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<2009年2月14日>「南アルプス」・名峰レビュー (その1:北部編)


★最近見た南アルプスの景色
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最近、色々なアングルから「富士山」と「南アルプス」を眺める機会に多く恵まれています。ラッキ~
12月に雨ケ岳(目の前)、1月に西伊豆の山(海越し)、2月には川崎臨海部(コンビナート越し)・・・と。


 ....08年12月:「雨ケ岳」(富士山の目の前)から見た「南アルプス・白峰三山」......c0119160_837867.jpg





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冬こそが、太平洋側や都心部から「白く輝く南アの雄姿」を高い確率で見ることができるいい季節。乾燥空気で見晴しがきき、鮮烈な青・白コントラストの「山岳大屏風」は迫力十分に溢れています。


   .......09年1月: 駿河湾の上に浮かぶ「南アルプス連峰」(西伊豆の山からの大パノラマ)......
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今回は過去登った「南アルプス・数々の名峰」を振り返り、ここから見た美しい絶景写真をレビューしてみたいと思います。長大連峰なので北部と南部エリア別に2回に分けて16座を紹介します。


      ........09年2月:京浜工業地帯(川崎コンビナート)から見えた南アルプス(白峰三山)......c0119160_8551055.jpg

なお掲載画像にはいくつかベタベタとキャッチコピー・吹出し・山名などの貼付けが残ったままの目障り写真も登場しますが、昔のアナログ写真をスキャナーで取り込んだものなのでご容赦~。 <(_ _)> 




★日本有数の長大山脈「南アルプス」

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「南アルプス」は別名「赤石山脈」とも呼ばれ、山梨・長野・静岡3県に跨って南北50kmに連なる長大山脈です。とにかく一つ一つの山のスケールがドデカイ!(縦走するのもかなりシンドイ・・)

           ........日本第2の標高を誇る「北岳」の頂上もビッグスケール.....
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北部は「鳳凰三山」「甲斐駒」「仙丈」~日本第2高峰「北岳」(3193m)を擁す「白峰三山」、中央部に「塩見」、南部は「荒川三山」~盟主「赤石」~「聖岳」「上河内」「光岳」等、名峰が列なります。

       .........01年10月:中央アルプスから見た南アルプス全景(オレンジ光の位置が富士山).....
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この中に百名山が10座200名山は6座が存在。3年間住んだ静岡時代(1999-2001)に集中的に訪れ、殆どの山を登り終えました。残す未踏主峰は「農鳥岳」「鋸岳」は2座のみですが結構難関・・

  ......08年1月:飛行機から南ア北部を俯瞰、上空から見た「北岳」(左)はまさにピラミッドだ!....c0119160_9573656.jpgc0119160_9572145.gif
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北アルプス山小屋施設の充実ぶりにはかなわないけれど、それでも最近の南アルプス山小屋は昔に比べたら、素晴らしくなってきました。皇太子が山好きなので、○○山に登るという計画がわかると周辺林道や小屋設備・食事環境がどんどん改築されていくのも大きな影響かもしれません。
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★「南アルプス」北部・名峰の紹介
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それでは北部の名峰8座を下記に紹介しましょう。 (まずは標高・ポイント概要などを先に記載)

①「鳳凰三山」 2841m(日本百名山)・・・南ア北部・前衛の山(地蔵・観音・薬師の三山を総称)
②「甲斐ケ岳」 2966m(日本百名山)・・・迫力ある男性的な岩塊の名峰、修験道の山でもある。
③「仙丈ケ岳」 3033m(日本百名山)・・・甲斐駒・隣接の「南アの女王」、頂上部に重厚な氷河地形
④「鋸岳」 2685m(日本200名山)・・・甲斐駒の北西部にある峻険なる岩峰群、悪路が続く難関

      ......99年10月:「南アルプス」北部の名峰群を眺望 (悪沢岳頂上より).....
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⑤「北岳」 3193m(日本百名山)・・・日本第2の高峰(04年に標高修正)、大岩壁バットレスを擁す
⑥「間ノ岳」 3189m(日本百名山)・・・日本第4高峰(北岳・農鳥と合わせ白峰三山)、雄大でデカイ
⑦「農鳥岳」 3026m(日本200名山)・・・白峰三山の最南部、白鳥の雪形をみて田植時期を判断
⑧「塩見岳」 3047m(日本百名山)・・・南ア中央部にあり、鉄兜のような形で一際と目立つ名峰



★「鳳凰三山」(2841m)
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鳳凰三山(地蔵・観音・薬師)は全て仏教由来の山名を持ち、信仰登山のメッカだったのでしょう。
ここからの南アルプス大展望は実に素晴らしい!白峰三山・甲斐駒・仙丈が一望に見渡せます。

      ......06年5月:「地蔵岳」へ向かう鳳凰稜線、遠くに「甲斐駒ケ岳」が見える。.....
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30年前、「地蔵岳」「オベリスク岩塔」を初めて間近に見た時の衝撃感動は今も忘れられません。
屹立シンボルを誇らしげに顕示、奇異な形を人目に惜しげなく晒して特に目立とうとしています。「標高は観音岳に譲っても俺が鳳凰山の代表だ」とPRしまくり、奥ゆかしさは全く感じません。(笑)


  .....(左)「地蔵岳・オベリスク」(06年5月) (右)30年前、初めて単独縦走した「鳳凰三山」....c0119160_10533745.jpg






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                          .....三山の一番左に見える↑針状の山が地蔵岳....c0119160_11125141.jpg
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明治37年にウエストン(日本アルプスの名付親)が日本で初めてこのオベリスクの上に立ちました。
岩塔周辺には「賽の河原」が広がり、山名の通り「地蔵尊」が沢山立ち並んで信仰の山の雰囲気。
学生時代、初単独行に挑戦した「鳳凰三山」。ここから見た大パノラマは今も目に焼付いています。
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★「甲斐駒ケ岳」(2966m)

甲斐駒は学生時代に2度登りました。1回目は19歳の時、新宿アルプス広場で集合して中央線夜行列車で甲府駅に到着。バスから見たこの山のボリューム感ある威容を見て圧倒されてしまいました。

....(左)甲斐駒ケ岳・男性的な岩塊威容 (右)78年6月・竹宇駒ケ岳神社から「黒戸尾根」を登る....c0119160_11164777.jpg





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駒ケ岳神社から「日本三大急登」の一つ「黒戸尾根」からトライしましたが本当にきつかった~!
当時は肩に食い込む重~い横長キスリングを背負っての急坂、全く足が上がりません。途中から雨になって結局何も見えず・・苦行だけを味わいに行った初山行で全くいい思い出がありません。

