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<2013年GW>山形歴史紀行(その5・最終回):奥の細道「山寺・立石寺」

★山形歴史紀行で訪ねた「奥の細道」の史蹟数々


昨年GWに訪ねた山形の歴史紀行も5回目となりましたが、今回で一区切りをつけたいと思います。相変わらずダラダラと1年近く時間をかけたレポートでしたが、最終の筆は「奥の細道」にターゲットを絞り、陸奥路のクライマックス「立石寺」を紹介しながら回顧レビューを・・「みちのくのスルメを噛み食む芭蕉の句


    ......昨年GWに山形名所を濃厚に訪問しました。『奥の細道』こそ史蹟巡りの中核ルート......
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奥の細道紀行に残された芭蕉句は数々ありますが、最も親しまれた一句「閑さや岩にしみ入る蝉の声」は今回レポートする宝珠山「立石寺」(別称・山寺)で詠まれたもの。実は山寺に訪れるのは2回目、1995年職場仲間と蔵王連峰を縦走し帰りに立ち寄ったあの日からもう20年近くが経過したのか・・!


      ......いよいよ「奥の細道」のハイライト「立石寺」(山寺)へ、「根本中堂」をバックに......
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「立石寺」(山寺)は山形市東北部に位置し、清和天皇勅願で860年慈覚大師「円仁」によって開山され、江戸時代に膨大な寺領と朝廷・幕府の手厚い保護(徳川家光が御朱印地指定)を受けました。仙人境に至る長い石階段を登り詰めていく山寺巡り(殆ど登山に近い)は格別な感慨が味わえます。


                               山形歴史紀行①:「上杉藩ゆかりの米沢」探訪 





★奥の細道のクライマックス「立石寺」(山寺)


天台宗・教学道場として開かれた立石寺はまさに幽境に佇む聖域・・。古来より「奇岩怪石の霊窟」として広く知られてきました。神仙境の雰囲気に包まれた光景は、凝灰岩質で多数の風化穴の岩によって構成され、蝉の声が岩に響く独特な音響効果を「岩にしみ入る」と芭蕉に詠ませたのでしょう。


   ......(左)出羽の国総鎮守に参拝する家族 (右)芭蕉銅像に弟子・曾良の像が寄り添う......
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奥の細道・標柱がある石段を登ると慈覚大師創建の「根本中堂」(立石寺本堂:国指定重要文化財)が現れました。天台道場には薬師如来像・伝教大師(最澄)像が安置され千年も続く「不滅の法灯」が燃え続けています。12年前比叡山に行った時にも不滅法灯を見ましたが、比叡から分けられた焔なり


         ......(左)根本中堂の脇には桜の花 (右)こけし塚のユニークな風景......
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日枝神社やこけし塚を見て山門へと進むと松尾芭蕉・曽良主従の像が鎮座していました。これから長い階段を登る参拝客を見送っているかのようだ。芭蕉らの一行は当初、立石寺に寄るつもりはなかったものの、地元民に山寺参詣を強く勧められてコース変更(羽州街道を南下)し当寺を訪ねています。


      ......(左)立石寺の山門から登山開始 (右)芭蕉と曾良の像が見送ってくれた......
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鐘楼を経て、いよいよ長い石段の入口にある山門に到着。ここからが山寺参詣の真骨頂・・、立石寺の石階段は全部で1015段もあるとのこと。山寺の頂上に到着するまでに約30~40分程かかります。


   ......これから果てしなく長い石階段歩きがスタート。杉木立の中を上がりミニ修行の始まり......
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オッ、蝉の句が詠まれた芭蕉蝉塚が出現。茶店脇にあり背後には百丈岩の絶壁がそそり立っている!茶店奥から右手に回った場所に山寺章段を刻する「おくのほそ道」銅板と巨石「芭蕉顕彰碑」があります。 蝉塚は表に「芭蕉翁」の三文字、側面に「閑さや岩にしみ入る蝉の声」の句が刻まれています。 


            ......「蝉塚」へ到着、垂直に切り立つ「百丈岩」の絶壁が圧巻!......
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蝉塚から登ると右側にもう一つ直立巨岩が見えてきた・・。阿弥陀如来を彷彿させる姿から「弥陀洞」(midahora)の名があり、岩の高さから「一丈六尺(約4.8m)の阿弥陀如来」とも呼ばれています。中腹道のクライマックス!長い歳月で繰り返した自然の営みが巨大岩を風化させ蝉の声も十分浸み入ります。


    .....弥陀堂の巨石を見上げ、弥陀洞の岩阿弥陀を仰げば、まさに山寺にいることを実感!......
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弥陀洞から仁王門が覘き金乗院へ到着、一挙に視界が開けてきました。遥か先に絶壁・百丈岩の頂上部に開山堂が見える!立石寺で格別に美しい風景の一つとされ風情が更に深まってきた・・


         ......金乗院山門にようやく到着、金乗院から見る百丈岩と開山堂、あと少しだ......
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           ......立石寺(山寺)の全体を表わした地図(赤字が今回の紹介場所)......
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石段右側に中性院が現れ、正面には満開桜。2013年東北の春は遅かったが、山寺訪問した時は待ち焦がれた開花に丁度いいタイミング!さらに石階段を登り詰めるとついに頂上部「奥之院」に到着~!


         ......(左)中性院前に咲き誇る桜 (右) 最高頂上部奥之院からのパノラマ......
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奥之院にも根本中堂同様に千年以上続く常火があり、最澄が中国・天台山から伝えた延暦寺・法燈から分灯したもの。堂内を見ると釈迦牟尼仏と神鏡が共存・・、正に神仏習合の極みですナ~


         ......(左)奥之院と大仏殿を訪ねる (右)奥之院には神鏡と釈迦如来が同居......
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奥之院からはいよいよ山寺・最大クライマックス「百丈岩」「五大堂」へ向かおう。華蔵院手前には岩窟中に納められた三重小塔を過ぎ、平野部に向かって屹立する「百丈岩」への断崖絶壁の最前部へ・・!そこには「五大堂」(舞台造りの御堂)と「開山堂」(慈覚大師の廟所)が堂々と鎮座していました。


       ......(左)岩を穿ってつくられた三重小塔 (右)「百丈岩」(左奥は五大堂)と開山堂......
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「五大堂」は五大明王が、「開山堂」は慈覚大師座像が安置されています。ここにも千年以上も香煙をゆらし続ける不滅の「常香」が!堂からの景観は山寺随一!桜咲き誇る里の全景が一望、山寺を振り返って見れば苦労し登ってきた石階段や数々のお堂、そこに屹立する修行岩場の断崖絶壁!


      ......(左)開山堂からの大眺望 (右)まさに神仙境のパノラマ、修行岩場が大迫力!......
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18年前に山寺を初訪問した時の感動が蘇り、今回も十分堪能させて頂きました。長石階段を戻り、桜の咲き誇る里を散策してみよう。山寺・百丈岩から目の前に見えた芭蕉記念館を覗いてみることに・・


      ......(左)奥の細道まゆはぎの句碑 (右)芭蕉記念館の桜は満開......
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山形市制100周年事業の一環で、芭蕉が「奥の細道」旅で山寺を訪れて丁度300年目に当たる1989年に建てられた芭蕉記念館では、芭蕉の名句・文書・みちのく巡行ルートの映像などが観賞できます。
破風屋根で雰囲気ある山寺駅と山寺ホテルを見学して、山形市に別れを告げて東北自動車道へ・・


        ......(左)芭蕉記念館の展示品 (右)桜に映える立石寺の山(クローズアップ!)......
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      ......(左)山寺駅前にある(右)山寺ホテル、2つの建物とも貫録に満ち溢れていた......
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★みちのく古代関・「白河の関」を訪ねて帰京


        ......山形盆地に広がるさくらんぼ畑・桃の花、遠くには船形山が望めた.......
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東北勢から高校野球優勝校がまだ出ていないことを「優勝旗が白河関を越えられず」という言い方をしますが、白河の関とは東北の入口を意味し、福島・栃木県境にかつてあった古代関所のことです。
一度はここを訪ねて見たいと思っていたので東北道の白河インターを途中で降りて訪ねて見ることに・・


          ......(左)境の明神  (下)白河関の史蹟 (右) 従二位の杉の全景......
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白河の関は、蝦夷勢力の南下防御や通行人・交易物品の検問等を主目的として、現在の福島県白河市に置かれた関で、大化2年(646年)に出された「改新の詔」に関設置の条項が設けられました。10世紀頃に古代中央集権国家の衰退とともに古代関所の機能が希薄化して廃絶の道となりました。


            ......(左) 正面に白河神社社殿 (右)ここにも芭蕉・曾良の像......
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芭蕉・曾良が関東から東北に入ったのは奥州街道の国境に社が建つ「境の明神」、峠を越して白河関を訪ね奥州旅が本格的にスタートすることになりました。因みに「白河関」の他には、太平洋側ルート「勿来関」(福島-茨城)、日本海側ルート「念珠関」(山形-新潟)が存在し「奥羽三関」と呼ばれました。


        ......(左)「境の明神」が国境の社として鎮座 (右)「奥州三関」の配置図......
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        .....白河インターから東北道に入って帰京・・。美しき「那須連山」のパノラマ!......
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「白河関」では白河神社・従二位の杉の威容、芭蕉・曾良の像や句碑を満喫して、白河インターからいざ東京へ、遥か彼方に「那須連山」の雄姿が!RWの2013年GWみちのく旅はこれにて全て完了~!




