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<2019年4月28日>【熊野古道・伊勢路】一気参拝旅①:レビュー&熊野本宮大社編


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★「平成」から「令和」の時代へ!ブログ12周年の節目を迎えて


30年余り続いた元号「平成」がついに終わり、新たな「令和」時代を迎えます。自分自身も2007年5月のブログ開始から丁度12年の筋目(4/27に累計アクセス64万件)となり「干支が一巡したのだなあ・・」と感慨深いものがあります。「継続は力なり」・・、皆様方と楽しく交流を続けられたことに大感謝です!今後「令和」の時代もお付き合いよろしくお願いいたします!


   .....天皇・皇后両陛下伊勢神宮を参拝し退位報告三種の神器が一堂に揃うレア光景....
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天皇・皇后両陛下は4/18伊勢神宮に参拝し退位報告されました。その後は「上皇・上皇后」となり、象徴として行ってきた公務から離れ、皇太子徳仁親王(浩宮)が令和の新天皇として即位されます。最後の行幸・伊勢神宮では三種神器が揃い儀式は非常に厳かなものでした。

                             <2010年6月>伊勢路・奈良の旅①:「伊勢神宮」

                                出雲大社&伊勢神宮(日本神話に潜む謎の関係)

   .....歴代上皇が行幸を重ねた「熊野詣」、蟻行列にも比喩される程の平安時代で大ブーム....
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歴史的に有名な上皇行幸といえばやはり「熊野詣」。平安時代の宇多法皇(907)以来、法皇上皇の熊野御幸が始まり、後白河上皇・後鳥羽上皇・鳥羽上皇・白河上皇などが物凄い頻度で参詣しています。平安期に「蟻の熊野詣」と呼ばれる程ブームになった信仰の道は、江戸時代でも「伊勢へ七度、熊野へ三度」とお伊勢参り後に伊勢路を通って熊野詣が行われました。






★関西在住時代(2002~4)に駆け巡った各種の熊野古道ルート


「熊野古道」は紀伊半島南部の「熊野三山」(本宮、速玉、那智の各大社)に向かう5つのルート(紀伊路・小辺路・中辺路・大辺路・伊勢路)&霊場吉野からの山岳道(大峰奥駈道)があります。

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   .....(左)「熊野古道」の全ルート (右)2003年11月熊野へ家族旅行(那智大社・橋杭岩等)....       
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世界遺産登録は2006年ですが、RWは関西勤務時代(2002~04)に中辺路・大辺路・大峰奥駈道へ、山仲間や家族と一緒に何度も足を運んで道の歴史深さを味わったものです。


   .....2002年10月、初めての熊野古道体験!「中辺路」の歴史深い石畳道を歩き抜く....
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熊野は神話時代から神々が宿る場所として特別地域と考えられていました。吉野「金峯山寺」(山岳修験の根本道場)から大峯山を縦走して熊野に至る「奥駈け道」は1000-1900m級の険しい峰々を踏破する修行古道、役行者(修験道開祖)が8世紀初頭に開いた聖地ルートです。


   .....2003年4月、吉野へ家族旅行、一大霊場「金峯山寺」から「吉野千本桜」を満喫....
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熊野の山中は、仏教では深い森林に覆われた山々を阿弥陀仏・観音浄土に見立て、超自然的な能力を習得するための修行の場だったのです。まさに神仏習合・山岳修験道の日本最大聖地かもしれません。「奥駈道」に鎮座する主な名峰(大峰山・八経ケ岳・釈迦ケ岳・伯母子岳等)は一通り制覇することができました。


   .....2003年5月、「大峰山・奥駈道」の名峰縦走、霊気に満ち溢れた山岳自然を体験....
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今も女人禁制「結界門」で仕切られる場所が幾つか残っているのが本当に凄いことだネ~!深い森に囲まれた奥駈山行をした時に独特な霊気を感じ驚くような体験をしました。我々山仲間3人 がテントを張っている近くで山伏たちが樹木に向かって呪文を唱え始めると、突然雷が鳴り出し稲光とともにそこに雷が落ちるという不思議な光景を目の当たりにしたのです!本当にビックリしたな~!


