燃やした焚き火は実に雰囲気を感じました。今回も枝や枯木を集め燃える火に接する独特のムードを再び味わうことに・・


     ......昨年8月(南アルプス鋸岳)同じメンバーで焚き火をしたあの日を再現.....
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        .....残り火を消して早めに就寝・・、テントで寝るのも鋸岳以来1年ぶり......
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明日は天気がよさそう!いよいよ憧れの「カムイエクウチカウシ山」に挑むことに・・。サブザック担いで往復で軽い荷物ですが、何せピストン行程でも11時間以上かかる難関峰。無事安全な帰還を願って19時過ぎには就寝いたしました。次回後編の記事は9月20日頃になりますがお楽しみに~!

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                                                        つづく

                   「カムイエクウチカウシ山(後編):日高の奥深き難関峰に挑む」へ続く







次回は趣を変え、「空海と密教美術展&紀伊・高野山レビュー」をお送りします。後編は空海の次に・・
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  by rollingwest | 2011-08-26 02:42 | Comments(64)

<2011年8月5~8日>「カムイエクウチカウシ山」(後編):日高の奥深き難関峰に挑む

                    「カムイエクウチカウシ山」(前編):原始秘境・日高山脈へのアプローチより続く       


※暦の上ではもう完全に秋ですが、真夏の暑かった北海道・原始の山旅に再度お付き合い下さい。
                

★<3日目>:カムエク挑戦、往復12時間以上の苦闘登山


いよいよ登頂本番の日を迎えました。夜中3時半に目覚めヘッドランプを装着、テント内で朝食を済ませ出発準備を整えます。今日は往復ピストンなので最低限装備(水・食料・雨具・登山靴等)をサブザックに詰めスタンバイ。八ノ沢出合にテントを置き、渓流シューズを履き薄暮の中(4時40分)を歩き始めました。


      ......いよいよ難関峰に向けて早朝出発!八ノ沢出合から渓谷遡上開始..........
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薄暗い林道を暫く歩くと、早朝一番から徒渉ポントに直面!足を水に浸からせて渓流を横切って行きます。札内川渓谷は昨日に比べると川幅が狭まった分、水流は速くなっている感じがしました。


         ......出発して間もなく、徒渉ポイント出現!岩の激流を横切っていく食山人氏..........
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今日も間違いなく快晴!夏の太陽に晒され厳しい登りが予想されるが、沢や滝を遡上なので水飛沫マイナスイオンを貰いながら元気に行けそうな気もする。朝は涼しいので快調ペースで徒渉を繰り返し・・


    ...... (左)急峻な岩場に囲まれ、見事な滝が次々出現 (右)水流遡上する登りは心地よい......
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         ........ (左)ヨツバシオガマ    (中)コガネギク   (右)エゾアジサイ........
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歩き始めて2時間、3方向から滝が合流する難所「三股」に6時40分到着。標高千m、まだヒー゚クの半分・・。後ろを振り返ればV字谷から見事な突兀峰「十勝幌尻岳」が聳えている。サイズ合わない渓流シューズは足慣れしないが何とかマメができずに乗り切れそう・・。途中で登山靴に履き替えて再発進


   ....(左) 渓流道に並ぶ食山人氏とマツ氏 (右)突兀独立峰「十勝幌尻岳」、圧倒的存在感......
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     ...... (左) 豪快雪渓を背にして夏山の醍醐味! (右)V字の滝道を登り詰めて行く.......
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ルートファインディングは予想通り困難を極めました。ピンクリボンやケルンを目印に沢や巻道を遡上しますが、違う沢筋に迷い込んだり道標不明になったり、元のポイントに数回引き返し本来の道を探り直します。V字谷を詰めるとルートは狭まり本来の道と思ってもまたも見失う。北海道の山はやはり迷い易く怖い・・


      ...... (左) ハクサンチドリ  (中) ウメバチソウ (右)ユウバリリンドウ........
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   ......(左) 三股岩盤に到着、縦走の女性達が逞しい (右)炎天下の登山道行く食山人氏......
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視界開けた岩盤でエサオマントッタベツ岳からの縦走4人組とすれ違い、熊の親子を見かけたと聞きチト青ざめました。福岡大生・羆遭難の八ノ沢カールで幕営してきたらしい。女性が3人いるパーティでしたが逞しさにビックリ!天気はピーカン青空ですが直射日光下の登りは体力消耗する。マツ氏は相当バテ気味・・


    ......滝が連続する急道で一服のRW。(疲労の色) イヤ~、炎天下登山はクソ暑い~!.......
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     .......(左)カラマツソウ   (中)シナノキンバイ   (右)イワツメクサ........
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ここから先は豪快滝が連続して現れました。真っ青な空を見上げ、五月雨落ちる轟音の激流水、炎天猛暑の下で冷たい水が実に旨かった~!カールに向かう急傾斜を巻道で登り詰めて行きました。