.....甲斐駒・右手前の岩塊は「摩利支天」、 甲斐駒は学生時代で写真がなくてネットから拝借.....c0119160_1121228.jpg

翌年に「北沢峠」から再挑戦、晴天に恵まれて漸く大迫力の姿を拝むことができました。こんな真っ白な山(夏でも雪山の如く見える花崗岩の大岩峰)だとは思わなかった~! 「摩利支天」と呼ばれるもう一つの怪異な岩塊も大迫力!厳しい山岳信仰の行者場らしい独特の雰囲気が漂います。



★「仙丈岳」(3033m)
 
  ...79年10月に登った氷河期地形の雄大なカール「仙丈岳」 (当時の写真がなくネット拝借)...c0119160_1132824.jpg












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「仙丈岳」のマイイメージは懐深い優美女性。「甲斐駒」がムキムキ筋肉美を誇示する目立ちたがり猛将、その影に隠れて鎮座(下界からは眺望できない)する「マダム仙丈」は、秀吉を陰で支え尻に敷いた堅妻「ねね」の如し・・。女性的な山容ですが、実は甲斐駒より標高が高くて雄大なのです。

   ......スーパー林道開通で.「北沢峠」からのアプローチは容易になった。(遠方に富士山).....
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この山は79年に甲斐駒(2回目)とセットで「北沢峠」から登りました。その2年前に開通した「南ア・スーパー林道」開通(賛否騒然でしたが)で飛躍的に改善した交通アクセス恩恵を享受したのですが、それ以前は奥深い遥かな山だったようです。今は「北沢峠」コースがメインで容易に登れます。


.....(左)遠方から見ると横長でさらに雄大な山容 (右)長~い長い「戸台川」沿いの河原道.....c0119160_11452893.jpg






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尾根道は非常に長いのですが、3つの雄大なカール(圏谷)を眺めながらのパノラマ歩きは実に気持ちいい。戸台渓谷を下りましたがこの道も実に長い!やはりスケールのドデカイ山だったな~。
気高く控えめ、かつ包容力ある「南ア・女王」は真の山好きが好きな山の一つのような気がします。




★「鋸岳」(2685m)

甲斐駒岳の北西に隣接する山で、名の如く鋸状で急峻なギザギザした特異な形。雄大で懐の深い形の山が多い南アルプスでは実に珍しい存在(北アには多いですが・・)で、ロッククライミング技術がないと危険な山と云われています。(小生にとってはちょっとビビる未踏の難関、交通も不便)


         .......「鋸岳」の峻険な稜線 (稜線歩きはロッククライミッグ技術が必要な山).....c0119160_12244434.jpg






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アプローチも難しく登山者も少ない恐怖感漂うこの山をクリアすることが200名山達成の一番難所かと思います。2010年8月、食山人氏・マツ氏らと北沢峠から下った河原にキャンプを張り、尾根歩きルートで登頂しましたがやはり恐怖連続の難関峰でした。

                               「鋸岳」ピーク登頂達成の記事(2010年8月)


           ....晩秋・紅葉時期の「鋸岳」 (山岳ガイドブックの写真より拝借).....
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★「北岳」(3193m)
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日本で2番目に高い山は?」と聞かれ、「北岳」(3193m)とすぐに答えられる人は山に結構詳しい人かもしれません。従来3192mでしたが+1m高いことが判明、04年に標高改正されています。

       ....「北岳」の雄姿は、やはりピラミッドの形だった!(97年8月:間ノ岳頂上より).....
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この山は600m高度差で突き上げる岩壁(大バットレス)を擁し、「キタダケ○○」の独自名を冠した花を7種類も持つ日本の十指に数えられる名山なのです。外見もピラミッドの如く哲人的な姿をして、本当にカッコいい!しかし一般的にはメジャー・有名でないのはこの山の奥ゆかしさ故なのか・・?

  ....(右)600mの岩壁・北岳バットレス(ネット写真)    (左)キタダケソウは山名を冠する固有種.....c0119160_12491541.jpg





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 ......97年8月:北岳頂上から見た「御来光」、うねる雲海から出た朝日は感動的だった!....
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ピラミダルで天を突く颯爽とした姿のイメージが強い北岳ですが、鳳凰山から見た時は下記写真のようにズングリしてドッシリとした山容。山の形も見る位置によって違うなあと再度認識した次第です。



★「間ノ岳」(3189m)

.....(左)06年5月:「白峰三山」(右より北岳・間ノ岳・農鳥)  (右)97年8月:「間ノ岳」稜線上....c0119160_1335038.jpgc0119160_1342263.jpg
「間ノ岳」(あいのだけ)は百名山ながら地味な名前・・・(単に真中に位置するからと名付けられたと思われます。ツマンネ~)しかしこの山は何と日本標高ベスト4!有名な「槍ヶ岳」よりも1m標高が高く、双璧の大スター「穂高岳」には1m差で日本第3位の座を譲っています。やっぱ控えめじゃ。
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.....「白峰三山」(左より北岳間ノ岳農鳥)、山容スケールが実に雄大!(00年9月:塩見岳より).....
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でもこの山は実にドデカイ!「白峰三山」の中央に鎮座し、隣接する「北岳」と「農鳥岳」との距離は各3㎞で合計6㎞。この長さは、槍ケ岳から大キレット経由で奥穂高岳までの距離に相当するとのこと。赤石山脈をジョイントするこの山は貫録に満ち、まさに南アルプス最大の巨人と言えましょう。
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★「農鳥岳」(3026m)
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「農鳥岳」は田植え時期になると残雪山稜に鳥の形が現れることに由来。白峰三山の中で一番低いですが、剱・立山、白馬・鹿島槍、聖・甲斐駒などのメジャーな名山たちよりも背が高いのです。
山名は農事由来ですが、山麓の里「奈良田」は歴史伝説に満ちてより深みある由来名なのです。

     .......「農鳥岳」の山容も迫力あって素晴らしい形だ!(06年5月:鳳凰山より).....
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奈良田」は農鳥大門沢を下った山麓にある交通の不便な部落。奈良時代に孝謙天皇(弓削道鏡と親密になった女帝)が病を治すために8年間も滞在。ここに宮殿を造営したと伝えられています。c0119160_13401490.jpgc0119160_1340364.jpg
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女性天皇が遷宮時に「ここも奈良だ」と宣われたことから「奈良田」と呼ぶらしい。孝謙天皇は一度譲位後に重祚(カムバック)し称徳天皇になりましたが、その空白期はこの山奥で湯治したんだ・・!