   .....(左)2003年4月後醍醐天皇の御所訪問 (右) 2003年5月、大峰・女人禁制「結界門」...
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熊野メイン見所(本宮大社・那智の滝・青岸渡寺・熊野那智大社・勝浦・太地・串本潮の岬等)も15年前の家族旅行で巡りましたが、まだ行きそびれたパワースポット(熊野速玉大社・花窟神社・伊勢路ルート)も残っていました。いつかリベンジ再訪問したいと強く思っていたのです。






★熊野三山~伊勢・熱田神宮へ駆け抜けた一気参拝旅(2018GW)回顧レポート!


そんな中、職場後輩OH君(柏崎出身・御朱印集め趣味・霊場巡礼好き)から「熊野に連れて行ってほしい」と要望があり「これはいい機会!」と思い立ち、熊野三山~那智勝浦~伊勢神宮~熱田神宮まで車で駆け抜ける旅を昨年GWに実現しました。1年目にようやく写真を蔵出しで記事を初公開します。


   .....昨年GWに熊野・伊勢路20数社巡る一気通貫の旅(2泊3日)をシリーズレポート開始....
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初日に熊野本宮大社・速玉大社を廻り勝浦温泉宿泊。翌日は熊野那智大社・那智の滝~伊勢路パワースポット経由で鳥羽に宿泊。最終日は伊勢神宮を含めたパワースポット&熱田神宮まで行き名古屋から帰京。20数社を2泊3日で巡るパワースポット一気通貫の旅計画です。


   .....(左)武蔵小杉駅から羽田空港直行バス (右)快晴の羽田空港、早朝に搭乗出発...
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今回も「3日間可能な限り神社を廻るぞ~!」と欲張りなテンコ盛り計画でしたが、綿密に準備を重ねました。羽田でOH君と待合わせ早朝出発、雄大な雲海風景を楽しみ南紀白浜空港へ



   .....(左)美しい雲海を飛行機から満喫 (右)いよいよ南紀白浜空港が見えてきたぞ!....        
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★中辺路起点の「滝尻王子・熊野古道館」


8:40南紀白浜空港に到着後、レンタカーを借りて9:00熊野古道の旅がいよいよスタートしました!紀伊田辺から南紀山岳部へと走り、まず初めは中辺路の出発点である「滝尻王子」を訪問!ここには熊野古道の観光案内や歴史紹介を兼ねた「熊野古道館」があります。


   .....(上)南紀白浜空港に到着、レンタカー手続き (下)空港から熊野古道・中辺路へ向かう...
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   ....中辺路出発地にある「熊野古道館」、熊野古道の観光案内拠点で事前学習を完了....
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「滝尻王子」の鳥居前に来たのは16年ぶり!熊野古道歩きを初めて体験したのは関西勤務2002年10月、まだ世界遺産指定もされておらず静かなブームになり始めた頃でした。「熊野古道館」であらためて全体歴史や陳列を眺め頭の中を再整理して旅のスタートを切りました。


   .....中辺路ルート出発地「滝尻王子」の鳥居前。懐かしいね~、もう10数年が経ったか!....
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   .....(上)「熊野古道館」を十分満期して再出発 (下)変化ある風景、熊野川沿いドライブ....
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★熊野巡礼の目的地:「熊野本宮大社」&「大斎原」(旧社地跡)


さあいよいよ「熊野三山」の最初の参拝社は「熊野本宮大社」、上皇達一行が目指したのはまさにこのパワースポット。全国3千社ある熊野神社の総本宮であり、熊野三所権現とも言われます。2003家族旅行以来2回目ですが、再び荘厳な雰囲気と歴史の深さに圧倒されました。


   .....今回のメインスポット「熊野本宮大社」を参拝、「八咫烏」のマークが堂々聳える....
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   .....(左)OH君は熊野本宮の初体験 (右)拝殿祈りを捧げた後は御朱印スタンプ・行列待ち....
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左手から第一殿・夫須美大神、第二殿・速玉大神、第三殿・家津美御子大神、第四殿・天照大神が祀られており礼拝を済ませて境内を散策。歴代上皇・熊野御幸石碑があり、後白河上皇33回・後鳥羽上皇29回・鳥羽上皇23回・白河上皇12回・・、遠方遥々よく来られたものだ!