       .......岩の各所に滝が次々出現!原始的で豪快な登りが延々と続く!......
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巻道を登り切ると、轟音渓流は徐々に小さくなり伏流水へと姿を変えてきます。視界も急速に開け、後ろを顧みれば「十勝幌尻岳」は遥かなる距離に・・。長いV字谷をよくぞ、゙詰めて来たものだ・・。そして歩き始めて4時間強、8:50漸く「八ノ沢カール」到着!でもまだ行程の半分以下・・、長い道だナア・・


        ...... (左)長く深いV字谷、遥かに「十勝幌尻岳」 (右)ついに「八ノ沢カール」到着!.......
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        ....... (左) ヤマハハコ   (中) ウサギギク   (右)トカチフウロ........
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「八ノ沢カール」は名の如く、氷河が刻んだ圏谷です。日本では珍しいスプーンで削り取ったような地形。北アルプス標高3千m級山岳地帯、高緯度・北海道では2千m級の山(特に日高山脈)においてカールを幾つか見ることができます。右上にカムエク、左にピラミッド峰、名峰に抱かれた圏谷風景は実に雄大!


     .......「八ノ沢カール」から仰ぐ「カムエクウチウシ山」、憧れの圏谷についに到達!........
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本カールこそ福岡大生・羆遭難事件で3人が襲われた因縁の地。当初は熊を見つけ楽しんでいた学生達ですが、翌日突然テントを破られ3日間も執拗に付きまとわれ遂に羆に食い殺されてしまいました。荼毘に臥された岩には慰霊プレートが埋め込まれている。彼らの恐怖・絶望感に思いを寄せ、合掌・・


c0119160_1421360.jpgプレート写真クリック⇒拡大=(遭難者名と慰霊の言葉)→
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   .....(左)↓慰霊プレートが埋め込まれた岩(遭難学生は盤上で荼毘) (右)ガス煙るピラミッド峰.......
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    ......(左) カール底から頂上稜線へ登山開始  (右))迫力ある三角垂の形「ピラミッド峰」........
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いよいよ日高山脈が見えるカムエク稜線を目指し八ノ沢カール底から急傾斜をジグザクと登山開始。渓流音は消え失せ、雰囲気は草の匂いが漂う夏山へと変化。高度を上げるにつれ、摺り鉢カール全景が徐々に俯瞰できます。迫力あるピラミッド峰が目の前に屹立、奥深い日高山容の味わいが増してきた・・


        ........ (左ミソガワソウ  (中) シナノオトギリ  (右)ウコンウツギ........
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       .......雲に煙るピラミッド峰の雄姿。漸く稜線に出て、いよいよカムエク頂上を目指す........
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羆が多く、道標が不明な原始林を彷徨う日高山脈の登山は、困難・危険・ハードなどマイナスイメージが先行しがちですが、高山植物の宝庫であることを認識!初めて知る北海道の固有種、鮮やかな花々が一面に咲き誇るお花畑が次々と出現!こんなにも素晴らしい花の山だったのかと目からウロコだ・・。


       ....... (左) オオバミゾホオズキ  (中) エゾツツジ   (右)エゾシオガマ.......
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10:10、カムエク稜線到達(出発から5時間半)。視界は完全に開け、漸く日高連峰の山々が認識できる程の標高まで登ってきた~。一昨年登頂した難関ペテガリ岳が迫力・重量感で鎮座している!八ノ沢カールも眼下に広がり全体俯瞰できます。でも頂上まで最後の登りがあと1時間半、長いなア・・。


   ......雄大な日高連峰(遥か左:神威岳、 貫禄の台形:ペテガリ岳、 手前右:コイカクシュサツナイ岳)......
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稜線での休憩時に、ハイマツ・岩陰から「チチチッ~」という鳴き声!間違いなく北海道だけに棲息するナキウサギ!この動物は250万年前・マンモス時代に誕生した哺乳類で、世界高山地に氷河期時代の姿を今も保っている「生きた化石」。姿は見えなかったものの、貴重な声を初めて聞いた!


    ......(左) ハイマツ帯から頂上へLAST登り (中)八ノ沢カールを見下ろす (右)これがナキウサギ!.......
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いよいよ最後の登り。ピーク到着と思えば・・まだ次のピークが出現。何度も騙されてドッと疲れが増す・・。11時半にやっと真の頂上(1979m)に到着!標高2千m未満なのに出発から何と7時間もかかり、本当に奥深い山だ・・と改めて痛感しました。キャンプ地に戻れるのは何時になるのか・・?と不安感


   ....ついに念願頂上に立つ!頂上は虫の大群&ガスに覆われ山頂眺望には恵まれず・・........
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カムイエクウチカウシ山」・・」、この聞き慣れないカタカナ名は、アイヌ語「神(=熊)が転げ落ちるほど急峻な山」という意味、12文字は日本一長い山名です。ちなみに12文字の山がこの両脇にもあるのだ。エサオマントッタベツ岳とコイカクシュサツナイ岳、3座並んで36文字!まさに長大な日高山脈稜線にピッタリかも・・