...(左)06年5月:「夜叉神峠」より「農鳥岳」を望む (右)農鳥⇒「大門沢」へ下る道(ネット写真)....c0119160_13445047.jpgc0119160_13451268.jpg

「農鳥岳」は南アルプスで未だ踏破。いつかはスケールの大きい白峰三山を「北岳」から歩き抜き、「奈良田」に下りて由緒ある古湯に浸かって歴史の重みを味わってみたいな・・・と思っております。



★「塩見岳」(3047m)


長大な南ア連峰のちょうど真ん中に位置し、鉄兜のような山がひときわ存在感を放っています。
今回便宜上、北部カテゴリーで紹介しましたが、厳密には北部・南部をジョイントする中央部で孤高を保つ名峰と表現すべきかもしれません。隣の山との距離が長く、単独で登られることが多い山です。

              ......00年9月:鉄兜のような頂上をもつ「塩見岳」に登る。.....
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       ........00年9月:「塩見岳」に登る。(食山人氏が山に再び目覚めるきっかけ).....
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山仲間・食山人氏も長いブランクの時期がありました。南アで唯一登り残した山と言うので、今から9年前に塩見に同行。その途端、一挙に山の情熱が復活!着火爆発してしまいました。今は憑かれた如く毎週登山、もう誰にも止められない。今年百名山を達成されますが、頭の中は300名山?

......静岡時代、3人仲間でよく登った。食山人氏はン十年ぶりの山復活(この頃まだ体が重そう).....c0119160_1427385.jpgc0119160_1428328.jpg

                                                      おわり



以上、北部の名峰8座を紹介させて頂きました。皆、雄大かつ重厚でそれぞれ個性的だね~!
次回その2は「南部・名峰」(荒川三山・赤石岳・聖岳・光岳等が登場)を掲載します。お楽しみに~
          
   .....南アルプス連峰(北部)の地図 (鋸は甲斐駒の左上)  クリックすると地図拡大表示....
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↓(その2)へ続く   「南アルプス名峰レビュー」(南部編)

  by rollingwest | 2009-02-23 08:13 | 山紀行・名峰レビュー | Comments(38)

<2009年2月22日>「南アルプス」・名峰レビュー (その2:南部編)

↓(その1)南アルプス・名峰レビュー(北部編)より続く


★「南アルプス」と静岡市

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静岡県というと富士山・駿河湾・お茶・みかんのイメージが先行しがちですが、実は山国です。
南アルプス名峰の幾つかの頂上は県庁所在地・静岡市内と聞いてビックリする人が多いでしょう。
そう・・赤石岳等の頂上は「静岡市葵区」なのです。市面積は1412K㎡・全国第5位(1位・高山市)
03年4月、静岡・清水の合併時には、いわき市を抜いて全国1位に輝いた実に広い市なのです。


 .....(左)南ア南部の登山入口「畑薙第一ダム」 (右)山梨・長野県境まで伸びる静岡市葵区......c0119160_15162191.jpgc0119160_15164158.gif

南アルプス南部の山に入る交通拠点は、奥大井の「畑薙ダム」(静岡市北部)。ここから登山基地「椹島(サワラジマ)」に通ずるバスがありますが、何とバスは「東海フォレスト」という地元企業が経営する山小屋の宿泊客しか乗せてくれないのです。小屋に泊らない人は長い林道を歩くしかありません。
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何か横暴な話ですが、しょうがありません。このエリアは「東海フォレスト」の私有地なので独占状態。
まあ考えようによっては、制約があった方が自然は守られるのかもしれませんが・・。でも不便~!

  ....(左)00年7月:椹島林道から見上げた「赤石岳」突頂  (右)南ア登山基地「椹島ロッジ」......c0119160_15224358.jpg





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しかし昔は苦労の「転付峠」越えが不可避、より不便で遠く遥かな入山だったと先達に聞きました。
86年に山好きの皇太子が椹島から荒川・赤石に登り、高校国体でも使用。今は「プリンスルート」と呼ばれる人気メインコースへ昇格し、汚かった山小屋もこれを機に一挙に綺麗になったのです。




★「南アルプス」南部・名峰の紹介

それでは南部の名峰8座の概要を下記に紹介します。(前回同様に標高・ポイントを先に記載)
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①「悪沢岳」 3141m(日本百名山)・・・別名:「荒川岳」、登山口から頂上までの標高差日本一
②「赤石岳」 3120m(日本百名山)・・・「赤石山脈」を象徴する名実ともに南アルプスの主名峰。
③「聖岳」 3013m(日本百名山)・・・奥深き山容は秀名の醸し出すイメージと一致。まさに秀峰!
④「上河内岳」 2803m(日本200名山)・・・この山こそ隠れた名峰!何でこんな名前なんだろう・・

 ....99年10月:「悪沢岳」からの「群青色・富士黎明」!雲海に輝く富士は実に幻想的だった。....
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⑤「光岳」 2591m(日本百名山)・・・南ア最南部の百名山(テカリダケ)、雷鳥とハイマツの世界南限
⑥「池口岳」 2392m(日本200名山)・・・往復12時間かかり、水場なしのテント泊で登山困難な山
⑦「大無間山」 2329m(日本200名山)・・・上記同様、往復12時間。アップダウン厳しく難関の一つ
⑧「笊ヶ岳」 2629m(日本200名山)・・・ここも往復12時間のテント泊、南ア・全山俯瞰の大展望!

    ......99年10月:「荒川三山(悪沢岳)」と「千枚岳」をバックに(赤石岳を下り大聖寺平にて).....
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★「悪沢岳」(3141m)

何かイメージがよくなそうな山名ですが「峻険・悪路の沢」に由来した南ア屈指の雄大な名峰です。
槍ヶ岳に次ぐ日本第6位の高峰、登山口からの高度差は何と日本一!(唯一2千mを超える数字)
「荒川岳」(or東岳)の複数名も持つ名峰なのですが、一般には殆ど無名な山でちょっと可愛そう・・

  ....99年10月:大聖寺平からの「荒川三山」&「千枚岳」、山容デカイ~(Y木氏と2人の山行)......
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20世紀最終年(静岡在住時)に「椹島」から入山し赤石岳を縦走後に悪沢岳(荒川三山)を登り、千枚岳経由で「二軒小屋」へ下山。10月南アルプス3千m、荒川小屋宿泊の夜は身を切るような寒さで凍えましたが、翌朝の富士山黎明パノラマ&朝日に映える紅葉の美しさを見られて大感動~