★今回辿った奥の細道をあらためてレビュー


         ......今回RWが訪問した奥の細道史蹟(芭蕉と逆に辿った紀行ルート)......
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最後に今回東北旅で訪ねた「奥の細道」史蹟を思い出し、当地で詠まれた名句と共に筆収めしたいと思います。まずは「出羽三山」から・・、湯殿山:「語られぬ湯殿に濡らす袂かな」、月山:「雲の峯いくつ崩れて月の山」、羽黒山:「涼しさや ほの三日月の羽黒山」 神仏習合の山々に大変感動でした。


     ......(左)雪が沢山残っていた「出羽三山神社」 (右)国宝「羽黒山・五重の塔」.......
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                              山形歴史紀行②:日本最大パワースポット「出羽三山」 


        ......(左)神秘なる「湯殿山神社」の真っ赤な大鳥居 (右)出羽三山の地図......
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象潟ではかつてここが松島に匹敵する風光明美な場所だったのに、大地震で地盤が一挙に盛り上がって今は田んぼ風景になり観光客が殆ど訪れない淋しさに感慨。「象潟や雨に西施がねぶの花」


        ......蚶満寺の山門と芭蕉像、「雨の中 観光客 殆どゼロの寂しさよ・・」......
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      ......(左)象潟の上空風景(松島は今は田んぼ) (右)芭蕉の辿った庄内ルート......
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                                    山形歴史紀行③:「酒田・象潟」探訪 

酒田・鶴岡は歴史に溢れた見所が多い場所でした。鳥海山の雄姿を見られませんでしたが「おしん」「おくりびと」等の映画ロケ地も訪ねて面白かった・・!「暑き日を海に入れたり最上川」・・。天童では将棋街の風情と山形蕎麦を味わいました。「五月雨を集めて早し最上川」・・、東北の遅い春を満喫!


         .....酒田「日和山公園」で芭蕉像と2SHOT,「常夜塔」は北前船の栄華......
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    ......(左)最上川SA「五月雨を集めて早し」 (右)天童市内の奥の細道モニュメント......
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                                    山形歴史紀行④:「酒田から鶴岡・天童」

奥の細道のハイライト「平泉」は2005年の家族旅行で訪ねました。高館「義経堂」(頼朝に追われた義経・弁慶の奥州最期の地)で詠まれた「夏草や兵どもが夢のあと」・・、芭蕉で最も知られる句ですね。奥の細道でまだ訪ねていない史蹟は須賀川・飯坂、塩釜・松島・・「松島や、ああ松島や松島や」~!


    ....(左)弁慶に扮し芭蕉像と一緒の娘(当時11才) (右)世界遺産「平泉金色堂」(2005).....
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          ......山寺・立石寺の全体象、修行の岩場が大迫力、みちのくハイライト......
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最後に今回ジックリ訪ねた山形歴史旅に賛歌を・・『みちのくの未知の国へと踏み入れて道の句に触れ奥を知るなり』・・アッ、三十一文字だ!俳句の記事でしたネ。モトイ・・『山寺に登りて味わふmichiのくに



                                                         おわり

  by rollingwest | 2014-03-26 00:00 | 山形歴史紀行 | Comments(91)

<2013年GW>山形歴史紀行(その4):「酒田から鶴岡・天童」

★映画ロケ地としても有名な「酒田・鶴岡」の街


山形歴史紀行も4回目(前回は歴史溢れる酒田・象潟の街や鳥海山を紹介、本記事ラストにURL貼り付け)を迎えますが、今回は映画の街としても有名な酒田・鶴岡をロケ地・映画村からの視点でアプ゚ローチして行きましょう。当時は桜咲く時期だったので今の季節感とは混乱しますが、ご容赦・・!<(_ _)>

                    <2013GW>山形歴史紀行(その1):「上杉藩ゆかりの米沢」探訪

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 .....映画「おくりびと」のNKエージェント会社のモデルとなった旧・割烹「小幡」、正面は和風の料亭玄関....
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2008年にアカデミー賞最優秀作品の栄光に輝いた「おくりびと」(滝田洋二郎監督)の撮影地が酒田にあることは前回紹介しましたが、主人公・大悟(本木雅弘)が地元山形でUターン就職先として選んだNKエージェントの社屋は旧・割烹「小幡」。立派な3階建ての洋館ですが、玄関は完全に和風建築だネ!


    ......NKエージェントの事務所内部や社長(山崎努)の使っていた机も再現されている....
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旧割烹「小幡」は昭和初めに栄えた料亭で、部屋数も多く洋館の1階部分ではダンスホールとしても使われていたらしい。また映画に登場した「鶴の湯」は市内で実際に営業していた銭湯でしたが2009年に不採算のため廃業。その後、市民から保存要望の声が上がり、庄内映画村に移転改築されました。


    ......(左)NKエージェントの建物を撮影する観光客 (右)銭湯「鶴の湯」(2009年廃業)...
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3回目記事で紹介した庄内シンボル「山居倉庫」や回船問屋「旧鐙屋」は昭和58年NHK朝の連続TVドラマ「おしん」のロケが行なわれた場所。平均視聴率53%、最高視聴率63%を記録した怪物番組は世界各国で放送され、共感を呼んだ苦労人生ドラマは「おしんドローム」の言葉で世界的な大ヒットとなりました。


  ......おしんが働いた米問屋の舞台は、「山居倉庫」(酒田の米積出し拠点)が撮影に使われた....
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小林綾子(少女期)、田中裕子(青春・成年期)、乙羽信子(老年期)、苦難を乗り越え明治・大正・昭和を生きたおしんの姿は感動を巻き起こしました。酒田の豪商達が繁栄を築いた陰には奉公名目で奴隷の如く働かされた労働力があったからこそ。寒村・貧しい家に生まれた人達の辛さは如何ばかりか・・


  ......(左)回船問屋の豪商家「旧・鐙屋」(abumiya) (右)随所に懐かしき「おしん」の姿が・・......
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     ......(左)立派な黒光りの金庫 (右)おしんのポスター(小林綾子&田中裕子)....
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酒田市に隣接する鶴岡市(県内人口第2位13万人)も庄内藩の城下町として栄え、撮影ロケに使われるSPOTの多い街。ここには「致道館博物館」という庄内地方の民俗資料館がありますが、名称は旧庄内藩・藩校「致道館」に由来。品格ある建物や歴史的建造物など価値ある背景が沢山見られます。


      ......(左)致道館博物館は映画「花のあと」の撮影地に (右)庄内藩校「致道館」....
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          ......(左)致道館周辺の観光MAP跡   (右)致道館は庄内藩主邸宅....
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鶴岡&映画といえば藤沢周平!1973年に直木賞受賞後、数々の名作品を世に送り出し「蝉しぐれ」「たそがれ清兵衛」「武士の一分」「隠し剣鬼の爪」は大ヒット映画の脚本としてブレイク!鶴岡市は全国的メジャーに!1997年惜しまれながら69歳で逝去、県民栄誉賞の授与とともに記念館も造られています。


            ......(左)藤沢周平記念館 (右)藤沢の書斎が再現されている....
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湯田川温泉(鶴岡奥座敷と称される庄内3名湯)の守り神「由豆佐売神社」は「たそがれ清兵衛」の舞台で有名。市内には数々の映画撮影地がありMAP片手にロケ地巡りを楽しむ観光客も多いらしい。