   ......下山時は八ノ沢カールでガス発生、再び滝・渓流を下り行く。ついに雨が降り出してきた.....
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11:45下山開始。午前中は炎天下の快晴だったのに、稜線から八ノ沢カールに下山時からガスに覆われ視界が利かない状態となりました。何度かルートを間違え元のポイントに戻るなどロスタイムが数度発生。テント場に向かう八ノ沢渓流を下る場面は、大雨に見舞われ稲妻が光り雷鳴轟く中での彷徨状態・・・


    .....雨足はどんどん強くなり、雷も鳴り出してきた!稲妻光る中で沢を下って行く......
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「天よ!俺に雷落とさないでね~」と祈念し、ヘロヘロになって八ノ沢出合キャンプサイトに到着したのは何と17時、12時間半近くの歩行。辛く厳しい登山で食欲もない・・。しかし無事帰還できてよかった・・。


     .......最後は雷雨に見舞われたが、何とか無事に八ノ沢出合テント場に戻って来れた!........
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雨も止み晴れ上がったので、一人元気な食山人氏は「盃を汲み交わして反省会をしよう」と意気揚々、でも若手?組は「もうご勘弁・・疲れました・・」と早々テントに籠りダウン、疲労困憊・熟睡の世界へ・・


    .......最後のテント泊で疲れを癒す。雨も上がり再び星空の夜、明日も確実に快晴!.......
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★<4日目>:七ノ沢渓流を下り、無事下界へ


いよいよ最終日、下界へ戻る日が到来。早朝4時前起床、熟睡したせいか疲れも漸く取れてきたような気がする。朝食を済ませテントを撤収し5:45八ノ沢出合キャンプサイトを出発!今日も快晴ダ~!


    .....ついに最終日を迎えた。早朝に準備を整え5時45分出発、渓流下りがスタート!........
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足に慣れない渓流シューズを再び履き黎明の沢を歩き始めると、渓流を覆う朝霧の景色が広がっている。そして朝日が樹木の緑に差込んでくると、益々と雰囲気は深まり実に気持ちいい歩きでした。


         .....朝霧に煙る沢風景、光に反射する黄緑が幻想的だった・・........
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しかし復路でも、再び日高の怖さをまた垣間見せられました。往路を同じ渓流ルートで戻るので道を見失うはずはないと思っていても、道標リボンをなかなか見つけられない場面に出くわします。何度か笹薮道に迷い込んで、元に戻って再確認。もし日が暮れて夕闇迫る時間だったら・・と思うとゾッとする。


     ......透明感溢れる七ノ沢付近の風景、ついに長い山旅もフィニュッシュ・・........
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七ノ沢出合いからの最後の林道歩きはとにかく長く感じられました。復路は2時間程度だったのに炎天下の往路は3時間・・。初日に投宿した日高登山山脈センターに漸く11時に到着、長かった~!


        .....日高登山山脈センターに到着、シャワーを浴びてリフレッシュ!........
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シャワーを浴びて山の疲れを癒しました。レンタカーでまた地平線風景を走りぬけ、十勝帯広空港へ・・。当日気温は32度!避暑地・北海道とは思えぬ暑さでした。しかし十勝帯広や旭川・名寄などの内陸部は気温寒暖差が60数度(夏30度以上、冬▲30度以下)となる厳しい気候の土地なのです。


    ......とにかく広大な十勝平原(サイロと畑)、北海道の象徴・地平線風景........
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空港食堂でビールで乾杯、「六花亭」バタークッキーを買い込んで飛行機に搭乗。離陸し窓から眺めた広大なる畑(十勝平野)は、地平線風景から幾何学模様キャンバスに変化していました。Good bye十勝!


         ......「十勝帯広空港」を離陸、北海道に別れを告げる........
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       ....十勝平原を飛行機から俯瞰、幾何学の長方形パズルの如し......
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日本最後の広大な原始秘境「日高山脈」はやはり厳しいものでした。昭和初期は大学山岳部が日高挑戦を競い合い、慶応大学が初登頂。北大隊は厳冬期に挑戦、犠牲者8人を出し苦難の栄冠を成し遂げたとのこと。昔の人達は本当にスゴイ・・!こんな便利な時代で、ヒ~ヒ~言ってる自分が実に恥かしい。


        ...... コバイケソウも仰ぐ、雄大な「カムイエクウチカウシ山」の長大山稜........
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北海道の山は標高2千m級ですが高緯度なので本州3千m級と実質的に変わらぬ厳しい条件です。山・沢の地形が険しくルートがわかりにくく、交通アプローチも不便で山小屋も殆ど整備されていません。(数年前はトムラウシ大量遭難の悲劇も発生)やはり余裕ある日程・準備万端で臨む必要があります。