.....99年10月:(左)荒川小屋の真っ赤な紅葉!(右)荒川三山「悪沢岳」に登る。「曙富士」!.....c0119160_15563479.jpg








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        ......雲海の上で浮ぶ島のような富士山!まさに大海原に輝いていた。.....
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夜明けの富士山は、黒からオレンジ、そして紫~群青色~深い蒼へと・・、色を刻々変化させました。
やがて雲海上の富士山はまるで「オホーツク海に浮ぶ利尻島」の如く・・、滅多に見られぬ光景に暫く我を忘れ見とれてしまいました。悪沢岳は氷河期カールの峻険な岩肌で雄大な姿を誇っています。


 ....99年10月:「悪沢岳」頂上!Y木氏と2人での山行は感動パノラマ連続で思い出深い。.....
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★「赤石岳」(3120m)

南アルプスの和名は「赤石山脈」、(ちなみに北アルプス⇒飛騨山脈・中央アルプス⇒木曽山脈)その名前を冠した「赤石岳」はまさに南アルプスを代表する盟主の一つです。過去2回登りましたが「この山もドデカイなあ!」とその重量感と風格に圧倒されました。やはり日本屈指の名山です。

      .....00年7月:「赤石岳」のボリューム感ある山容、横浜勤務時代の山仲間と......c0119160_1661115.jpgc0119160_1662796.jpg

2回の登頂はいずれも南部登山の基地「椹島」から出発。1999年は悪沢岳と、2000年は聖岳との組み合わせで縦走しました。この山も登山口から頂上までの高度差が2,000m近くあり、悪沢岳に次ぎ第2位のアプローチ距離。頂上から500m近く下の赤石小屋にどうしても泊まらざるをえません。

      .....99年10月:「悪沢岳」から見た朝の「赤石岳」、紅葉と朝焼けで真っ赤!....
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紅葉に燃える「赤石岳」は「まさに名は体を表す!」の如くでした。もともとこの山は「ラジオラリア」という赤褐色岩で成り立ち、水で濡れたり太陽に反射した時は岩が綺麗な赤色に光り出すとのこと。あの日の名峰赤石は太陽光と紅葉で更に赤味が増し、独特な雰囲気を醸し出していた~!☆★
                   
             .....99年10月:赤石・荒川三山縦走の時に見た紅葉の「赤石岳」 .....
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赤石岳・近代登山先駆もやはり「Wウエストン」(英国宣教師)、山を広く紹介したのは「小島烏水」(明治時代の登山家・文筆家・版画研究家)。いずれも北アルプスの先達として知られる2人です。




★「聖岳」(3013m)

      ......00年7月:南ア南部の名峰「聖岳」を仰ぐ。(前聖と奥聖の2ピークをもつ).....
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この山は学生時代から「遥かなる崇高な山」として憧れていました。(名前の響きから来るイメージから勝手にそう思い込んでいたのでしょう。)しかし実際に足を踏み入れてみて、やはりその期待を裏切られることはありませんでした。「光岳」(テカリ)と並び最も深遠な山として今も崇敬を集めます。

      .......「聖岳」へのアプローチ「百間洞」付近から眺める雲海の中央アルプス.....
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「聖岳」はセントミレミアムの00年、赤石岳とセットで横浜時代の山仲間と縦走しました。赤石岳稜線を下ると平坦でハイマツ・岩礫がある広大な百間平に出ます。「奥深い南アルプスに身を置いているなあ・・。」と感慨深かった。「百間洞・山の家」に宿泊(お洒落・設備充実)して聖岳を目指します。

       .........(左)「百間洞・山の家」にて宿泊    (右)「兎岳」をバックに.....
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「聖岳」も標高差が1900m近く(第3位)の巨大山容。標高差ベスト3を振り返れば①悪沢②赤石③聖岳、南ア南部の隣接3峰ではないか・・!なるほど南アルプス縦走の大変さをあらためて実感!

       ........01年7月:「聖岳」の全景(上河内岳方面から見ると船底のような形).....
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      ......... 00年7月:赤石・聖を登頂して椹島ヒュッテに下山(ビールで乾杯!).....c0119160_16531159.jpgc0119160_16532955.jpg




★「上河内岳」(2629m)
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「かみこうちだけ」、この山を語る人はかなり山通です。残念ながら「百名山」に入っていませんが、山の風格・絶景富士・美しいお花畑・奥深い雰囲気・・、絶対指定されるべき名峰だと思います。
何でこんな名前なのかな?(別に大阪に関係ないし・・)「神高地岳」の名前に変えたいなあ・・(笑)


 .....01年7月:(左)縦走出発(畑薙ダムから大吊橋を渡る) (右)南アからの富士は鬼の両角.....c0119160_16563848.jpg
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    .....「暁光の富士」のシルエットは、まるで島の如く・・・、水墨画のようだった。(上河内岳より)..... c0119160_16582271.jpg



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南ア南部最後の3千m峰「聖岳」から丸形の「光岳」に連なる稜線は徐々に緩やかに高度を500m程度下げていきます。そのなだらかな稜線中でピラミッドのような圧巻姿を見せているのが、名峰「上河内岳」。目立とう精神は全くないのに・・、深く静寂な奥地の中で神々しく聳えています。

  ......01年7月:南ア秘峰「上河内岳」、縦走コース途中にある亀甲状土お花畑は実に感動的.....
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「上河内岳」は奥深いがゆえに登山者は殆どいない秘境の山。この名峰の懐に広がる亀甲状土のお花畑は実に感動的!北アルプス雲ノ平・奥風景に似た「神々の地」の様な雰囲気を醸しています。

    ......静岡市在住時(99~01)、冬型天候の日は市街から「上河内岳」「聖岳」が望めた。.....
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静岡勤務時代、この奥深い秘境の山々が冬・晴天時には市街から簡単に遠望できることを発見!実にビックリ!まさに目から鱗が10枚剥がれる位の衝撃でした。「風光明媚で海のイメージが強い静岡市なのにスゴイ・・!」と、スーパーマーケット駐車場から望む白い峰々を見ながら感激していました。

    .....01年7月:「静高平」を通過した時に仰いだ「上河内岳」、遥かに頂上が雲に浮ぶ.....
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★「光岳」(2591m)

南アルプス最南部の百名山が「光岳」(テカリダケ)です。この山も学生時代から憧れた遥かな山でしたが、01年夏・食山人氏と2人で挑戦。上河内岳と合わせ、登頂制覇する夢がついに叶いました。

       .....01年7月:南アルプス最南部の名峰群、「光岳」は盟主(上河内岳からの絶景)....
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この山は標高が2600m弱、丸まっこい山容で威圧感はまったくありません。実際山に登ってみると広いハイマツ丘陵高原にいるような印象を受けました。何か女性の懐に包まれたような感じです。