      ......(左)(中)「由豆佐売神社」は「たそがれ清兵衛」のロケ地 (右)「武士の一分」....
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         ......(左)「蝉しぐれ」のオープンセット(2008年まで公開) (右)「隠し剣鬼の爪」....
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★庄内映画村(資料館&オープンセット)を訪問

「松ヶ岡開墾場」は、庄内藩士達が明治維新後に開拓した緑豊かな大地で国指定史跡の指定を受けています。3階建ての蚕室(カイコ飼育場)が5棟現存(内1棟が修復され松ケ岡開墾記念館)されており、周辺には食事処や米造り用具収蔵庫・・、そして5番蚕室が「庄内映画村資料館」となっています。


   ......(左)「庄内映画村資料館」 (右)レトロ建物の中に陶芸教室や小物アクセリー店が沢山.....
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     ......(左)桜の花も雨に散る庄内の遅い春でした。(右)有名映画のバナーも装飾....
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資料館では「おくりびと」「十三人の刺客」等、庄内映画村で支援した映画作品のアイテム見学が可能。映画で使用した衣装・小道具・絵コンテ等が展示され、下記に紹介する庄内映画村オープンセットと一緒に映画世界を満喫できます。しかし交通アクセスが悪いのが難点、車がないと訪問はチト厳しいかも・・


             ......(左)「おくりびと」の納棺風景 (右)「十三人の刺客」....
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           ......(左)「デンデラ」のロケ広間 (右)おしん生家の土間も再現....
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NHKおしんTV放映(昭和58年)から早くも30年の月日が過ぎました。ついに今年の秋「おしん」が映画で復活。10月12日全国公開予定で、現地では数々のイベントが行われ盛り上がっているようです。小生が訪ねたGW時期には「おしんの生家」が公開を始めたばかりだったので足を運んでみました。


     ......(左)「庄内映画村」のMAP (右)さて次はオープンセット「おしんの生家」へと向かう....
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        ......2013GW、散りぎわの桜並木パノラマ、雨に煙る「松ケ岡開墾場」の道....
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「庄内映画村」のオープンセットは羽黒町(月山の麓)に位置する広大な映画撮影場。「蝉しぐれ」の映画製作時にスタッフ参加したIT企業経営者が庄内地方の企業や住民の後援を得て敷地88haを買い受けて時代劇のオープンセットとして整備したものです。でも資料館からの移動も結構大変、車は必須だネ。


 ......(左)オープンセットへ向かう道、残雪脇には広大な木の柵が連続 (右)入口の幟り旗が見えてきた...
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     ......(左)庄内映画村オープンセット正門に到着 (右)赤い巡回バスを背景に記念写真....
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ようやく到着、戦国大手門が雰囲気を出している!350mに渡って続く漁村や40棟からなる宿場町、炭焼小屋や水車小屋がある山間集落、姥捨山等が再現されています。映画ロケセットの宝庫ですナ~


     ......(左)オープンセットの事務所・入口脇には戦国砦が聳える (右)宿場町エリアの光景....
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     ......山形の寒村風景ロケセット(農村エリア)の奥へと進むと「おしんの生家」が現れる!....
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本当に広大な敷地、全部を見て回るには巡回バスを利用した方がいいかもしれない。しかしもう夕方近くでもう殆ど時間がない・・。小生は「おしんの生家」だけに目的を絞って農村エリアだけを訪ねてみることにしました。20分程歩いていくと山麓の田んぼ脇に明治時代の藁葺農家が再現されています。


       ......(左)おしん生家の内部 (右)懐かしいNHKおしん出演者達の写真パネル....
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藁葺民家の中を覗いて見ると薄暗い貧しい農家風景(囲炉裏・農作業道具・竈の土間など)が広がっています。懐かしのNHKおしん、映画おしん(撮影クランクアップ完了直後)の出演者パネルもありました。


   ......(左)寒村農家の囲炉裏端 (右)2013映画「おしん」で主役を演じる濱田ここね&上戸彩....
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30年前にNHKロケで撮影使用された「おしんの生家」は中山町という場所にあったようですが、数年前の記録的な大雪で古民家は屋根が崩落し倒壊の危機に瀕し、この映画村に移設されたそうな・・


      .....山形の寒村風景ロケセット、雨に煙っていた農村エリアには独特の寂しさが漂う....
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おしん生家や農村エリアを見て回りエントランスに戻ったらもう17時近い時刻だ。今日は山形県中央部の天童市に宿を予約してあるので到着が19時近くになるかも・・。やば~い、車をぶっ飛ばして天童へ


  ......もう夕方も深まり、天童へと向かう。雪解けの藤島川の流れ。庄内とはこれでサヨウナラ・・・....
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              <2013GW>山形歴史紀行(その2):日本最大級パワースポット「出羽三山」探訪






★将棋の街「天童」を楽しみ、再び「奥の細道」の風情に浸る


前日夕方遅くルートイン天童に投宿、今日はいよいよ山形歴史紀行ドライブ旅のLASTDAYを迎えました。天童といえば将棋駒の生産地として全国的に有名な場所。市内の随所に将棋モニュメントがあり、市街地を流れる倉津川にかかる橋には、王将橋、金将橋などそれぞれ将棋の駒の名前がついています。


     ......(左)天童で迎えた朝は久しぶりに快晴!(右)橋の欄干には王将将棋の駒....
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駅近くにあるテンスイ醤油は大正10年の木造工場で実に風情あり。JR天童駅(奥羽本線上と兼用軌道の山形新幹線停車駅)は大規模な橋上駅舎で駅舎には天童市の将棋資料館も入っています。


       ......(左)テンスイ醤油工場 (右)天童駅の改札にも王将将棋の駒....
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天童市中心部にある舞鶴山に車で上がってみました。一帯は市民憩いの公園であり、山頂の展望広場からは、月山や朝日連峰、最上川などが一望できます。桜の名所としても知られ、4月中旬「天童桜まつり」では桜満開の下で「人間将棋」(人間の扮する駒でプロ棋士が将棋を指す)が行われます。


     ......(左)天童市街の風景が一望 (右)毎年桜満開の中で行われる「人間将棋」....
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    .....「天童舞鶴公園」の石段上には「王将の石碑」、ここから人間将棋広場を見渡す....
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天童市内で山形蕎麦が旨い店を尋ねたら「水車」を紹介されたので入ってみました。ここは市内で最も有名な老舗らしく、物凄い人混み!ここはお蕎麦以外の鳥中華が大人気のメニューですが、小生は定番の板蕎麦を注文。やはり山形蕎麦(そば粉100%使用もちもち食感)は歯応えがあって美味しい!


      .....天童一の有名な山形蕎麦の店「水車」(江戸時代に遡る創業50年を誇る老舗)....
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天童の「将棋むら天童タワー」(ドでかい王将オブジェが目を引く)にも寄ってみました。将棋駒に関する土産物センターで観光バスも乗り付けています。♪「吹けエば~、飛ぶような将棋の駒に~」(ムラタだ・・!)


      .....「将棋むら天童タワー」は将棋駒「王将」オブジェ(鯉幟とのコラボ).、お土産がズラリ!...
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隣接の「芭蕉庭園」は松尾芭蕉が辿った名勝が凝縮的に再現され、名句を刻んだ句碑が点在する美しい日本庭園です。今日はこれから山寺に向かうので「奥の細道」マインドが再び盛り上がってきた・・!