   .....(左)熊野本宮大社の4殿を遠方撮影 (右)神鏡に大接近、歴代上皇御幸の石碑....
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本宮大社のシンボルは「八咫烏」(ヤタガラス)、日本神話において神武東征の際、神に遣わされて神武天皇を熊野 に導いたのです。ご存知サッカー日本代表のシンボルマーク(1987から採用)ですが、今回調べてみると「明治時代に日本に初めてサッカーを紹介した中村覚之助氏の出身が和歌山県那智勝浦町」という経緯とのこと!次回W杯は神の力で、是非日本をベスト8に導いて下さい。

                    <2015年5月>神武天皇・東征出発(日向の国)訪問の記事

   .....(左)熊野本宮大社のシンボル「八咫烏」(三本足)  (中)サッカー日本代表の守り神....
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次は大社旧社地跡「大斎原」(ohyunohara)に向かおう!かつて熊野本宮は熊野川など3つの川が合流する中洲にあり、1万坪の境内に現在の数倍規模の社殿・楼門・神楽殿・能舞台等が犇めいていました。しかし1889年に大水害が起こり社殿の殆どが流されてしまったのです。


   .....熊野本宮から河原へ下り右手に「日本一の大鳥居」(本宮のルーツ)が見えてきた!....
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   .....熊野本宮大社旧社地「大斎原」、明治22年の大水害で社殿が流され現在位置に遷座....
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大斎原は現在の熊野本宮大社から500mほど離れており、道路を隔てて、大鳥居(高さ約34m、幅約42m)が見え、背後のこんもりとした森の中にあります。日本で高さ30mを超す大鳥居は3つしかありません。①熊野本宮大社(和歌山県田辺市) 34m、②大神神社 (奈良県桜井市)32m、③弥彦神社 (新潟県弥彦村)30m、まさに熊野の鳥居が日本一の高さなのです!


   .....(左下)流された8社を祀る石造小祠 (右)三角州に聳える大鳥居は古え歴史の長さ....
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水害を免れた4社を現在の熊野本宮大社がある場所に遷座しました。かつて多くの人々の祈りを受け止めた大斎原には、流失した中・下の8社を祀る石造の小祠が建てられており、巫女の舞が行われていました。まさに霊気エネルギーが満ちた場所だったんだなあ・・!



   .....大斎原の広場で「巫女の舞」が繰り広げられる。昔は天空の神との語らいが行われた....
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帰りは熊野古道観光の情報提供施設「世界遺産熊野本宮館」(2009年完成、総工費8億円)を覗いてみました。「大斎原は理想的な風水地形」との解説から、古代から当地は癒しのエネルギーが沸き渦巻いた場所であり、人々が祈った超パワースポットなのでしょう。


   .....熊野本宮大社前の「世界遺産熊野本宮館」、紀伊山地の霊場と参詣道」の案内拠点....
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★【熊野・伊勢路】一気参拝旅:シリーズ全編の概要紹介


<熊野伊勢路参拝旅シリーズ>第1編は、熊野古道の歴史・関西時代の懐かしい写真レビュー、昨年GW周遊旅の熊野本宮大社でスタートしましたがこの辺で筆を置きたいと思います。さて今回スタートした熊野・伊勢路参拝シリーズは全5編で纏めることにしました。


   ....第1~3編熊野三山を中心にレポート!その後4~5編は伊勢路を北上していく....
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次回第2編は「熊野速玉大社」、巨岩ゴトビキ岩鎮座の「神倉神社」、神武天皇東遷した上陸史跡、「補陀落渡海」出発点の寺、宿泊した那智勝浦の「ホテル浦島」等のレポートをお届けします。


   ....(左)三山の一つ「熊野速玉大社」 (右) ゴトビキ岩が鎮座する新宮「神倉神社」....
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   .....(左)上空から見る新宮市内・神倉神社 (右)海の浄土拠点となった「補陀落寺」....       
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   .....(左)宿泊した那智勝浦温泉「ホテル浦島」 (右)勝浦湾から見た夕陽光景....
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第3編は、那智勝浦の朝日&「紀の松島」、「熊野那智大社」「青岸渡寺」「那智の滝」、伊勢路ルートを北上して「産田神社」「花窟神社」などのパワースポット紹介を予定しています。


