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ビートルズ「ラバーソウル」50周年特集

★(133)ビートルズ 「ノルウェイの森」  (1965年) (2015.10.21公開)



ビートルズ「ラバーソウル」50周年特集_c0119160_22171972.jpg毎年ノーベル文学賞の本命に挙げられながらここ数年受賞を逃し続けていた村上春樹氏、今年こそ朗報が聞けるだろうと目論み、先月からビートルズ名曲「ノルウェイの森」で祝辞記事を用意していたのですが見事肩透かしを食らってしまいました。(苦笑) 今年も日本人が自然科学部門でノーベル賞に輝く快挙が連日続き、さすがにノーベル委員会もこれ以上の日本人受賞はマズイ・・と各国バランスを考慮すべきと判断したのですかね~! ・・とはいえ今年は「ノルウェイの森」が収録された名盤「ラバーソウル」(6作目)が初版発売から丁度50周年を迎え、来月には秘蔵ビデオ集「ビートルズ1」が発売されることから当初通り「ラバーソウル収録名曲」の数々をお届けしたいと思います。冒頭曲「ノルウェイの森」(Norweigian Wood)はジョン・ポールの共作ですが、ヴォーカルはジョン、ジョージがインド民族楽器シタールを演奏して幻想的な雰囲気を演出している佳曲です。ちなみにポピュラー曲でシタールが使用されたのはこの曲が初めてとのこと。本当の訳題は「ノルウェイ産のWood木材」でありWoods表記であれば森が正解らしい・・。とはいえこの誤訳は結果的に大正解でした!北欧の森林で恋人同士が歩いているイメージ、神秘的で美しい響きの誤訳が村上春樹の小説表題へと導かれノーベル賞を狙える作家になっていったのですから・・・。まさに「瓢箪から駒」というしかありません。ラバーソウルのオープニング曲はノリのいいイントロギターで登場する「ドライヴ・マイ・カー」、絡んでくるベースと流れる様な伴奏ピアノ、ソウルフルなボーカル、クラクションを真似た「Beep beep'm beep beep yeah~!」という不思議なコーラス!ラバーの如く変幻自在に展開してまさに名盤冒頭を飾るに相応しい曲といえましょう。「ガール」は、ジョンが終始けだるい感じで歌い上げる切ないバラードですが、感情を抑えて歌う彼の声は多少ハスキーになる傾向があり個性的な雰囲気を醸し出しています。「ガァ・ガァ~ル」と甘ぁ~くため息をついた後に「スゥーッ」と息を吸う音(麻薬説もあり)が隠れた聞かせどころかも・・。このユーチューブはジョンの前妻シンシアとのラブラブぶりが貴重な映像ですね~!因みに彼女は今年4月に亡くなられたとのこと。(享年75歳)合掌・・!ビートルズサウンドは前期(LIVE中心)と後期(スタジオ編集中心)では全く異なり、その完全変化は1966年「リボルバー」ですが、前年の「ラバーソウル」が変化への転機となったアルバムといわれます。「ヘルプ」から「ラバー・ソウル」への移行期で次第に使用楽器が増えサウンド作りに変化が見え始め、音楽活動に対する意識の変化(アイドルからアーティストへ)も芽生え始めた頃です。同時に隠れた名曲が多いのも「ラバーソウル」の特徴、「ユー・ウォント・シー・ミー」は力強いタッチのピアノを基調としたポールの軽快なリズムナンバー。重厚なギター音とジョンとジョージの「ウ~ラッララ~」というバックコーラスが耳に残り、この作品を一段と魅力あるものにしています。ジョン・ポール・ジョージの3人アカペラで始まるイントロが印象的な「ひとりぼっちのあいつ」(Nowhere Man)、日本公演を含む1966年のライブで何度も演奏されたハーモニーが最も美しい曲の1つ。しかし対照的に、詩の内容はジョン少年時代の屈折した姿を投影したものと言われます。父親の愛に飢え、奔放な実母と厳格な伯母との間で自分の居場所に葛藤し、他人への不信感や精神障害に悩ませられていた頃の自分の思いがこの曲に籠められていたとは・・。「恋をするなら」(If I Needed Someone)はジョージがリードヴォーカルも取り1966年来日の武道館コンサートで披露された曲。ジョンやポールの陰に隠れていたジョージがいよいよ頭角を現してきた曲の一つと言えましょう。美しいビートルズ曲の代表といえばやはり1966年度グラミー賞最優秀楽曲の栄誉に輝いた「ミッシェル」、フランス語が使用された唯一のビートルズシャンソン!ポールは「イエスタデイ」に次ぐ名曲を作ると宣言して実際にその夢を実現してしまったところがやはり凄い!このユーチューブ映像は若きビートルズメンバーが列車の中でナンパを次々に繰り広げるコメディ的なショートストーリーになっていますがRWはかつて見たことがないものでとても新鮮でした!いや~ありがたし・・「ビートルズ1」を買わんでも、タダでお宝物映像をユーチューブで楽しめるよき時代になったのですからネ~!ラバーソウル特集の最後は、RWにとって5本の指に入る愛聴曲「イン・マイ・ライフ」で締めたいと思います。世界中の多くのシンガーからカバーされ「ローリング・ストーン誌」で「偉大なる500曲」の23位にも入りました。イントロの甘いギターが懐古的でジョンの溜め息をつくような大人の歌い方と、ハープシコード風な音に聞こえるバロック調のピアノ間奏が心に染み渡ります。さて来年はビートルズ来日(1966年6月)&リボルバー発売(同年8月)から50周年を迎えます。元旦記事は武道館コンサートに関する内容をレポート、8月はリボルバーからの名曲(エリナーリグビー、 イエローサブマリン、フォーノーワン等)をお届けします。

  by rollingwest | 2002-11-01 00:00 | 洋楽(ロック・POPS)

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