       .........「将棋むら」の脇には「芭蕉庭園」があり、数々の句碑が立っている.......
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当地では「五月雨を集めて早し最上川」の句が相応しいかな・・。芭蕉・曽良が最上川の本合海(内陸と庄内を結ぶ水運の重要中継地)で詠んだ句は、地元俳人達と俳諧を楽しんだ後に日本海側(酒田方面)へ向かう一行に対し、船着き場に別れを惜しんで見送りに来てくれた人達に送った俳句とのこと


       ......(左)最上川SAにも「五月雨を集めて早し」の句碑 (右)堰堤桜が咲き誇る....
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         .....次回は、山形の芭蕉紀行で最も有名な「山寺・立石寺」を紹介予定....
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いよいよ次回、「奥の細道」のクライマックス「山寺・立石寺」(閑さや岩にしみ入る蝉の声)のレポートで山形歴史紀行シリーズは終了する予定ですが、桜満開時期でしたので季節感を考慮し3月下旬に公開予定
            

                          <2013GW>山形歴史紀行(その3):「酒田・象潟」探訪


                                                          おわり

  by rollingwest | 2013-10-11 00:00 | 山形歴史紀行 | Comments(80)

<2013年GW>山形歴史紀行(その3):「酒田・象潟」探訪

        <2013年GW>山形歴史紀行(その2):日本最大級パワースポット「出羽三山」探訪より続く

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★芭蕉が「奥の細道」で辿った庄内・日本海ルートを訪ねて


前回は松尾芭蕉が「出羽三山」を訪ねた記事を掲載しましたので、今回は「奥の細道」・日本海ルート(象潟・酒田)の史跡紹介からレポートに入りたいと思います。まずは芭蕉が訪問した「奥の細道」の最北地「象潟」(kisakata)を訪ねてみました。当日の山形は天候が悪く日本海は荒れた状態だった・・

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   ......「奥の細道」の庄内・日本海ルート。怒涛の荒波寄せる日本海、象潟は鳥海山の麓にある......
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ここには「蚶満寺」(kanmanji)という寺が海岸近くにあり、芭蕉像が立っています。「奥の細道」観光地としては寂しい風情(雨で観光客は殆ど見かけず・・)であり、雨に濡れた境内をグルリ廻ってみました。


      ......「奥の細道」紀行の最北限地は「象潟」、「蚶満寺」の山門&芭蕉立像.....
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   ......蚶満寺の境内。訪れる人は疎らで、芭蕉観光地の活気も殆どなく寂れた風情......
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なぜ芭蕉は出羽三山から酒田経由で越後へ南下せず、鶴岡からわざわざ北上してここを訪ねたのでしょう?その理由は当地が松島と並び、浮島絶景に彩られた江戸時代の大観光地だったからです。


  ......かつては「九十九島」と呼ばれ、松島と並ぶ浮島景観の大景勝地。今は田んぼに変貌.....
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しかし今は湾に浮かぶ松島の姿はなく水田の中にその面影を残しているのみ・・、1804年マグニチュード7級の象潟大地震で地盤が2.4mも隆起し、天下の名勝は一夜にして陸地となってしまったのです。


  ......(左)芭蕉象潟の句 (左)象潟の当時の面影絵図 (右)田んぼ上空からの浮島風景......
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ナルホド!田んぼを海と見立てれば松島のようなリアス式海岸の面影を残している。凄い地殻変動ダネ~
怒涛の日本海を右手に見ながら南下、いざ酒田へ!楽しみにしていた鳥海山のパノラマは残念・・(泣)





★名峰「鳥海山」登山の思い出が蘇る・・


象潟から「鳥海山」の優美な姿を眺望したいと期待し、少しでも晴れ間を覗かせてほしいと願いましたが、遂に山容を現すことなく願いは叶いませんでした。快晴ならば下記のパノラマが見えた筈なのに。
鳥海山は今から15年前にこの頂上に立ちました。スキャナーで取り込んだ当時の写真を併せてご紹介


  .....(左)残雪の鳥海山、水田に映る逆さ鳥海(ネット写真) (右)1998年7月、仲間と鳥海山を登山.....
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全国200名山を今まで150座近く登りましたが、鳥海山は十指に入るほど素晴らしい印象・思い出が残っている名峰。美しい池、光輝くブナの森、数々のお花畑、なだらかで眺望開けた裾野道、切り立った岩峰、何でも揃ったバリエーション豊富な山で、次から次へと変化する絶景の連続に只々感動!


   .....コースバリエーションに溢れ素晴らしい山旅だった!真っ青な水を湛えていた幻想的な鳥海池.......
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  .....(左)鳥海池を見下ろす高台で集合写真(もう15年前か・・) (右).翌朝、鳥海山頂上でご来光......
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そして最大クライマックスは御来光時の絶景でした!朝日を浴びた鳥海山のピラミッド影が日本海をスクリーンにして浮かび上がる「影鳥海」はまさにレアな光景。感動的な映像は今も脳裏に深く刻まれています。


    ......これぞ「影鳥海」!朝日を受けた三角形山容の影が日本海に浮かび上がり大感動!.......
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★古より湊町として発展してきた「酒田」


酒田市は人口約11万人の庄内北部の都市(県内3位)で庄内空港や酒田港(重要港湾)を持っています。市域の大部分が河川によって運ばれた豊富な土壌で形成された庄内平野で稲作も盛んな地帯


      .......(左)酒田港の上空写真 (右)鳥海山&酒田港 (いずれもインターネット写真)......
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歴史は古く、平安時代朝廷が出羽国府を築城し中世から貿易中継地でしたが、1672年河村瑞賢が西回り航路を整備するとさらに繁栄を極めました。戦後農地改革まで日本一の地主だった本間家や廻船問屋の鐙屋などの豪商が活躍して繁栄の頂点を極め「西の堺、東の酒田」とも云われたとのこと


          ......日和山公園から俯瞰した酒田市街の眺望(雨上がりの景色))......
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しかし繁栄の中にも暗い歴史があります。江戸時代から何度も大火災の記録があり、昭和では51年にも酒田大火(17百軒以上・15万㎡焼失)が発生しています。原因は強風に煽られ火事が全域に拡大したため。酒田は全国的に風の強い町で有名で、強風日が年間の1/4を記録する場所なのです。


  ......酒田は過去何度も大火に襲われた街、昭和51年(1976)の酒田大火における焼失地域.......
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1672年幕府から命を受けた河村瑞賢は西廻り航路開発に向けて綿密な調査を行い、寄港地を定めインフラ(堅牢な船・熟練水夫の選定、水先案内船・入港税免除制度等)を整えて、瑞賢船団は酒田を出発(新航路にトライ)、日本海・瀬戸内海を経由して計画通りに江戸へ辿り着くことに成功しました。


   .......北前船や千石船が航行した日本海西廻り航路(酒田~下関)を確立した河村瑞賢の像......
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この成功により北前船が生れ、日本海は海上交通の大動脈となり寄港地は繁栄していきます。酒田の繁栄を支えたのは最上川の水運と36家の廻船問屋だったのです。河村瑞賢は他にも淀川河口の治水工事、越後鉱山開発などで大功績をあげています。まさに江戸時代のプロジェクトX~!の立役者

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      .......(左)日和山公園の白い六角灯台 (右)江戸時代の灯台は常夜灯と呼ばれた.......
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酒田「日和山公園」は市街の高台丘の上にあり、そこに白い洋風の「六角灯台」(木造・日本最古級)が佇んでいます。お洒落な街のシンボル的灯台は明治期の建築物で酒田港の歴史を見守り続けてきました。その先輩は江戸時代の「常夜灯」、河村瑞賢の像と一緒に公園の中で威厳を保っています。






★「日和山公園」周辺の見所SPOT


日和山公園および周辺には他にも見所が沢山あります。まずは松尾芭蕉様、酒田では「暑き日を海に入れたり最上川」という句を残していますが、小生の場合は「晴れの日に鳥海見たし最上川」・・かな


           .......日和山公園に佇む芭蕉さんと2ショット、酒田でも名句を残している.......
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公園脇には白崎医院というレトロな洋風建築があります。小学校時代にお世話になった歯医者さんみたいだなア・・。隣には威厳ある日吉神社(比叡山の鎮守)も鎮座。この鳥居は独特な形をしており上部に三角形の破風(屋根)が乗った山王鳥居、全国の日吉神社・山王神社の鳥居は全てこの形だネ・・


       ......公園の脇に佇む大正期建築のレトロな「旧・白崎医院」、お洒落な建物ですネ~.......
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     .......(左)公園の目の前には日吉神社(独特な鳥居姿) (右)尊厳溢れる日吉神社山門......
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日吉神社本殿の隣には大正14年に建築された「光丘文庫」、地元の最大地主・本間家の蔵書を中心に地方有志家による数万点の貴重な蔵書を集められており、皇族・学者・芸術家らも多く来るらしい。


    .....(左)日吉神社本殿を参拝 (右) 神社隣は「光丘文庫」、本間家蔵書など膨大書籍が保管......
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出羽三山で生まれて初めて対面した即身仏、ここ酒田「海向寺」(日吉神社の隣)にも「忠海上人」が鎮座していました!そして注連寺におわした「鉄門海上人」の掛軸や手形も当寺に飾られています。


      ......酒田市内にも有名な即身仏があった!「海向寺」に鎮座する「忠海上人」(ネット写真)......
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今まで対面した即身仏は「真如海」「鉄門海」「忠海」・・全て海がついている。何で゙ダロ~!海が近いから?鳥海山があるから・・?いや多分日本海の果てまで弘法大師(空海)が来たからに違いない!