             .......ルートファインディングに苦労した原始林ルート「札内川渓流」........
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まだ幌尻岳(日高・最高峰)や道北・東大雪・道東の山々を登り残している。あと数回、北海道に挑戦!今回も相方2人に助けられ最大難関カムイエクチカウシ山を何とか無事に登頂でき感謝する次第



c0119160_1819141.gif(tyoubun ni otukiai itadaki otukaresamadesita! arigatougozaimasita~)


                                                        おわり





次回は久々に都内徘徊記事、「大田区探訪」(その2)羽田空港・東京ベイサイド編の予定
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  by rollingwest | 2011-08-26 00:00 | Comments(48)

<2009年9月大型連休>北海道・日高山脈の難関峰:「ペテガリ岳」 (前編)


★プロローグ

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今から約30年前に新入社員で赴任した土地が北海道であったことから、大雪山・トムラウシ・十勝岳等の百名山、夕張・ニセコ・羊蹄山・駒ケ岳など、北の国の名峰はいくつか登ることができました。
しかし日高・知床の山々はヒグマの巣である故に恐れ、当時は足を踏み入れたことがありません。


        .....日本で最も原始性を残す日高の奥深い山々(左・1839峰、右・ヤオロマップ岳).....
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知床の方は世界自然遺産指定で一大観光地、交通利便が優れているため当該周辺の諸名山の踏破は比較的容易です。しかし日高は日本に残された最も原始的な山脈。奥深い山でアプローチが難しくここに入るには相当な体力・経験・知見が必要。日高への挑戦が今回初めて実現しました!

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日高山脈は十勝・帯広から襟裳岬に向けて連なる山々で、総延長は120km以上に渡る重畳たる大山脈です。幌尻岳は百名山として有名ですが、他の山は一般の人には殆ど名が知られぬ超マイナーな存在。いつか踏破したいと憧れ続けた山々、まだ体力ある内に挑戦しないと実現は厳しい・・

           ......冬の日高山脈全景、実に大絶景!(インターネットからの航空写真を拝借).....c0119160_2045271.jpg















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そんな漠然とした気持の中、200名山達成にあと10数座を残しリーチ寸前となったマツ殿から、9月大型連休に日高の遥かな名峰「ペテガリ岳」に登らないかとお誘いがかかりました。これはチャンス!マツ殿の綿密で余裕ある山行計画に信頼を寄せ、30年ぶりに日高路をめざすことになりました。





★エアフライト、秋の北海道
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29年前、新入社員として北海道赴任した時、上野から国鉄東北本線に乗って翌朝に青森駅到着。青函連絡船で海を渡り、函館本線経由で室蘭に入りました。長い道程で遥かな北国に来たのだと感慨深いものがあったなあ・・。今は誰もが気軽に羽田から新千歳まで1時間半、時代は変わった


   ........羽田空港を出発 (炊事用コンロのガスカートリッジは機内一切持込み不可、北海道で調達).....
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今年の9月は残暑のブリ返しが殆どなく、全国的に早い秋の訪れでした。9月中旬には北海道で初冠雪を記録したというニュースも流れており、山装備は防寒具を厚めに揃え準備万端としました。


           ...... 09..9.12に北海道の初冠雪を早くも記録した。(大雪山が白く雪化粧).....
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10:30羽田空港発、昼に新千歳空港へ到着。レンタカーは簡単に借りられると思っていたら、大型連休で需給は超タイトで誤算!幸運にもラスト1台を何とか調達できましたが、この時期は予約必要と反省


           .......新千歳空港に到着、レンタカーを調達して苫小牧・日高方面へ.....
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空港から南下して苫小牧・勇払方面に車を走らせて行くと、バードサンクチュアリ(野鳥の楽園)で有名なウトナイ湖が出現。ゆったりした湖畔で鳥が寛ぐ風景・・、北海道に渡って来たことをまず実感する。


       .......新千歳空港から苫小牧へ向かうと野鳥の楽園「ウトナイ湖」が左手に見える。.....
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       ..........湖岸には、白鳥2羽&黒鳥1羽。(我々人間様とは時間の流れ方が違う).....
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★日高・サラブレッドのふるさとを行く

日高自動車道に乗り、雄大な勇払原野を通りぬけていくと海岸沿いの国道235号線を走り続けていきます。日高本線沿いルートは情緒あれども変化が少なく単調だねエ・・。襟裳はやはり何もない。


   .....苫東・勇払原野や日高本線沿いの道を走るのは北海道勤務時代以来だ。約30年ぶり......
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しかしこのルートには心が癒される見所が多く点在しています。ここは競馬サラブレッドの一大牧場地なのです。そういえば28年前、新冠・明和牧場にいたハイセイコーに会いに来たものだなあ・・。
悲劇の名馬・テンポイントの墓をお参りに吉田牧場に来た記憶もあるぞ。実に懐かしい雄大風景!