   .....(左)那智勝浦の高台から仰いだサンライズ (右)「紀の松島」の絶景を眺望....
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   .....(上)「熊野那智大社」&「那智の滝」 (下) 「青岸渡寺」(右下)「花窟神社」....
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第4編は、秦の始皇帝が不老不死薬を求めて日本に遣わせた「徐福」の伝説が伝えられる「阿須賀神社」、徐福上陸の地「波多須」、世界遺産「獅子岩」、ゼロ地場のパワースポット「滝原宮」、伊勢神宮の起源とも謂われる「伊雑宮」、夫婦岩「二見浦」を紹介。そして宿泊・鳥羽ホテルからのレポート


   .....(左)「獅子岩」「楯ケ崎」、熊野地形の秘密 (右)「徐福伝説」の「阿須賀神社」(新宮)....
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   .....(左)ゼロ地場のパワースポット「滝原宮」 (右)伊勢神宮とは謎の関係「伊雑宮」....
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   .....(左)伊勢志摩へ向かい鳥羽宿泊 (右)翌朝は夫婦岩の「二見ケ浦」を訪問....
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最終第5編は「伊勢神宮」(外宮・内宮)・「猿田彦神社」、そして名古屋まで移動して「熱田神宮」(草薙剣が奉納)を参拝して帰京。そして熊野三山・伊勢路の旅全体を総纏めして振り返ってみます。
続編のレポートは、気が向いた時にだらだらと公開していきますので完結編は2020東京五輪が終わった後かもしれません。気を長~くしてお待ちください。


   .....最終日は天皇家の皇祖神「伊勢神宮」を参拝 (左)「」 (右)「内宮」....
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   .....伊勢の「おかげ横丁」は大賑わい!この通りは何度歩いても活気が満ちています....
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   .....最後は「熱田神宮」を参拝して長旅の無事安全に感謝、名古屋から新幹線で帰京....
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平成最後の4月末公開の熊野&伊勢路記事ですが、コメントが沢山入ってくるのは改元後の新時代になってからかな・・?令和・新時代になっても皆様との交流を大いに楽しみにしており、あらためてお付き合いよろしくお願いいたします!GW10連休を大いに楽しまれて下さい。


  .....今回巡った熊野・伊勢路ルート。当初計画した神社参拝をほぼ完璧に実現でき満足....
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                                                       おわり


  [美しき日本] 吉野高野熊野の国 熊野古道        「熊野古道伊勢路」           
  大社旧社跡地「大斎原」の日本一大鳥居   サッカー日本代表の守り神「八咫烏」伝説           

  by rollingwest | 2019-04-28 16:00 | 寺社・史跡・古道 | Comments(194)

「毛野国」探訪⑥:栃木県の隠れた歴史&地下採掘場の魅力発掘(下野国編)


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★「毛の国探訪」、今度は栃木県の魅力を紹介!


皆様お久しぶりです!3~4月は年度末業務で多忙状態が続き、ブログ記事更新がままならず一般記事更は3週間のブランクでした。さて今回は久しぶりに「毛野国探訪シリーズ」(群馬・栃木)を公開!過去撮り溜めていた写真を整理して今回第6編目は栃木県の穴場紹介です。


   .....前回の栃木県レポート足利・佐野・足尾から、今回は栃木市・下野市・壬生町へと移動...
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従来は群馬県中心記事だったので、今回はバランスを取り栃木県が主役!冒頭の都道府県魅力度ランキングは最下位が群馬県、栃木県は世界遺産日光・那須があるのに44位、何で群馬・栃木・茨城の3県は人気がないのでしょうね~!実に不可解ですが頑張って応援レポートをいたします!