    .......海向寺の堂内は、天狗面と地蔵絵、震災復興祈願の観音などバラエティに溢れる信仰......
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  .....(左)この掛軸や手形は、出羽三山「注連寺」に鎮座する「鉄門海上人」のものではないか!.......
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海向寺の目の前にある赤錆の建物こそアカデミー賞に輝いた「おくりびと」の映画ロケに使われた「NKエージェント」(昔の料亭らしい)。酒田は「おしん」「おくりびと」と映画に所縁ある地、次回で特集を組む予定


   ........映画「おくりびと」の舞台「NKエージェント」は、日和山公園の隣、海向寺の目の前にある.......
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★酒田文化・繁栄の象徴・・「山居倉庫」「豪商屋敷」「酒田舞妓」


江戸時代、酒田が空前の繁栄を遂げた理由は、前述の通り日本海西廻り航路(北前船)の交易に拠るものです。肥沃な土地から生まれる庄内米や紅花(染料)の積出し港として大いに栄えました。また明治時代には米穀取引所が設置され、合わせて造られた「山居倉庫」は酒田経済発展の象徴です。

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     .......米の積み出し港の拠点「山居倉庫」(庄内のシンボル)、倉庫前を散策する夫婦.......
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山居倉庫はNHK朝のTV小説「おしん」(世界的大ヒット)のロケ舞台にもなった現役の農業倉庫(築110年余)。館内には庄内米歴史資料館もあり、米の積出風景や昔の農家の暮らし風景も見られる。


  ........倉庫内にある「庄内米展示資料館」には、米の検査や農家の暮らしが再現されている.......
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   .........山居倉庫の構内、倉庫裏手の欅並木道は実に雰囲気ある場所。散策お薦め!.......
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酒田市内には、廻船問屋・豪商・大地主の豪華な武家屋敷がいくつも残されています。「鐙屋」(abumiya)は酒田を代表する廻船問屋で井原西鶴「日本永代蔵」にも繁栄ぶりが描かれました。


  .......酒田には豪商が繁栄、「旧・鐙屋」(abumiya)など重要文化財邸宅が多く残されている......
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そして豪商が繁栄すれば当然花街も賑わい、茶屋文化が華を開かせました。歴史ある料亭茶屋の中でも最大老舗は「相馬楼」、ここでは伝統の「酒田舞妓」の文化が今も連綿と受け継がれています。


     ........料亭茶屋街通りの真ん中には、酒田花街の最大老舗「相馬楼」が門を構える......
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   .......(左)酒田舞妓の踊り風景 (右)豪華な御膳を模した優雅な手芸品(本間家の蔵品)......
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日本一の大地主と呼ばれ、「本間さまにはおよびもせぬがせめてなりたや殿様に」と歌に詠われた酒田の豪商「本間家」、その旧本邸も訪ねてみました。桟瓦葺の平屋書院造りで、表は武家屋敷(二千石旗本の格式を保つ)、奥側の商家造りと一体となっている建築様式は全国的にも珍しいものです。


     .......日本一の大地主だった「本間家」の旧本邸、庄内とは庄園の中心地という意味......
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本間家旧本邸は、幕府巡見使の一行を迎えるための本陣宿として1768年新築し庄内藩主酒井家に献上、御上が江戸に戻ると酒井家から屋敷を拝領し終戦時まで住んでいたとのこと。伏龍の赤松(樹齢400年)は立派!中に入ると大広間畳、鷹ノ羽の銀箔屏風や豪華な調度品、リッチの極みですな~


      .......(左)本間家の紋が入った幟旗、甲冑もある (右)鷹ノ羽の豪華銀箔屏風.......
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     .......(左)渋い黒板張りの御勝手場 (右) 本間家専用のクラシカルワゴン(調度用?).....
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国産ゴルフクラブ生産で有名な「本間ゴルフ」の創始者は同家の末裔。残念ながら2005年に民事再生法適用で上場廃止となりましたが、今でも酒田市にクラブ製造工場を持って事業を続けているとのこと


     ........(左)道を挟んで本間家別館 (右)本間家の紋がある行灯など数々の調度品.......
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全国の地主達は、戦後の農地解放でタダ同然の値段で土地を明け渡し悲嘆に暮れましたが、本間様は「農地は農民に戻すもの」の考えだったため庄内は大農家が多く、地元で本間様を悪く言う人は居ないとのこと。徳は得なり。私財を投じ庄内を安定させた懐が深~い名実共に日本一の大地主だネ


  ......かつて江戸時代・大繁栄を極めた酒田、今の景気状況は・・?(白い灯台と港の全景).......
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いや~「酒田」は本当に見所が豊富でした!芭蕉の史跡,北前船のルーツ(河村瑞賢の功績)、即身仏のお寺、山居倉庫、豪商・大地主の武家屋敷、酒田舞妓の茶屋街、古の時代から繁栄・発展してきた港街の文化を十分満喫させて頂きました。次は「鶴岡」へと向かいます。記事公開は10月頃かな・・


    .........「酒田」の港街文化を十分満喫、次は「鶴岡」へと向かう(映画村が登場予定).......
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                                                        おわり

  by rollingwest | 2013-07-30 00:00 | 山形歴史紀行 | Comments(88)

<2013年GW>山形歴史紀行(その2):日本最大級のパワースポット「出羽三山」探訪

                           山形歴史紀行(その1):「上杉藩ゆかりの米沢」より続く


★見るなかれ、聞くなかれ・・。奥秘パワースポット「湯殿山神社」


米沢のビジネスホテルを早朝に出発、東北中央自動車道を北上、いよいよ憧れの「出羽三山」(羽黒山・月山・湯殿山の総称)へ!出羽三山は其々が神の住む信仰の山で遥かなる歴史に包まれた修験道の聖地。神仏習合の権現を祀っていましたが、明治以降は廃仏毀釈で神の山と指定されました。


       .......米沢から修験の聖地「出羽三山」 (湯殿山・月山・羽黒山)へと向かう.....
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湯殿山は大山祇命・大国主命・少彦名命、羽黒山は稲倉魂命、月山は月読命が祀られますが、この山々に息づいてきた独特の羽黒修験道は継承されています。まずは湯殿山へ、標高を上げるにつれ残雪の高さが増してきた。GWの東北エリアは天気に恵まれず、当日も終始、曇りの一日でした。


 ......(左)雪一色の光景、山道(膨大な残雪量)をドンドン登る (右)湯殿山が見えてきた!......
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両脇雪壁の山道を行くと、残雪の湯殿山(1504m)の麓に真っ赤な大鳥居が出現!雪山に巨大な赤鳥居、不思議なオーラを一際放つ威厳の光景は日本各地でも滅多に見られない感動的な絵だ~!


     .......湯殿山神社の真っ赤な大鳥居、ここからバスに乗って御神体鎮座の聖地へ.......
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バスの中で湯殿山礼拝の説明を受けました。「湯殿山神社は社殿を持たず、御神体は茶褐色の巨大な磐です。ここは昔から「見るなかれ、聞くなかれ」と言い伝えられてきた奥秘の地なので参詣前には神主のお祓いを受け神域に入る際は裸足になって頂きます。写真撮影も一切禁止です。」・・と


 .....ココから写真撮影禁止(右ネット拝借写真)、お祓いを受け裸足で入域する究極のパワースポット......
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社殿のない神社(大神神社など)は仏教が日本に伝来する以前の古い信仰の姿であり、磐や山自体が御神体です。柵に囲まれた茶褐色の御神体には注連縄と神鏡が!巨大磐からは鉄分の湯が沸き出し、磐の向こうは断崖絶壁で轟音を響せる滝が落ちていました。正に神の降臨する磐座だ!