        ......01年7月:「イザルケ岳」から俯瞰した上河内岳方面、光の大パノラマ.....c0119160_18355786.jpg



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         ....08年9月:南ア最南部の百名山「光岳」をさらに南から見た。(池口岳より).....c0119160_18385784.jpg
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「光岳」は動植物学的に意義ある山で、ここで見られるハイマツやライチョウは世界最南限の希少貴重な存在です。また山頂の南西部には遠くから見ると、テカテカと光り輝く巨岩「光石」(テカリイシ)があり、光岳の名前の由来になった石灰岩塊で大迫力~!池口岳から見たときは感慨深かった。


          ......「光岳」はハイマツ・雷鳥の世界南限の山(01年7月:光岳小屋と頂上部).....
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        ......光岳の奇岩「光石」(テカリイシ)に立つ。遠くから見ると光り輝く、山名由来の岩峰.....
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以上が南アルプス・北部から南部まで続く、50km長大山脈に聳える主峰(百名山が中心)でした。
最後に、主峰群から位置的に少し外れていますが南ア南部の渋~い200名山を3座紹介します。




★「大無間山」(2591m)

名前が無間地獄のようで恐ろしそうな雰囲気。確かにこの山はナメちゃいけません。登山時間は往復12時間かかり、ギザギザ稜線・登り下りの激しさはあっという間に体力を奪う難関の山です。
初めて挑戦したときは夏の暑さと苦しい登りでついに挫折。この山の厳しさを思い知らされました。


     ....00年10月:奥深くアップダウンが激しい「大無間山」、食山人氏が遂に山に嵌まり出す。....
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この山に登るのは途中にある小無間小屋(無人)に泊まるのがよいでしょう。2回目のリベンジは山に復活したばかりの食山人氏(きつかったと存じますが)と、この小屋に泊まってついに登頂達成!

  ....大無間山(左)、長稜線の右が小無間山。 近くにある口坂本温泉はツルツルで絶対オススメ!....
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この山は井川湖(人造湖)の近くにあり、南アルプスでは深南部(交通も不便)と呼ばれる地域です。
殆ど人が入ってこない静謐な山、苔が蒸した岩・木も多く深い南アルプスの雰囲気が味わえます。




★「池口岳」(2392m)

光岳南部以降を南アルプス「深南部」と称しますが、ますます交通アクセスは不便で登山困難の山「池口岳」が鎮座しています。登山口は長野南部・天竜北部の秘境から入ります。往復で12時間かかりますが、途中に避難小屋も水場もない・・。テントと水を担いで登るしかありません。(苦~)


           ....08年9月:南アルプ゚ス深南部の秘峰「池口岳」(双耳峰で形のいい山).....
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この山はマツさんと08年9月に登りました。テント(初めて購入)と水4ℓを持ちザックの重さは18kg
好いコンディション時期だったので助かりましたが、蒸し暑い夏であれば確実にへばったことでしょう。
上記に掲載した「光岳」の写真はここから撮ったもの。光岳を南側から望めたことに感激しました。

    ....08年9月:「池口岳」を登る途中の「ザラ薙平」、この登山で初めてマイテントを購入.....c0119160_2027269.jpg







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★「笊ヶ岳」(2392m)

   .... (左)静寂なる南アルプス遠景(08年9月)  (右)笊ヶ岳から見た赤石岳(01年9月)....
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この山も200名山ですが遠くて渋い孤高の山、アプローチが非常に長くテント泊が必要となる難関。
今から7年半前の秋に、食山人氏・Y木氏と山梨県早川町の奥にある「雨畑湖」から入りました。

       ....01年9月:南ア最難関の一つ「笊ケ岳」(双耳峰)、テントの中から富士山を仰ぐ。....c0119160_21141281.jpg





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秋の稜線上でのテント泊。星空・放射冷却で外気はどんどん冷え込み、まんじりともせず夜明けを迎えてしまいました。しかし眼前に鎮座する富士山(見下ろす錯覚)の黎明絶景は大感動~!


      ....01年9月:笊ヶ岳で張ったテントから見た富士黎明(寒かったけど、大絶景!)....
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そして頂上(この山も双耳峰)に立った時の「南アルプスの大絶景」は言葉に言い尽くせない程のパノラマ・・!南ア北部から南部までの名峰が全て見える!まさに天然の大展望台でした!


...「笊ケ岳」展望は超一級!(写真4枚合成:食山氏提供)←南ア連峰全てを俯瞰!(01年9月)....c0119160_21202259.jpgc0119160_21204582.jpg

その大絶景はカメラ・ファインダーでは収めきれず、上記4枚の写真をつなぎ合わせて掲載します。
でも笊ケ岳は仮に200名山ブームが来ても、全く意にかけずその静寂・孤高ぶりを保つことでしょう。




★おわりに

北アルプスは男性的で険しく岩塊のイメージ、それに対して南アルプスは山容が雄大で女性的包容力と原始の雰囲気を持ちます。(全体論だけど・・) 険しい山がオンパレードの北アルプスですが、交通の便や山小屋施設が充実なので、縦走し易さは圧倒的に北アルプスに軍配が上がります。

          .....冬の南アルプス中南部名峰・大展望!(99年12月:安倍奥の十枚山より).....c0119160_21403495.jpg
南アルプス北部は比較的交通アクセスがいいですが(関西の人は不便かも)、南部は静岡市奥から入り「東海フォレスト」の私有地でもあることから非常に不便・・。さらに登っても個々の山が非常に大きいため、ド~ンと登ってド~ンと下る・・。非常に疲れます。難関の山が多い理由がお判りでしょう。


      .....白雪の最南部・名峰群、このパノラマには感激した。(99年12月:十枚山より).....c0119160_21431099.jpg

そんな難関・秘境大山脈ですが、静岡市は本当に南アルプスが間近な街なんだなあと思いました。3年間の静岡勤務時代は、大いに地の利を生かせて殆どの名峰を登ることができました。
未踏の2山を残しているのでまた南アを訪れる予定ですが、再びあの雰囲気を味わってみたい。

                                                      おわり


    ....南アルプス連峰(南部)の地図(左)  クリックで地図拡大表示: 南ア概念図(右)....c0119160_2134481.jpgc0119160_21343084.gif

  by rollingwest | 2009-02-22 15:07 | 山紀行・名峰レビュー | Comments(28)

高山植物レビュー(その2):奥深き北アルプスの中で出会った花々 


      [2006年8月20~24日:北アルプス裏銀座・赤牛岳コースより]  


いやあ~、本当に底冷えするような厳しい寒さが続く毎日ですね~!(08年1月19日公開UP)
1月19日、旭川では▲34.6℃まで気温が下がったそうです。5ケ月前の日本列島では、熊谷・多治見で史上最高気温40.9℃を記録し猛暑に喘いでいたというのに・・・(その気温差なんと75度!)
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気分転換に夏の北アルプスで咲き誇っていた可憐な花々を紹介しましょう。寒いの々飛んでけ~!