     .......日本のサラブレット馬の故郷・日高、「新冠・静内・浦河」の牧場風景......c0119160_2156892.jpg










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            リンク:「日本競馬史を飾った名馬たち」の記事はコチラを参照
            リンク:「日本競馬発祥の地」の記事はコチラを参照

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不況知らずといわれた競馬業界もバブル崩壊後15年を過ぎて厳しい時代を迎えているような気がします。サラブレット生産者や馬主も今は経営が大変だろうなあ・・。でも夢を追い続ける人達は・・。


         .......この子馬たちもいつの日かダービ-馬に輝きたいと願っているのだろうか・・。......
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★日高海岸沿いにある穴場温泉(夕日の絶景)


    ......「みついし昆布温泉:蔵三」は日高海岸沿いにある新設のスパ温泉、素晴しかった!.....
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初日の宿泊地は、日高山脈にアプローチするSPOTで事前に豪華な気分を味わうことができました。
日高西海岸の真ん中位置に三石(mituisi)という地名があります。そこにスーパー銭湯風の「みついし昆布温泉:蔵三」が見えてきた。当温泉は料金の安さ・中味の充実度でインターネットでも話題の宿。


          .........静かなる太平洋の海凪、刷毛でサッと書いたような秋の空.....
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宿チェックイン後に目の前に広がる海岸を散策してみることにしました。テトラポット護岸脇にはいくつかの砂州・砂浜があり、日が暮れてまったりした時間が流れている。北の国の風情が漂っているね~

           .......カモメも寛ぐ夕暮れ時の海、明日も確実に晴れだなあ・・......
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  .....ついにサンセット!何と美しい~。露天風呂からこの絶景が目前に広がっていたのだ!......c0119160_2203299.jpg










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夕暮景色を堪能した後は、温泉と豪華食事を堪能~!新鮮な北海刺身・三石和牛・グリーンアスパラ・つぶ貝五目飯、奥深い山に入ったらこんな料理はもう口にできない。前夜祭で十分満喫しとこう・・

     .......高級感があり、かつ庶民的なスパリゾート「蔵三」。料理も実に豪華で素晴しかった!......c0119160_13414635.jpgc0119160_1342589.jpg





★ペテガリ岳・登山口へのアプローチ
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朝食後に宿の駐車場前に広がるサラブレット牧場を散策してみれば、秋晴れの緑で輝いています。
その広大な緑平原の遥かには、日高山脈の長大な稜線がクッキリと見えました。実に雄大ですね~

    .....宿泊地「蔵三」の眼前は、広大な牧場。その向こうにはこれから挑戦する日高の山々.......c0119160_13545327.jpg
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           ..........北の国のロバくんが、ノソノソと近寄ってきた。餌チョーダイ・・......c0119160_1761288.jpg







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いよいよペテガリ岳登山口へ向け出発~!車は荻伏という海岸の町から左に折れ込んで北上し、いくつかのサラブレッド牧場の風景を突き抜けて行きます。いよいよ日高の奥深い林道からアプローチ!
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          .........絵画のような牧場風景。3頭のサラブレッドは日高の山を見ながら育ちゆく。......
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この長い林道は現在途中でゲート遮断されています。日高南部森林管理署(静内)で申請して鍵を受取らなければその先の登山口(神威山荘)まで車で行けません。年々変わる登山道の交通事情、な~るほど、なぜ日高の山地図が一般に市販化されていないのか理由があらためてわかった。


  ....(左)林道奥にペテガリ岳の鋭峰が現れた!(右)営林署に鍵を借り、ゲートの施錠を外す。.....c0119160_17141952.jpg





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           ..........「神威山荘」にて、ここからペテガリ岳への登山が始まった。........
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車は林道の終点「神威山荘」にようやく到着、ここにレンタカーを置いて登山口へと向います。沢登りをして一つの山を越えなければ、ペテガリ岳登山基地に着きません。この不便さが魅力なのかも・・。





★いきなり沢登りでの山越え、「ペテガリ山荘」へ宿泊


行程はいきなり川を渡って沢登りからのスタート!まずニシュオマナイ川を渡り中ノ岳からの尾根を越して、ペッピリガイ沢川に降り、林道沿いに進み「ペテガリ山荘」を目指すコースです。アイヌ語源は難しい~!