  .......「湯殿山・奥宮」(神社HPより拝借)&「ご神体」(鉄分温泉が湧き出す巨大な赤岩に神鏡)......
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裸足になり本宮をお参りした後、ご神体・磐座(温泉が滲み出ている)の上を歩き、滝の頂上で手を合わせます。滝の両側には13の末社が祀られており「お沢駆け」という修行が行われるそうです。


    .......湯殿山の山岳修行風景(滝行)、コチラも撮影禁止エリアにつきネット公開写真で代替......
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湯殿山は神のおわす深い神秘の地、出羽三山の奥の院は最も重要な聖地として崇められました。これ程までのパワースポットとは知らなかった・・!次は湯殿山近くの即身仏ミイラのお寺を訪ねました。




★即身仏(修行僧ミイラ)が鎮座する2つお寺を訪問


少年時代に読んだ雑誌で、東北地方の「即身仏」(土中修行で瞑想を続けそのまま絶命、ミイラになった僧)の存在を知り、初めて写真を見た時は衝撃的でした。いつか見てみたいと思いながら40数年、ようやくその望みが叶いました。今回2つのお寺を訪ねましたがいずれも湯殿山に所縁があります。


    ....... (左)田んぼ脇に萱葺山門!湯殿山総本寺「大日坊・瀧水寺」(右)本地堂.......
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「大日坊・瀧水寺」は弘法大師空海により開創された湯殿山の総本寺。かつて湯殿山は女人禁制であり、女性は当寺を訪れてお山を参拝したのです。ここに「真如海上人」の即身仏はおりました。96歳で生身のまま土中修行し絶命、弟子達が掘り起こし、洗い清めて乾されミイラで保存


    .......これが「即身仏」だ!土中に籠り瞑想を続け絶命後ミイラ仏になった「真如海上人」.......
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即身成仏の思想は真言密教・空海の教義「即身成仏義」により確立されたとのこと。お堂の中に入ると大日如来が祀られていましたが、その他にも様々な神仏(不動明王・菩薩・大黒天等)がゴッタ煮状態でした。さすが神仏習合の寺だけありますなア・・。神仏集合の方が言い得て妙かも・・(笑)


     .......金剛界・胎蔵界曼荼羅の頂点「大日如来」が本尊、四天王や諸観音像も並ぶ......
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 ......神仏習合・密教の神がズラリ!(左)三宝荒神像(右)剣を抱える波分大聖不動明王像......
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このお寺は徳川将軍家の祈願寺であり春日の局(徳川3代将軍・家光の乳母)が参詣し大日如来を奉納しました。かつては全国に名を轟かす由緒あるお寺として有名だったのです。しかし明治時代の廃仏毀釈運動でお寺は悲劇を迎えます。「神社に鞍替えしろ」と明治政府に迫られたのです。


   .......(左)飛鳥時代の金銅如来立像も (右)象に乗る文殊菩薩  神仏ゴッタ煮のお寺!......
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住職はこれに反目、「弘法太師が開基した由緒ある寺を神社には鞍替えはしない」と断ったそうです。住職は政府によって殺され本堂は焼かれてしまい、大日坊だけが残ったとのこと。恐ろしい話だ・・


    ......「注連寺」は何とミシュランガイド★★のお寺、本堂正面階段の上には立派な鰐口の鐘.......
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次は「注連寺」を訪ねてみました。ミシュランガイドでも紹介されるこのお寺も弘法大師空海によって開基され、空海が桜の木に祈祷で注連縄(しめなわ)をかけたことが名前の由来。また本堂天井を見上げると、故・村井石斉画伯による伝統絵画と4人の現代作家の絵画展示も楽しむことができます。



       .......当寺も大日如来が祀られており空海が開基、豪雪に耐える建築構造.......
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    .......故・村井画伯が描いた天井画が見事!(左)天に昇る竜 (右)老婆の祈りの合掌.......
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ここに安置される即身仏は「鉄門海上人」(湯殿山の仙人沢で修行し数々の事業を成し得た高僧)。文政時代に江戸では眼病が蔓延し人々が苦しんでいました。江戸にいた鉄門海は「私の祈祷で病を治そう」と決意し、両国橋の上に立って読経、自身の左目を刀でえぐり出し隅田川の龍神に捧げました。祈祷は天に通じて眼病の人々が次々と平癒し,江戸から眼病が消えたといわれています。


      .......(左)干支別由来の諸観音 (右)最も有名なミイラ即身仏「鉄門海上人」が鎮座.......
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日本に即身仏は幾つあるのだろうと調べてみました。全国で17体、そのうち12体は山形(8)新潟(4)、その内一体が我が故郷・柏崎(真珠院・秀快上人)に、もう一体が長岡・寺泊(西生寺・弘智法印)と知ってビックリ!長らく見たいと思っていた即身仏が地元にあったのか~!灯台下暗しでした。

                                            日本全国の即身仏17体
 



★素晴らしい錦秋パノラマの思い出・・「月山」の紅葉


さて次は羽黒山へと向かおう!道途中で蕎麦屋を見つけたのでフラリと入ってみました。やはり山形蕎麦はコシが強くて旨いね~!腹ごしらえを終え、田園風景の中をドライブしていくと湯殿山の雄姿が迫ってきた!その右隣奥には真っ白に霞む山が見える。春スキーで有名な百名山「月山」の山容だ!


    .......(左)美味しそうな蕎麦屋を発見! (右)噛みごたえある山形蕎麦を味わう.......
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  ......(左)斑模様の残雪峰が「羽黒山」 (右奥)白く霞む山が「月山」(雪が降っている)......
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日本百名山「月山」は2005年秋、東北「Fツアー」で登頂しました。前半は天候に恵まれず雨の登頂でしたが、午後の下山時にはガスが突然消えて晴れ渡る中、鮮やかな紅葉平原が一挙に現れたのです。イヤ~、実に感動的だった!大雪山と並び、生涯で見た中で最も美しい紅葉パノラマの一つでした。


  ......(左)2005・Fツアーメンバーと雨中の月山山頂 (右)雨が上むと一挙に紅葉光景が出現........
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    .......美しい紅葉で有名な月山、評判違わず眩い程の錦秋!絶景に目を奪われた!.......
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月山は標高2千m未満の山ですが、日本海からの季節風をまともに受けるため世界有数の豪雪地帯でもあり万年雪を抱く山。そして山形の夏は意外と暑い・・、この激しい気温の寒暖差により美しい紅葉が生み出されるのでしょう。月山は高山植物の宝庫で約350種類以上もあると言われます。


    ......2005年撮影の写真を数枚貼り合せ、スキャナーでPCに取り込んで公開してみました~......
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★修験道の聖地・羽黒山①:「国宝・五重の塔」&「巨木杉の参詣石段」


出羽三山の最後は羽黒山を訪ねました。正式参拝ルートは羽黒山⇒月山⇒湯殿山ですが、小生は全く逆コース・・、まア、いいか~!勿論お目当ては国宝「五重の塔」、本殿まで続く巨木杉の道(長い石階段)。ここはミシュランガイド★★★指定の大霊場。高尾山の三ツ星はチト疑問だが当地は大いに納得!


      .......(左)羽黒山の出羽三山神社(残雪多い境内) (右)有名な国宝「五重の塔」......
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羽黒山の参詣は、「随神門」(平場にある)から入り長い石階段を登って出羽神社(三神合祭殿)へ向かうルートが正式とされています。しかし今日も濃密に廻ってきて残り時間が少なくなったので全部の石階段は無理と判断、「五重の塔」と「杉木立」の道を暫く歩き、雰囲気をまず味わってみよう。


     .......(左)羽黒山の鳥居をくぐり随神門へ (右)静寂な杉林、摂社群の中を歩いて行く.......
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随神門から継子坂を下ると祓川に架かる赤い神橋(対岸には須賀の滝&祓川神社)が見えてきました。ここが俗世界と羽黒山との結界であり、かつて参拝者はこの川で罪や穢れを洗い流して山に参詣したそうです。そしていよいよ国宝・五重の塔が出現!鬱蒼とした杉林に威厳漂う古塔が鎮座


           .......(左)須賀の滝&祓川神社 (右)祓川に架かる真っ赤な神橋.......
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    .......渓谷の先には、羽黒山神社「国宝・五重塔」が現れる!脇には巨木なる爺杉が屹立.......
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五重塔や巨大杉の石階段を登り幽谷風情(ミシュランガイド★★★に指定されるだけの価値あり)を満喫し、次は出羽神社(三神合祭殿)に向かおう!本来は石階段を登り切っていくのが正調ですが、もう時間が足らない。再び随神門に戻って車でお山を登ることにしました。修行先達は、しかめ顔?