雄大な北ア裏銀座縦走路(遠くに槍・穂高)                 水晶岳から赤牛岳を望む
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                    クリックすると拡大写真表示



ローリングウエスト山紀行(02-06)その3 「北アルプス奥深き山々を訪ねて」
           ↑このリンクの一番下の部分に山紀行文が掲載されています。


2年前の夏、食山人さん・Y木氏と北アルプス裏銀座の奥深いコースを縦走しました。日本で最もアプローチが長い赤牛岳を入れた行程だったので、学生時代以来となる4泊5日の長~い山旅でした。
(日本三大急登「ブナ立尾根」から烏帽子・野口五郎・水晶・赤牛・鷲羽・三股・双六の名峰を踏破)



           ↓クリックするとスライドショーでご覧になれます。

 ミヤマダイモンジソウ(ユキノシタ科)       オオレイジンソウ(キンポウゲ科)     クルマユリ(ユリ科)
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深山大文字草:まさに大文字! 大伶人草:房状に伸びる花序  車百合:葉が茎に輪生から由来


   ベニイタドリ(タデ科)      イワギキヨウ(キキョウ科)     エゾシオガマ(ゴマノハグサ科)
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紅虎杖:名月草ともいう  岩桔梗:ホタルブクロと同属の多年草  蝦夷塩竃:花は上から見ると巴形



久々の長期間縦走。若い時との年齢の差は如何ともしがたく重い荷物を持ってきた小生はヘトヘトになり厳しい苦行登山となりました。(軽装のお二方は実に元気、相当に遅れて実質単独行状態)
疲れ切った山歩きの中で、心を和ませ疲れを癒してくれたのはやはり美しい山の花々たちでした。



           ↓クリックするとスライドショーでご覧になれます。

      イワツメクサ(ナデシコ科)      シモツケソウ(バラ科)    ミヤマトリカブト(キンポウゲ科)c0119160_18382251.jpgc0119160_18383492.jpgc0119160_18384788.jpg
岩爪草:10枚に見えるが5枚花弁   下野草:花がシモツケの木に似る   深山鳥兜:毒草で有名


ハクサンフウロ(フクロソウ科)       チングルマ(現役) (バラ科)  チングルマ(老齢・花枯れ)c0119160_18402359.jpgc0119160_18403749.jpg
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白山風露:5裂の花には毛がある   稚児車:名の由来は枯花が稚児用の風車に似ているため



お盆過ぎの北アルプスといえば例年高山植物は殆ど終わりなのですがこの年は違っていました。
とにかくこの年は春まで残雪が異常に多く、季節が1ケ月遅れ気味だったので、盛夏の花シーズンにばっちり恵まれ、百花繚乱のお花畑を存分に楽しむことができたのです。実に素晴らしかった!



           ↓クリックするとスライドショーでご覧になれます。

タカネウスユキソウ(キク科)     ベニジャコウソウ(シソ科)    イワカガミ(イワウメ科)
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高嶺薄雪草:ヘラ状の茎葉    紅麝香草:香料に似た芳香?    岩鏡:花の光沢が鏡を連想


    ヤマハハコ(キク科)        ハナニガナ(キク科)        アオノツガザクラ(ツツジ科)
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山母子:山に生える母子草     花苦菜:日当りよい山地に咲く   青の栂桜:壷状の花が咲く



途中にはいくつかのお花畑があり、高山植物たちが短い夏を惜しみ、競うように花を咲かせていました。花の名前は詳しくないので、とにかくその場でデジカメ写真を撮り捲り、あとでジックリと調べて見ますが、いろいろな種類があり同種でも微妙に名前が違ってなかなか覚えられませんね~。



           ↓クリックするとスライドショーでご覧になれます。

    タマアジサイ(アジサイ科)    ハクサンチドリ(ラン科)    モミジカラマツ(キンポウゲ科)
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玉紫陽花:ガクが花弁に見える   白山千鳥:ランの如く高貴   紅葉唐松:葉に鋭い鋸歯あり


ヒメヨツバシオガマ(ゴマノハグサ科)   ヒナコゴメグサ(ゴマノハグサ科)       コマクサ(ケシ科)  
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姫四葉塩竃:葉が四輪生 姫小米草:二唇形で下花が大きい 駒草:高山植物の女王と呼ばれる



この縦走では、遥かなる水晶・赤牛岳・鷲羽岳の頂上に立ち、憧れだった秘境の「鷲羽池」を訪れることができて実に印象深い山旅でした。今年の夏は食山人らと再び北アルプス5泊6日の山旅を計画しています。(立山・薬師岳・雲の平・高天ヶ原温泉、こんな長い行程は初経験なのですが。)


             クリックすると写真が拡大表示されます。
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憧れの秘境「鷲羽池」にて                  この世のものと思えぬ程美しかった「鏡池」



今年の夏の北アルプス大縦走はへばらないように用意周到で挑戦したいと思っていますが、再び美しい高山植物たちに会え、心身ともに癒してもらうことを期待して夏を迎えることにしましょう。
寒さが続きますが、皆さん風邪など召されぬように。(暑すぎるのも寒すぎるのも勘弁じゃ~!)


                                                      おわり


                                  高山植物レビュー(その1:尾瀬・鳥甲山)
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PS: 今回掲載写真の一部は食山人さんからの送付CD写真からも数枚抜粋させて頂きました。(御礼)

  by rollingwest | 2008-01-19 18:07 | Comments(18)

高山植物レビュー(2005年:山で出会った花々)


高山植物レビュー第1回は、2005年の晩夏での「尾瀬」、秋の「鳥甲山」に登った時に出会った花を紹介いたします。 \(^_^ )( ^_^)/ 



★尾瀬晩夏(2005年8月21-23日)
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食山人さん・Y木さんと3人で「至仏山」~「尾瀬ケ原」~「燧ケ岳」を歩いた時に出会った花々です。
尾瀬といえば、ミズバショウやニッコウキスゲなど夏の花のイメージが強いですが、晩夏の花々も結構種類が多かったのでビックリしました。
人の数もまばらでこの季節に尾瀬を訪れるのも悪くありません。(ゆったり散策可能)

※青文字リンク↓をクリックすると花々がスライドショー(クローズアップ)で登場してきます。
スライドショー画像:( 2005年晩夏・尾瀬の花々)←クリックどうぞ!