   .......(左)ニシュオマナイ川の流れ (右)登山開始後にすぐに川を渡り、深い渓谷に入り込む。......
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  .....いきなり沢登りが始まる。斜面は滑りやすく荒れ様相だが、赤テープで道は見失わない。......
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当日は好天で沢の水量が少なかったので大きな支障はありませんでした。それでも倒木があったり、滑りやすい道は歩きにくい。大雨が降ったらこのコースは間違いなく危険な道になることでしょう。

           .......日高の山で見た花々 (左)ミヤマトリカブト (中)マムシソウ (右)サワヒヨドリ.....c0119160_193157.jpg




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尾根のコブ極め、下りきるとついにペッピリガイ沢川の平原に出ました。うわっ、ヒグマの糞を発見~!
熊よけ鈴を鳴らしながら歩いているので、余程のことがない限り遭遇しないと思うけど・・(チト、恐~)


    ......ペッピリガイ沢川の平原は奥深く独特の雰囲気が漂う。ヒグマの糞は黒くコロコロしている。......
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ここからペテガリ山荘への林道が長い。2時間も平坦道を歩くのは本当につまんない・・。ようやく小屋に到着~!日高奥山の無人小屋なので相当オンボロかと思っていたら、何とお洒落な小屋だ!


       ......ペッピリガイ沢川から長~い林道に入り、宿泊の「ペテガリ山荘」(無人小屋)に到着.....
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布団・炊事道具・ストーブまで完璧に揃っている小屋。実は静内から山小屋まで林道は通じていますが、地元山岳・林野関係者のみ車通行可能とのこと。現在一般には道を開放してないようです。


   .....小屋の前には鹿の親子が出現!小屋にはストーブが炊かれて夜を迎える。明日は快晴.....
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この小屋はペテガリ岳登山の基地。明日は往復(約12時間)で登頂をめざすことになります。ストーブの暖かい火に包まれながら夜は満天の星!間違いなく明日は素晴しい絶景が見られそうだ・・!


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↓ペテガリ岳(後編)に続く           

  by rollingwest | 2009-10-31 23:45 | Comments(38)

<2009年9月大型連休>北海道・日高山脈の難関峰「ペテガリ岳」:(後編)

↓(前編)より続く


★絶好の快晴日、いよいよ出発! 日高主稜線へ出る。


       ....早朝にペテガリ山荘を出発!今日は快晴、光が溢れる素晴しい日を迎えた!.....
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満天星空の夜は明けて、憧憬のペテガリ岳登頂の日は予想通り雲一つない快晴日となりました。
4時半前に起床、朝食を済ませピストン山行(往復約12時間)に備えた装備をパッキングし5時10分にペテガリ山荘を出発。いきなり急登スタート、今日は長丁場だ。息を切らさぬよう慎重にペース配分・・


   .....ペテガリ岳登山コース(今回同じ行程を辿ったwahats newsさんのHPからお借りしました).....
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急傾斜・ジグサグした登りにペースは全く上がりませんが、段々視界が開けるようになってきました。
1050mコブ・1293mコブ、味気ない名前が続く。この山域で歴史由緒の名を期待する方が無理か・・


      .......当時、本格的な紅葉にはまだ早かったが、色づき半分の初期紅葉が目立った。、.....
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 日高は北海道の南部山脈であるだけに本格的な紅葉はまだ早い・・。でももう一部の葉は色づき始めている。ダケカンバの白い幹、快晴の青空、色づく赤黄色の葉・・、コントラストの舞台は十分だ。


           ....... 北海道の山の象徴木・ダケカンバの明るい登山道!.....
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       .......ダケカンバは色づき始め、北国の紅葉は実に爽快な気分にさせてくれる。.....
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コブから主稜線沿いに歩き進むと、ペテガリ岳の貫禄ある全体山容が見えてきたぞ!ボリュームある勇姿には本当に目を奪われました。頂上から深く刻まれた急傾斜の谷筋稜線が実に見事だね~


      ......ペテガリ岳は鋭突峰であるが、アプローチ稜線から見た姿は台形の大山塊だった。..... 
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  .....白きダケカンバに雲一点なき紺碧の空、さらに進むと円錐形ペテガリ岳に姿を変えた.....c0119160_21251861.jpgc0119160_2125365.jpg

歩き始めて約4時間、まだペテガリはまだあんなに遠い。日高は山全体の懐が実に深いなあ・・
でも今から思うと、この辺(1293mコブ過ぎの稜線)を歩いていた時はまだまだ余裕がありました。





★日高山脈の深い谷と森


1293mコブから1301m展望台までの稜線歩きは、依然気持ちがいいがプロムナード続きます。高度を徐々に上げてくると、比例するように鮮やかな赤や黄色の紅葉の木々が目立ち始めてきました。


       .......紅葉はやはり、光量が貴重!青空とのコントラストが鮮やかに映える。.....
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さすが日高の山々、珍しいキノコを多く発見できます。ここはヒグマの旺盛な食欲を満たすための山の幸に十分恵まれているのでしょう。でもヒグマも毒キノコの見分けは当然できるんだろうなア・・


      .....(左)アカチシオダケ       (中)ブドウダケ           (右)ナラタケ.....
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    .......(左) ベニヒダタケ  (中)クロサルノコシカケ       (右)ニンギョウダケ.....
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ここは日高山脈のド真ん中にあたる奥深い山域ですが、振り返ると太平洋沿岸部(2日前に車で走った新冠・静内・三石)が見えるではないか!雨飾山・御神楽岳に続き、名峰から海を3回連続で見ることができた。深い谷・原始林の栄養素は川から海に流れ込み、立派な昆布を育んでいます。