   .....栃木市は蔵が豊富な街、運河も流れて小江戸と呼ばれる雰囲気ある落ち着いた風情....
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                           「毛の国」探訪②:(足利・桐生・渡良瀬川)の記事」
                            「毛野国探訪」③:(足尾銅山&田中正造)






★縁結びの神様として古来より信仰されてきた「太平山神社」


栃木市街を一望で見渡すのは高台にある「太平山神社」境内まで上がってみるのがお勧めです。古くより太平山頂上から栃木市を見守る千段表参道石段を登った所にある神社は827年慈覚大師(円仁)が創建した由緒ある古社。武門信仰を集め、徳川将軍家も篤く崇敬しました。


 ....栃木市に鎮座する「太平山神社」、慈覚大師(円仁)により創建され深い信仰を受けている....
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   .....恋運パワーUPで若者カップルから熱く支持されるデートスポット神社 (栃木市が一望)....      
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社殿に祀られるのは伊勢神宮系統の最重鎮の神様3柱(天照大神、豊受大神、瓊瓊杵尊)ですが、大黒様も鎮座して何でもありって感じ・・。ご利益は交通安全・金運・健康・学問成就・商売繁盛・開運・縁結び・子宝に恵まれるとの評判で栃木県屈指の大人気パワースポットなのです。


   ... 太平山神社の社殿前の境内中央には「御神石」というパワーストーンが注連縄で鎮座....
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数多くの祈願参拝者を集める穏やかなる神社ですが、幕末期には動乱に巻き込まれました。水戸藩の尊王攘夷派「天狗党」が攘夷の実行を幕府に促すために、藩内の筑波山で挙兵したのです。この一連の騒乱を「天狗党の乱」と呼び太平山神社は戦乱の舞台となったのです。


   .....(左)霊験あらたかな社殿 (右) 尊王攘夷派「天狗党」が陣を張った騒乱の歴史も・・....
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★かつて天平文化が栄えていた「下野薬師寺」「下野国分寺&国分尼寺」


栃木県は天平・奈良時代と深い縁があった地です。下野市に国分寺跡(聖武天皇の詔により全国60数か所に建てられた国立寺院)があります。往年の伽藍配置は、東大寺と同じ形式で建てられました。南大門・中門・金堂・講堂が並び、回廊によって繋がっていたとのことです。


   .....「下野薬師寺」は7世紀末、当地の豪族・下毛野朝臣古麻呂によって創建された古刹....
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ここには七重塔が聳えていたと謂れ、金堂・講堂を挟んで東西には鐘楼、経蔵が置かれていました。 発掘調査から寺院は広大な広さを誇り東北の地に仏教が大いに栄える大拠点となっていたのです。その栄華は11~12世紀代まで続いていたと推測されています。


   .....律令国家制定で国を仏教の力で治める「鎮護国家」が推進。栃木にも巨大寺院が整備....
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次は「下野歴史博物館」を見学してみよう!弥生式土器、古墳時代の埴輪・鉄剣などが沢山展示されています。隣接の群馬県は古墳王国なのでこの地も大きな影響を受けたのでしょう。


  .....「下野薬師寺歴史館」を見学。まずは巨大な馬形埴輪が沢山展示、毛野国は騎馬民族....
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    .....埴輪・銅鏡・鉄剣・前方後円墳などRWが興味ある展示がずらり登場、見応えあり!....
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下野薬師寺は7世紀末、天武・持統天皇に仕えた地元豪族により創建されました。律令国家の仏教施策において東国で一翼を担う、重要な寺院として位置づけられるようになりました。


   .....(左)下野薬師寺の模型、赤い七重の塔 (右)巨大な伽藍が再現(一塔三堂配置形式)....
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    .....(左)天平時代の食膳や鮮やかな衣装 (右)かつて繁栄した伽藍の瓦も展示されている....
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下野国分尼寺跡は、下野国分寺跡の東600mの場所にあり、奈良の東大寺伽藍様式と同じものと判明しています。14世紀南北朝時代には、足利尊氏が戦死者を弔うために全国に安国寺の建立を発願しましたが、下野薬師寺は安国寺と改称されました。次は「天平の丘公園」を散策してみよう!


   .....国分尼寺の跡地が見られる「天平の丘公園」は淡墨・八重桜も有名で見頃は4月中旬....
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    .....(左)「紫式部の墓」、え~本当かな? (右)防人街道を歩くと明日香川、まさに古代地名....
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公園を廻ると、防人街道という道に出会い、歩き進むと紫式部の墓が現れました。栃木に本物の墓があるとは到底信じられませんが、古代ロマンは何でもありだから、まっいいか~



   .....(左)渡良瀬川の緩やかな流れ (右)下野薬師寺に別れを告げ新緑の田園風景を行く....         
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★天皇になろうとした奈良時代の怪僧「道鏡」終焉の地