  ↓ヒメシャジン(キキョウ科)    ↓コオニユリ(ユリ科)     ↓サワギキョウ(キキョウ科)
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姫沙参:花の先が5つに裂ける。 小鬼百合:香りが強く根は食用。 沢桔梗:可憐だが毒がある。


  ↓タムラソウ(キク科)   ↓ヒツジグサ(スイレン科)  ↓ミズギク(キク科)
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田村草:アザミの様だが菊。未草:未の刻(14時)に花が咲く。水菊:山の湿原に群生する多年草


★鳥甲山(2005年9月17日)
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新潟・長野の県境に、想像を越える豪雪地帯「秋山郷」があります。
この村は、2005-06豪雪の時には交通が寸断され孤立化してしまいました。
江戸時代の文人鈴木牧之(「北越雪譜」の著者で有名)が「秋山紀行」で紹介して、初めて世に人に知られた秘境村なのです。
   
鳥甲山(とりかぶとやま:2,038m)は、その「秋山郷」を見守るように屹立する峻険な山です。
Fツアーの仲間たちと登りましたが、麓には「小赤沢温泉」という真っ赤な鉄分温泉があり印象的でした。花はかなり終わりに近かったですが、その時に出会った高山植物をご覧下さい。

※青文字リンク↓をクリックすると花々がスライドショー(クローズアップ)で登場してきます。
スライドショー画像:(2005年秋・鳥甲山の花々)←クリックどうぞ!
 


     ↓ツリフネソウ(ツリフネソウ科)          ↓マツムシソウ(マツムシソウ科)c0119160_1414868.jpgc0119160_14142576.jpg
釣舟草:ポウセンカの仲間、正に舟を釣っている様。 松虫草:松虫鳴く初秋に咲くのでこの名がある?


   ↓オヤマリンドウ(リンドウ科)         ↓キツリフネソウ(ツリフネソウ科)c0119160_14155512.jpg
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御山竜胆:花が殆ど開かず蕾の様な花。 黄釣舟草:身が熟すと種を強く弾き飛ばす(左上同種) 

↓鳥甲山・尾瀬の山紀行はコチラ(上から2-3番目を参照)
「ローリングウエスト山紀行」1
 

 

  by rollingwest | 2007-08-31 13:41 | Comments(7)

<2007年8月4日>山紀行・名峰レビュー:「富士山」(その1)

★プロローグ

山紀行・名峰レビューの第1回は日本一の名山、「霊峰富士」です。 
やはりまず初めは、この素晴らしい日本の最高峰(3,776m=ミナナロウ)・世界に誇る「富士山」を差し置いて名峰紹介はスタートできません。(世の中の万人が認めるところでしょう。)   
               
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                .....葛飾北斎・富嶽三十六景「凱風快晴」.....


南アルプス・八ヶ岳・奥秩父など関東甲信や駿河の山々を歩くとき、最大のランドマーク、モニュメントとして必ず目に入ってくるのは「霊峰富士」です。小生があらためて「不二の山」を語るのもおこがましいのですが、富士周辺に広がる素晴らしい自然・風景・地学・歴史等を紹介し、最近のトピックスなども交えながら、「自分にとっての富士山」をレビュー・考察してみたいと思います。

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(秀麗な姿への感動、畏怖・尊敬と憧れ、心癒しに対する感謝、そして親しみを込めて・・・・)


         (1998年11月):奥秩父の盟主「金峰山」「瑞牆山」より
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........やはり黎明・暁光が一番美しく似合う山は富士山に勝るものはない。
       孤高であること、そして秀麗・優美なシルエットが景色の構図に映えるからだ。.....




★富士は日本一の山


日本の3,000m以上の山は14座ですが、2位北岳から14位聖岳までの標高は3,000~3,200mのレンジに収まることから、富士山の高さ(3,776m)はまさに「ダントツの1位」(7馬身の差)です。
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最高峰という事実もさることながら、感動を呼び起こすその「秀麗なる姿」は世界の中でも比類なき至宝でありましょう。静岡・山梨に広大な裾野を広げた独立円錐形の優美なプロポーション、まさに「八面玲瓏の美しさ」は日本人の心のふるさと・誇りにふさわしいものです。        


(1999年10月):Y木氏と南アルプス「赤石・荒川三山」を縦走した時に遭遇した富士の雲海大展望....
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..........↑大雲海の遠景富士パノラマ、まるでオホーツク海に浮かぶ利尻富士のようだ。..............




★静岡時代


静岡に住んでいた3年間(1999-2001年)は、生涯の中で一番山に嵌まっていた時期でした。
今数えてみると3年間で36回も行っており、食山人氏・Y木氏とのトリオが結成されたのもこの頃。当時3人とも静岡県在住で、1台の車に乗り合わせ夜中に出発しては、南アルプスや富士周辺の山を機動的に歩き回ったものです。
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静岡は、山を愛する者にとっても実に住みやすく素晴らしい所です。その理由は、山への交通アクセスが容易であり、渋滞が少ないこと、年間の晴天率が日本一高いこと、冬は暖かくトレッキング活動がしやすい・・等々があります。しかし最大の評価ポイントは「美しい富士山を毎日見ることができる」ということではないでしょうか。


     (2000年7月):「聖岳」より、南アルプスから望む「朧ろ富士」の遠景美
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............暁光に映えて、雲との調和で水墨画のようになる時の富士山が一番美しい............


静岡市は、冬でも暖かく天気がいい日が多いし食べ物は美味しい・・。老後に住むには最高の場所かも・・。徳川家康が隠居後に当地(駿府城)を選んだのも実に納得します。
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太平洋側気候は冬の日・西高東低気圧配置になると青空晴天に恵まれますが、北西風が強く寒くなるのが通常。しかし静岡市の場合、背後の南アルプスが風除けの屏風の役割を担い、強風があまり吹かずポカポカとして、冬でも郊外活動はあまり苦になりません。むしろ静岡では、パノラマ日確率が圧倒的に高い冬こそが近郊低山ハイキングに最適な時期といえます。


 (1999年12月):静岡市内を俯瞰する「満観峰」(日本坂トンネルの脇)に家族登山時の富士山
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..............↑静岡在住時代は、毎日素晴らしい富士山を眺望できて、本当に心が癒された...............