  .....(左)対面はペッピリガイ山の深い谷 (右)遠くには日高西海岸の遥かに太平洋が望まれる。.....
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.....北の秋の訪れは早い。ナナカマドの実がもう真っ赤!山の枯葉は海の恵みに形を変える。.....
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★ついに憧憬の「ペテガリ岳」に登頂!そして下山、小屋連泊


1301mコブからの大展望を満喫した後は、いよいよペテガリ岳への最後の1時間半急登に挑戦。
ここから最後の登りは長かった~!頂上かと思ったらまた次の偽頂上が現れる・・(この繰り返し)


      .......ペテガリ岳の最後の登りは、もうイヤになるくらい長く、本当にキツかった~!.....
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そして、そして・・、ヘトヘトになりながら「ペテガリ岳」(1736m)の頂きについに立つことができました。
大絶景!ガイドブックで見た憧憬なる重畳たる数々の山並み・深い谷が目の前に広がっています。


   .......(左)ついにペテガリ岳登頂!(左奥はカムエクチカウシ) (右)ヤオロマップ岳&コイカクシュサツナイ岳.....
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日高山脈は地形が険しく、道が整備されたのは最近のこと。昭和初期、数十kmの沢を詰め登頂競争が展開されたそうです。初登頂は慶応山岳部、厳冬期は北大が犠牲者8人を出し苦難の栄冠


   ....ペテガリ岳からの重畳たる南部・大眺望、手前に中岳、遠くに神威岳・ソエマツ岳・ピリカヌプリ.....
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北西部には未踏難関「カムイエクチカウシ山」や百名山「幌尻岳」が鎮座します。あと日高には2回来なければならないかなあ・・。でも日高最大難関ルートはペテガリから南部に延びる山脈と聞きます。小屋や水場もない中、かくも長く重畳たる原始の山を大縦走している人が果たしているのだろうか・・?


   .....(左)遥かには難関「カムイエクチカウシ山」が貫禄の姿を見せる (右)日高山脈中央の地図....
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11時過ぎ、朝出発から登頂まで6時間の苦闘でした。ほっと一息を入れて昼食を摂ります。ビールが飲めれば最高だったけれど・・(笑) でもこれからまた5時間近くかけての下山か。(長ゲエなあ・・)


      .......(左)紅葉のダケカンバ林を下るマツ氏 (右)夕日に光り輝く静内・東沢ダム.....c0119160_18213468.jpgc0119160_1821569.jpg

下りは得意なので登りに比べたら楽でしたが、もう歩き始めて10時間近く。大きなコブが3つあるのでアップダウンが体力を蝕みます。登り返しが辛いんだよなあ・・。とにかく長い。日高南部山脈のスケールの大きさを身に滲みて実感しました。歩き続けて11時間、漸く山荘にヘロヘロで16時到着~。


           ....... ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇.......


  ....最終夜のペテガリ山荘では採れたてキノコ料理を振舞ってくれる人がいて嬉しかった。.....c0119160_18295541.jpgc0119160_18293375.jpg
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山小屋ではいろいろな人が滞在しています。近くの渓流で釣った魚や採ったキノコを料理する人もいてご相伴に与りました。皆、日高の原始の森に魅せられて心底に山を愛している人ばかりです。





★ペテガリ山荘を出発し、神威小屋の登山口に戻る


世話になったペテガリ山荘・・ついにサラバ。車が何台かありましたが、静内山岳協会や営林署パトロール関係の人が入山、お連れの人もいるようです。朝5時に出発して下山ルートへと向かいました。


    .......早朝のペテガリ山荘。ペテガリ登山に向け装備完了し、朝の柔軟体操をする人達.....
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山荘からペッピリガイ沢川の林道は長い平坦な道が続く・・、奥部平原では、またも鹿の親子に遭遇。ヒグマに遭わなくてよかった~!熊よけ鈴とホイッスルを鳴らしながら・奥深い森を歩いていきました。


    .......(左)鹿の親子2頭、こちらを不思議そうに見ている。(右)ペッピリガイ沢川の流れ.....
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      .........(左)因縁のペッピリガイ沢川の林道分岐 (右)林道最奥部の光景..........
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でも今回予想外だったのは、林道歩き途中で右足踵に靴ズレの大きなマメが出来て皮がペロンと剥けてしまったこと。履き慣れた登山靴なのに、前日11時間往復が原因か?帰りも辛い足取りに・・


     ......朝モヤに煙るペッピリガイ山、平原からの赤テープを頼りに下山の沢コースへと向かう。.....
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平原から再び沢登りの道に入り、神威小屋を目指します。ややビッコを引くマメ潰しの足取りには、沢の悪路はかなり難渋しました。朝8時半過ぎに到着、マツさんと合流してようやく下界へ戻れる~
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★日高西海岸線から千歳へ戻る


ホッとした安堵感に浸り、サブレットの里を再び見ながら、荻伏・静内方面にレンタカーを走らせます。営林署のゲートキーを返却、長い日高西海岸の光景を楽しみながら苫小牧方面へと向かっていきました。


       ...........延々と続く「日高西海岸」、ご存知「日高昆布」の名産地.........
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今日は曇りだが、空気が澄んでいるのか太平洋越しに見晴らせる北海道・名峰が実に素晴しい!