奈良時代の女帝「称徳天皇」(重祚前は孝謙天皇)に重用され太政大臣禅師として天皇を意のままに操り「宇佐神宮神託事件」を起こした「弓削道鏡」という怪僧がいたことを皆様ご存知でしょうか?道鏡の終焉地が栃木県下野市であり、その墓が「龍興寺」という寺にあると知り訪問してみました。



   ..... 「龍興寺」、奈良時代に権力をふるった「弓削道鏡」の終焉の地が栃木県とは意外!....
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   .....美しい玉砂利の庭、整然と手入れされた植木。四天王像や各種菩薩像がずらり並ぶ....  
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「続・日本記」に描かれた道鏡は悪行僧そのものです。未亡人だった称徳天皇を篭絡して政治権力も宗教権力も手に入れました。さらには「道鏡を天皇にすれば天下は泰平になる」と宇佐八幡神からお告げがあったと、偽りの神託をでっち上げ天皇の地位を奪おうとしたのです。


   .....女帝をたぶらかして権力を握った「道鏡」は日本史で稀代の悪坊主として伝承される....
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   .....道鏡・称徳(孝謙)天皇(天武系)VS 淳仁天皇・藤原氏(天智系)の激しい権力争いが展開....
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九州大分の「宇佐神宮」は天皇家が崇拝する「八幡大菩薩神」が鎮座する皇族の聖地。朝廷は「和気清麻呂」を神宮に遣わし「道鏡は天皇になるべき者なのか?」と神意を再確認したら「そんなことは謂ってな~い!道鏡は天皇として正当であらず!即刻排除すべ~し!」と八幡神から真のお告げを確かめたというのです。



   ....(左)天皇の如く専横振る舞う「弓削道鏡」 (右)「宇佐神宮」に和気清麻呂が神託を問う.....c0119160_21591599.jpgc0119160_21592548.jpgc0119160_2202986.jpgc0119160_2201258.jpg
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不遜な道鏡の野望は潰え、終に栃木県下野に追放されてしまいました。この裏には天智天皇系の皇統を守るために道鏡(物部氏出身)を大悪人に仕立て上げた権謀術数の渦に道鏡が呑みこまれたという見方もあります。歴史は勝者が塗り替えるのは世の常ですからネ~!

                           道鏡が神のお告げで追放された「宇佐八幡宮」 






★「壬生町」探訪:芭蕉が奥の細道で立ち寄った「室の八島」


次は松尾芭蕉が「奥の細道紀行」で立ち寄った壬生(mibu)町「室の八島」を紹介しましょう。芭蕉一行は真々田を出発して小山市から壬生に入りました。下野国の惣社「大神神社」に参拝して境内にある「室の八島」で句を詠みました。池にあるミニ社殿は実に風情がありますね~


   .....芭蕉「奥の細道」で立ち寄った下野国惣社「大神神社」、深い緑の参詣道を歩く....
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    .....芭蕉は大神神社「室の八島」の池を巡り、一句「糸遊に結びつけたるけぶりかな」....    
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現存の「室の八島」は、小さな池の小さな島が配置されそれぞれの島には小さな祠があり、各地の効験あらたかな神々を勧請しています。まさにパワースポットの集約地という感じだね!


   .....「室の八島」は下野国惣社・大神神社境内にある池巡りワンダーランドだったのかも!....
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奈良時代以前にまで遡る古社であることは確からしく、本殿も周囲の雰囲気も、それらしい風格を漂わせているなあ・・。付近には古墳が多く、一帯は古代下野国の中心だったことがよくわかります。芭蕉が旅の最初の歌枕探訪地としたこともよく理解ができました。


   .....(左)深い緑で壬生を見守る「大神神社」 (右)芭蕉さんも霊験ある神社参拝でご満悦....
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霊験あらたかなる壬生・総鎮守「雄琴神社」も訪問しました。「伊勢に七たび・熊野に三たび・雄琴さまには月まいり」と謳われた程、地元の崇敬を集めた古社なんだなア・・と認識を深めました。


     .....壬生の総鎮守「雄琴神社」は実に威厳あり、ここも参拝してよかったですね~....
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                               過去掲載した「芭蕉・奥の細道」史蹟探訪