         ....五重塔をバックにパチリ!巨大杉の石階段も途中まで登り、雰囲気を味わう.......
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★修験道の聖地・羽黒山②:「国宝・五重の塔」&「巨木杉の参詣石段」


    .......徳川家も篤く信仰した出羽三山の神々は羽黒山「三神合祭殿」に合同で祀られている.......
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カーブの続く山道を車で登り切り羽黒山(414m)の山頂駐車場に到着。暫く歩くと檜皮葺の豪壮な社殿が登場!これぞ羽黒山神社「三神合祭殿」です。迫力あるね~!社殿の前には鏡池があり古代はこの池自体が祈りの対象だったらしい。ここからは平安・鎌倉期の神鏡が多く出土したそうな・・


       .......(左)三神合祭殿の本殿へ (右)本殿にはパワースポットの荘厳な雰囲気が漂う.......
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三神合祭殿内に入ってみましたが、山岳修験と日本神道が融合した独特なムードが漂っています。三神合祭とは、出羽の三山神社がここで一つに祀られるという意味。月山・湯殿山は豪雪の山中にあり冬に参拝ができないため、標高が低く比較的積雪が少ない羽黒山に合祀されているのです。


           .......(左)荘厳なる本殿が金色に輝く (右)日本神話を物語る彫刻......
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     .......(左)合祭殿に鎮座する日本の神々と神馬の像 (右)出羽三山歴史博物館の内部.......
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合祭殿の隣には出羽三山歴史博物館があります。滅多に見られない神仏習合の美術品・お宝物が満載でビックリ!出羽三山を開山した恐ろしげな「蜂子皇子」肖像も大迫力!実はこの方は崇峻天皇(蘇我馬子によって暗殺された)の皇子、自らの身に及ぶ危険を察し出羽に逃れてきたのです。


    .......(左)「天の岩戸神話」、正に神仏習合! (右)開山尊像「蜂子皇子」(恐ろしい顔ダ~)......
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          ......博物館内には、大日如来像と数々の仏像・観音像が展示されている.......
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出羽三山に日光東照大権現の掛軸があるとは・・(徳川家の篤い信仰)!更に修験道開祖・役行者、不気味な三面大黒天、巨大な天狗面、まア・とにかくゴッタ煮、キワモノっぽい雰囲気が実に興味深い!


 .....(左)三面大黒天&役行者像 (右)ド迫力,烏天狗&赤天狗 (下)東照大権現(家康)の掛軸.....
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さらに羽黒修験道の行者に関する解説もあるゾ!山伏の峰入儀式が詳細に再現されていました!古来山岳とは神霊が存在し死者の帰る他界でした。その踏み入れてはならない山に深く分け入り、行を重ね超自然力を獲得し加持祈祷等の宗教的呪術を行う人々、修験者と呼ばれる超人達です。


          .......冬の峰行が最も厳しい修行、こんな展示はここでしか見られないレア物.......
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     ......迫力の檜皮葺き神殿前には残雪がまだ多く残っていた。今年は豪雪だったからなア・・......
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出羽三山は森羅万象に神が宿る信仰の原風景!期待通りに興味深く目から鱗の連続!出羽三山は「東日本随一の山岳霊場」として江戸時代は「西の伊勢参り」に対し「東の奥参り」と称された憧れの地、月山には年間3万人参詣者があったそうな!(驚) 芭蕉が当地を訪れた理由がよく解った。


      .....芭蕉も憧れたパワースポット「出羽三山」にて、芭蕉・曾良が残した紀行文・俳句の数々......
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芭蕉が出羽三山で残した主な句は「凉しさやほの三日月の羽黒山」、「雲の峰いくつ崩れて月の山」、「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」。次回も芭蕉が訪ねた鶴岡・酒田・象潟のレポート予定、お楽しみに~


          ......日本有数のパワースポット「出羽三山」を十分満喫し鶴岡・酒田・象潟へ!.......
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                                                      おわり

  by rollingwest | 2013-06-12 00:00 | 山形歴史紀行 | Comments(54)

<2013年GW>山形歴史紀行(その1):「上杉藩ゆかりの米沢」探訪

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★山形歴史紀行シリーズ

                        

GWは故郷・柏崎(お袋が一人暮らし)に帰省、その後山形の方へ足を延ばし歴史旅をしてきました。山陰・山陽の旅、甲斐の国探訪、秩父霊場巡りなど色々なシリーズがまだ完結していないのに、またまた新たな旅紀行・続編版を立ち上げます。まずは上杉景勝・直江兼続で有名になった米沢から・・


  .......山形県の名所ポイント、今回の主なルート(米沢⇒湯殿山・羽黒山⇒鶴岡・酒田⇒天童・山寺)......
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初日は柏崎を午前中に出発。車で新潟方面へ北上(北陸・関越自動車道経由)、中条・胎内を右折し、JR米坂線沿い(関川村経由)に小国街道を進んで行きました。雨に煙っていたものの飯豊連峰が右手に見える。お~、あの雄大なる山は、昨年夏に猛暑の中で苦しみ登った杁差岳ではないか・・!


     ........小国街道沿いに米沢へ向かうと、残雪の杁差岳(飯豊連峰)が見えてきた.......
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                           飯豊連峰「杁差岳」(2012年夏)の山旅の記事はコチラから  

米沢到着は14時頃、雨も上がり天気は快方に向かっている・・。市内の見所は多いが見学可能な時間はあと4時間弱程しかない。でもこの時期は日が長いので、欲張って徹底的に廻っちゃおう!





★米沢城址・上杉神社


まずは米沢城跡(松が岬公園)・上杉神社から訪ねてみました。お堀の桜が満開!通常GW時期の米沢は葉桜(弘前・角館が見頃)の筈だが,今春は北国が低温続きのためグッドタイミングではないか!


       ........雨上がりの「松が岬公園」に到着、旧・米沢城跡の桜はまさに満開!.......
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上杉神社に向かうと、上杉景勝・直江兼続の主従の像が現れました。ご存じ、景勝は上杉謙信(越後の虎)の後継者。春日山城(現・上越市)に拠点を構えていましたが、豊臣秀吉に見込まれ、山形の最上義光・仙台の伊達正宗に睨みを利かせるために会津に加増移封(120万石)となりました。

                               「天地人」(上杉景勝・直江兼続)のルーツを訪ねて 

          .........(左)上杉神社の鳥居 (右)上杉景勝&直江兼続、主従の像.......
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しかし関ヶ原合戦で徳川家康が勝利すると潮目は様変わり、米沢に減俸転封・・。30万石の小大名へ転封を命じられ上杉家は困窮に追いやられ不遇時代を迎えます。しかし兼続はめげずに新規土地開墾・治水事業・鉱山開発に力を入れ藩政も基礎を築き、家臣らの生活を守り抜いたのです。


           .........(左)上杉神社の拝殿 (右)歴代の家臣・武将の幟はためく.......
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築かれた基礎は米沢藩・中興の祖「上杉鷹山」へと継承され、兼続を手本とした鷹山の藩政改革は今も高い評価を得ています。ジョン・F・ケネディが日本で最も尊敬する政治家は鷹山公だったとのこと。ルーツはやはり上杉謙信!窮状の敵に塩を与えて義を重んじた祖の心が受け継がれたのでしょう。


     .........(左)米沢の名藩主「上杉鷹山公」像 (右)「なせば成る」の石碑&鷹山公顕彰碑.......
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          ........(左)上杉謙信公の座像 (右)ここにも上杉鷹山公(座像)が......
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松が岬公園奥には、上杉家の宝物が数々展示されている「稽照殿」があります。館内を回ってみると大河ドラマで有名になった兼続「愛」の兜など歴代武将が愛用した甲冑の数々が展示されている。


      ........宝物展示の「稽照殿」、兼続の「愛の兜」は愛染明王に戦勝を祈願したもの......
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米沢城址・上杉神社を一通り見て廻り「伝国の社」(上杉博物館)、直江兼続の墓所がある林泉寺(謙信の墓所がある越後のお寺と同名)、旧米沢高等工業学校本館(優雅な洋館校舎)も訪問、次は「東光の酒蔵」(小嶋総本店)を見学し会津地方の造り酒屋の雰囲気を楽しむことができました。