   ........手前は苫小牧、遥かには羊蹄山・樽前山の海上シルエットが判る。(右はクローズアップ写真).....
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往路同様、日高自動車道に乗って広大な勇払原野を通過し千歳空港近くのレンタカー営業所に無事到着。車を返却し、千歳市内のビジネスホテルに投宿。久しぶりにビールで乾杯!祝・無事帰還!(嬉)


           ..........千歳市内のビジネスホテルの展望風呂で疲れを癒す。.....c0119160_21251216.jpgc0119160_21253558.jpg
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       .......千歳市内から望む「支笏湖の3名峰」(左:樽前山、右:風不死岳・恵庭岳).....
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★おまけ登山(樽前山)

今回、当初計画では東大雪(トムラウシの近く)にある石狩岳も登る予定でしたが、このマメで苦痛の足ではちと無理と判断して、お手軽な「樽前山」(上記写真の左)登山に切り替えることにしました。
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この山は7合目まで車で行けるので非常にラクチン、足の怪我も問題なく登れます。200名山なのに、なぜか北海道勤務時代未踏だったので、今回ピークハントの数に加えられたのは嬉しかった~!
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暫く安定していた北海道天気でしたが、今日は雨予報。早朝にタクシーを呼び、7合目から登山スタート
1時間弱で登頂しましたが、完全にガスが掛かった状態で眺望は終始きかず、ちと残念だった~!


         .....念願の「樽前山頂上」に立ったが、残念ながらガスの中で何も見えず。......
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「樽前山」は支笏カルデラ・外輪山に約9千年前に誕生した新しい火山です。今から100年前の噴火で溶岩が中央部に盛り上がり、特異なドームがわずか3日間で形成されました。(ドームは登頂禁止)


         .......もし晴れていたら「樽前山ドーム」(右はドームを拡大)がこのように見えたはず.....
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支笏湖を取り巻く山は、「風不死岳」「恵庭岳」も加わり3名峰がお互いを引き立て合い鎮座しています。25年前に恵庭岳の先突岩上に立ち、雄大な支笏湖を見下ろす大絶景を満喫したなあ・・。湖畔の「丸駒温泉」は湖水と温泉が入り混じりあう秘湯、近くには「苔の洞門」もあり見所は満載!


  ......(左) 重厚な「風不死岳」と「支笏湖」 (右)先突峰が魅力的な「恵庭岳」(25年前に登頂).....
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さて全ての行程を終え新千歳空港へ。キャンセル待ちの切符を手に入れて1日早い帰京としました。
マメができたり予定変更などいろいろありましたが、とにかく無事に帰還できたことが何よりです。


    .......北海道よ、さらば!「新千歳空港」から飛び立つ(遥かには樽前山のシルエット)........
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★エピローグ


北海道の山の標高は最高峰でも2千m強で決して高くないですが、高緯度なので本州3千m級と実質的に変わらぬ厳しい条件です。さらに山小屋や周辺交通路も殆ど整備されておらず挑戦には余裕ある日程・準備万端で臨む必要があります。(今年の夏はトムラウシ大量遭難発生の悲劇も・・)


              ........脳裏に深く刻み付けられた日高山麓の数々の光景.....
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北海道の未踏名峰は、日高山脈の「幌尻岳」「カムイエクカチカウシ山」、東大雪の「石狩岳」「ニペソツ山」、道北「天塩岳」「暑寒別岳」、道東「羅臼岳」「斜里岳」「雌阿寒岳」、まだまだ金がかかりそうだ・・。

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でもスケジュール通りにいくと思っても山は何が起こるかわかりません。北海道の山の危険度は非常に高いことをあらためて実感しました。悪天候・怪我・体調不良・熊との遭遇・思わぬトラブル発生等リスクに備え余裕ある計画にするべきです。マツ殿には計画立案から数々のフォロー、深謝の次第・・

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北海道の山の厳しさを教えてもらった日高山脈・・。来年もまた挑戦しそうな予感がしております。
      ( tyoubun  ni    otukiai   itadaki   otukaresamadesita~!   arigatougozaimasita )


                                                      おわり




次回は荒川区・足立区探訪(その1):荒川区編をお届けいたします。
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  by rollingwest | 2009-10-31 23:43 | Comments(22)