★大谷観音・平和観音&大谷石の地下神殿(採掘場跡)探検


暖かみのある肌合いが特徴で、加工しやすいため建築物によく使用される「大谷石」。宇都宮市の北西部にある大谷地域一帯で、江戸時代の後期頃から採られていたという「大谷石」。採石は明治時代から盛んになり、昭和40年頃のピーク時には240軒程の採石場がありました。


   .....(左)昭和50年頃には高価な大谷石は徐々に廃れる (右)大谷観音への入り口....
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大谷石の採掘場跡の岩壁に掘られた大観音像「平和観音」が聳えています。その高さは27m。階段で展望台まで登ると町並みを一望することができます。この大観音像は、戦没者の慰霊と世界平和を祈念するために彫り始められ、そのすべてが手彫りで制作されています。


   .....約30年ぶりに訪ねる「大谷平和観音」。鎌倉大仏の2倍の大きさには毎回圧倒される!....
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   .....(左)観音頭部の最上部に登って広場を眺める (右)後ろには「大谷寺」が見えるぞ!...
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大谷寺(坂東19番霊場)の本尊千手観音(高さ4m)は、平安時代・弘法大師作と伝えられます。古より大谷観音と称され、千の手と千の目を持つ観音は多くの人々から尊崇されてきました。昔は岩を直接彫刻した表面に朱や漆の金箔化粧が施されて金色に輝いていたとのこと。


   .....日本のシルクロードと呼ばれる大谷石の千手観音像(千手と千の目)手のひらにも目が.....
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    .....(左)明治初期の参拝者写真 (右) バ―ミヤン石仏との共通点が見られるらしい....
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大谷石採掘場の切り出された垂直岩に囲まれた広場に身を置くと日本の景色とは到底思えない様な異空間に感動!今年1月職場後輩達を連れて行った千葉・鋸山の光景にそっくりだね~!


   .....(上)大谷石採掘場広場の圧巻光景 (下)岩の洞窟内は岩の神殿の様な雰囲気....
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次は、大谷石の歴史と巨大地下空間がある「大谷資料館」を見学!大谷石の採掘の歴史がわかる資料館。展示場には採掘が本格的に始まった江戸中期から昭和34年頃までの手堀り時代の道具や採掘方法、運搬の移り変わりなどの資料を展示しています。


   .....「大谷資料館」の入口部は、大谷石の採石や加工建築物の歴史が紹介されている....
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圧巻は地下採掘場跡。そこは2万平方mにも及ぶ大空間で、深さは30m、最も深いところでは地下60mもあるという巨大な地下空間で、通常坑内の平均気温は8℃前後。切り出された石は約1000万本で、まさに地下の巨大な建造物といった感じです。


   .....資料館から地下に下っていくとそこは採掘場跡、光と石の異空間にはビックリ!....      
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岩と光の芸術空間はどこを歩いても感動的!この場所はコンサート・演劇・能楽等の会場にもよく利用されています。日常から脱却した不思議・超空間に身を置く幸福感に包まれました!


    .....地下神殿の光劇場を探検周遊し、満足感で毛野国・栃木探訪の旅を終えました....
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日光・鬼怒川や那須、足尾銅山以外にもこんなにも見どころが多い栃木県なのになぜ魅力度が全国最下位レベルに近いのだろうと疑問に思います。でもやはり地味だし栃木県の人達はあまり自分たちを強くPRしない控えめの県民性のようです。次回も毛野国探訪・栃木編は続きます。
  (自称・毛の国観光大使より)


【毛野国探訪:群馬県編はコチラから】
           「毛の国」探訪①群馬県:「高崎・安中・館林」
           「毛野国」探訪④:(源氏・東国武士ルーツ探訪) 
           「毛野国」探訪⑤:(前橋市内&榛名山周辺) 




                                                       おわり


          「太平山神社」                    「下野薬師寺」      
   怪僧「道鏡」&称徳天皇(愛に揺れた女帝)   芭蕉が奥の細道で立ち寄った「室の八島」
  大谷寺(坂東19番霊場)の本尊千手観音&平和観音  「大谷石資料館」巨大地下採掘場跡」

  by rollingwest | 2019-04-10 21:14 | 毛の国探訪 | Comments(184)