      .........(左)伝国の社(上杉博物館)の広場 (右)兼続のキャラ(かねたん)と能舞台.......
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  .........(左)旧米沢高等工業学校(山形大学工学部前身)本館 (右)林泉寺(直江兼続の墓所).......
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                       上杉謙信・所縁の寺「林泉寺」(越後春日山)の記事はコチラから
 




★「東光の酒蔵」「上杉家墓所」を見学


米沢は周囲が山に囲まれた扇状盆地、豪雪の山から湧き出る豊富な水と良質な米に恵まれています。城下町「米沢」には幾つかの酒造があり、最も有名な「嶋総本店」(1597年創業、銘酒『東光』の名で知られる蔵元)を訪ねて酒蔵見学としゃれ込んでみました。日本酒はメッキリ苦手なRWですが・・


         .........(左)「東光の酒蔵」(小嶋総本店)を見学 (右)酒蔵の裏側表情.......
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「東光の酒蔵」は上杉家代々の御用達の酒屋であり、江戸時代頻繁に「禁酒令」が出された中でも、酒造りを許されていた数少ない造り酒屋の一つです。広大な敷地の中には460㎡の蔵を含め、数棟の土蔵を開放しており、酒造りの工程を道具とともに紹介していました。(試飲・即売コーナーも人気)


         .........(左)帳場風景(レトロな調度品が満載) (右)台所と囲炉裏端風景.......
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資料館内を巡ってみると、どことなく冷んやりとした空気が流れており、酒造りの道具や帳場調度品等が展示されています。囲炉裏端、酒樽立ち並ぶ土蔵、そこに醸し出された雰囲気は実に風情あり
  

      .........(左)酒造りの風景(マネキン人形) (右)酒樽が立ち並ぶ土蔵、風格・風情あり.......
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         .........床の間に飾られる酒樽、広い客間、どの部屋も広くて優雅だネ~!.......
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酒蔵の奥には出雲大社や大神神社の祭神「大物主」が祀られる「三輪明神御分社」があるではないか!大物主(大国主)って酒の神でもあるのか!五穀豊穣の神であり色々な顔を持っているネ~!
お酒の美味い米沢の地に、歴史が積み重ねられた老舗酒蔵、十分堪能することができました。


      ........酒蔵に祀られる大神神社(出雲大社、三輪大明神と同様に大物主が祭神).......
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                         出雲大社&大神神社(三輪明神)・大物主の記事はコチラから

 

           ....... 東光の酒蔵を後にして、米沢の次の名所へと向かう.........
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★上杉家墓所(歴代藩主の御廟群)

歴代米沢藩主の上杉家墓所(国指定史跡)を訪ねてみました。11代に渡って受け継がれた歴代の藩主の墓(廟)が並び、市民からは御霊屋と呼ばれ親しまれているとのこと。墓所域内には老杉樹が群立、森厳な雰囲気が漂い、参道と霊屋周辺には家臣が寄進した灯篭が整然と並んでいました。


    .........(左)歴代藩主が祀られている上杉家墓所 (右)謙信の掲げた「龍」「毘」の旗.......
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正面中央奥は藩祖・上杉謙信(戦国の雄将で尊敬)の遺骸を安置する廟が鎮座、その両脇に歴代藩主の廟。謙信の遺骸は甲胄を着せたまま漆で固め甕に密閉し埋葬されたと言い伝えられます。


             .........上杉家の御廟群前にはまだ残雪が残っていた.......
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上杉氏の移動(越後春日山⇒会津若松⇒米沢)にあわせて遺骸も一緒に運ばれ、江戸時代は米沢城本丸に手厚く祀られていたとのこと。明治時代に本御廟所に移されていますが、深い杉木立の中に整然と並ぶ廟屋は、名門上杉家や米沢藩の歴史を静かに語りかけているように思えました。


        .........(左)中央に祀られる上杉謙信廟、それを守るように御廟が立ち並ぶ.......
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★再び米沢城址(松ガ岬公園)のお堀へ

酒蔵見学や御廟所訪問を終えて再び米沢城址(松ガ岬公園)に戻ってみました。雨もスッカリ上がり、明るい雰囲気の夕刻風景となってきた。公園脇にある上杉伯爵邸(第14代)をちと訪ねてみよう。


       .........(左)夕方、晴れ間が覗いた上杉神社に再び戻る (右)上杉伯爵邸の玄関.......
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立派な邸宅と庭は登録有形文化財、料亭でもあります。米沢は食べ物の旨い土地であり、代表は米沢牛(三重松坂と並び称される)、伝統的な郷土料理(鯉)、蕎麦。そうだ、ラーメンも有名でしたネ!


          ........上杉伯爵邸は米沢牛や郷土料理を楽しめる料亭でもある.......
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今度は米沢城を囲むお堀端をグルリと散策してみました。いや~本当に桜が素晴らしい!2時間半前は曇りで光が足らなかったが、今は夕日に照らされて堀の桜がいい感じに浮かび上がってきたゾ


      .........(左)旧米沢城のお堀は満開桜 (右)真っ赤な菱門橋に満開桜が映える.......
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今年の北海道・東北の桜は、厳しい冬と春先の冷え込みで開花が相当に遅れました。東京は3月16日で過去最速だったのにその後2ケ月近くも待たされるとは誰が予想したことでしょう。GWの米沢はまさに見頃でした。夜桜見物の人達が徐々に集まり、観桜米沢城址は春到来の期待が膨らむ・・


   .........(左)夕暮れ桜の中、菱門橋で語り合う二人(羨) (右)上杉家が敬ってきた春日神社.......
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         ........夕日に映える米沢城址の満開桜、夜桜見物の客はいつでもスタンバイ.......
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駅近くのビジネスホテルに投宿しましたが、米沢駅は何ともお洒落で優雅な駅でした。これから始まる山形歴史旅の計画をチェック、これからどんな風景や史跡に出会えるのかとワクワクしながら早めに就寝


           .........洋館の様な姿が美しかった米沢駅、夕暮れ駅は風情あり!.......
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           ........米沢駅の構内風景、駅構内2Fテラスから改札口を見下ろしてみた.......
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★山形の歴史旅、これからの記事予定 (プレ紹介)
           

翌日は「出羽三山」(湯殿山・月山・羽黒山)へと向かいました。東日本随一の山岳霊場として名高く、特に湯殿山への参詣は裸足にならされて写真撮影禁止の霊験あらたかなるパワーSPOT場所でした。そして出羽三山周辺には即身仏(土中修行でミイラになった僧)が鎮座するお寺が幾つもありました。


                ........残雪の湯殿山に映える真っ赤な大鳥居が出現.......
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       .........(左)羽黒山五重の塔 (中)出羽三山神社の威容 (右)即身仏ミイラ僧.......
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鶴岡・酒田には日本映画に関する見所があります。今年は映画「おしん」が10月に公開されますが、おしんの生家やロケ地、おくりびとの舞台となった洋館も見ることができました。山形蕎麦もGood!


        .........(左)おしんの生家(鶴岡) (右)酒田NKエージェント(おくりびとの舞台).......
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             .........(左)コシの強い山形そば  (右)将棋の町「天童」.......
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酒田は歴史と文化が濃縮された街、米の積み出し港(北前船)として大いに栄え上方のお座敷料亭も多くあった街。豪商本間様の本邸も豪華。奥の細道「象潟」も近くなので芭蕉句碑も訪ねました。


   .........(左)低気圧が通過した日本海は荒れていた (右)酒田の米経済の象徴「山居倉庫」.......
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奥の細道といえばメインは山寺・立石寺。20年ぶりの訪問ですが屹立奇岩の素晴らしい景観に感銘。東北道の帰京途中には白河の関にも寄り、芭蕉の辿った道や史蹟の数々も紹介したいと思います。

      ........20年ぶりに訪れた山寺(立石寺)、「閑さや岩にしみ入る蝉の声」 芭蕉と曾良.......
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     .........(左)今回訪問した「奥の細道」名所 (右)東北の分岐「白河関跡」を訪ねて帰京.......
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山形紀行シリーズも2年くらいかけてユックリと順次紹介していきますので気長にお付き合い下さい。最近記事公開がタイムリーになっていないことを反省。チト、1~2年前の写真が溜まり過ぎかも・・(苦笑)



                                                          おわり

  by rollingwest | 2013-05-18 00:00 | 旅の風景 | Comments(68)