東海道の難所「宇津谷峠」に近い「満観峰」から見る富士山の光景はおすすめスポットの1つ。赴任1年目の冬に見た、「西伊豆」と「駿河湾」とが一体となった「裾野富士の素晴らしい屏風絵」の光景は関東からの富士に見慣れた人には新鮮でしょう。その雄大な広がりをご覧あれ。

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(1999年12月):「満観峰」から望む「富士秀峰」と「駿河湾」と「西伊豆半島」のパノラマ」...↑富士山右裾野から西伊豆先端まで延びる駿河湾の広がりは写真を貼り合さないと全景表現できない...




★清水の富士


  ♪「旅行けば~、駿河の道に茶の香り~♪」
次郎長親分や東海道五十三次で有名な「清水」(現:静岡市に合併)は、さらに富士山が美しく見える街。小高い茶畑の丘や「日本平」展望台など富士山のビューポイントは市内に沢山あります。
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その中でも羽衣伝説で有名な「三保の松原」からの富士は、まさに卓越!海越しに見える富士のアングルは感動的、何度行っても飽きない光景でした。一度訪れてみることをお奨めします。


(1999年11月):清水(現・静岡市)の「日本平」より展望→「三保の松原」で癒しの富士を楽しむ。c0119160_2130494.jpgc0119160_1656126.jpg
 ............↑ 次郎長親分・ちびまる子ちゃん・天女の羽衣伝説などで有名な「清水の富士」. ............... 





★東海道五十三次:由比「薩埵峠」


もう一ヶ所、「駿河湾越しの富士が望める絶景」ポイントの穴場をご紹介いたしましょう。
桜海老で有名な「由比港」の山沿いにある「薩埵峠」です。(由比は幕府反乱の由比正雪の生地)
ここから望む駿河湾越しの富士山風景は、安藤広重が描いた浮世絵「東海道五十三次」に描かれていますが、当時の絵と同じ風景が今も見られるのは唯一この場所だけと云われます。
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この峠は断崖絶壁が海まで迫っており、「日本交通の大動脈」(東海道新幹線・国道1号線・東名高速)が集中的に通過しています。この付近に大災害が発生すれば、東西を結ぶ交通経路は一挙に寸断されてしまい日本経済に与える打撃は測りしれないでしょう。


しかもここは将来憂慮される「東海大地震」発生源エリアであり考えると実に恐ろしいことなのです。
これを回避するために、山中にトンネル貫通させる「第2東名高速」が現在建設中ですが「無駄な道路建設反対」と賛否両論があります。どちらが正解なのかはわかりませんが、地震災害に襲われる日本列島の宿命・リスクは実に深刻!何らかの対策は必要なのではないでしょうか。


(2000年3月):東海道五十三次の難所:由比「薩埵峠」に登る。浮世絵描写の富士絶景の実物比較c0119160_1743999.jpgc0119160_2101181.jpg
.........↑安藤広重の浮世絵での「薩埵峠」.......実物風景↑駿河湾の由比港サクラエビで有名.....


ここは五十三次路では最大の難所として「親知らず・子知らず」とも呼ばれており、断崖から駿河湾に落ち込む傾斜は急峻で「駿河トラフ」という深い海の谷を形成しているのです。




★日本の大断層フォッサマグナと富士


皆さん、何か気づいたことはありませんか・・・?そう、同じような場所が日本海側にもあります。
新潟・富山県境にある「親不知・子不知」の断崖絶壁・難所です。この場所は、北アルプスの山脈が日本海まで落ち込んでいるところであり、「フォッサマグナ」(糸魚川―静岡構造線)とも呼ばれる日本最大の地溝帯(プレート境界)です。

最近日本海側に地震災害が多いことが気になりますが、この大断層は日本列島最大のアキレス腱。静岡側プレートは、富士川沿い地層や「薩埵峠」が太平洋側に落ち込んでおりここを境に東日本と西日本の山岳地質構造が異なるといわれます。
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小生の勝手な思い込みかもしれませんが伊豆半島と能登半島は相互逆さの対象形に見えます。
伊豆半島の根っこには霊峰「富士山」が聳えているように、能登半島の根っこには富士と並ぶ霊峰「白山」(2,702m)が存在しています。
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フォッサマグナを分水嶺とする長大な北・中央・南アルプスの連峰は、太古の海底が盛り上がって形成された(北アメリカプレートとユーラシアプレートが押し合ってできた)ものですが、富士山・伊豆半島および白山・能登半島の地図が上下対象形なのも地球規模の造山運動の褶曲によってできたシンメトリックな地形なのではないでしょうか。
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2つの半島には「駿河湾」と「富山湾」という深海に急落する地形の海を有しており、それぞれ「桜エビ」と「ホタルイカ」という独特な深海生物や大型の魚介類が特産として獲れるのも共通です。
(深海に落ち込む海底断層から栄養豊富な深層水やプランクトンが湧き上がっているのでしょう。)


(2001年5月):西伊豆、駿河湾越しに見る富士。(左)戸田港より(中)井田海岸より(右)大瀬崎よりc0119160_1783178.jpgc0119160_1784861.jpgc0119160_17431355.jpg

またフォッサマグナを境に東西の電力HZがここで変わります。東日本と西日本の文化も当境界線で変わるとも云われます。確かに、プレートラインが造った断崖絶壁は物理的に人間の移動・交流も阻むわけで、東西文化の分水嶺が出来ることも必然的かも・・。 




★富士五湖の風景


 富士五湖は、「山中湖」「河口湖」「本栖湖」「精進湖」「西湖」ですが、静岡在住時代は「本栖湖」「精進湖」を見る機会が圧倒的に多かったような気がします。静岡から山梨・長野方面の登山に向かうときは、「精進湖道路」を北上経由して甲府ICから中央高速に乗ることが直近ルートでなので、この2つの湖畔風景をよく楽しんだものだ。


........↓静岡時代、甲信方面への登山で「本栖湖」と「精進湖」の抜け道ルートをよく通ったものだ.....c0119160_2115884.jpgc0119160_188044.jpg
.....↑.旧:五千円札デザインに使われた「本栖湖富士」....↑本栖湖畔は人の影なく静寂な光景.......


首都圏から見れば「山中湖」「河口湖」が圧倒的にメジャー観光地であり、残り3つの湖はあまり注目されない静寂地。しかし、そのマイナーな雰囲気が実にいいのです。旧五千円札のデザインとなった「本栖湖富士」や「精進湖の逆さ富士」の写真を見て下さい。まさにクロウト好みの「秘められた日本の絶景」ではないでしょうか!「ダイヤモンド富士」で有名な「田貫湖」もお忘れなく!


.....↓「精進湖からの逆さ富士」....
c0119160_18933100.jpgc0119160_18133252.jpg..... ←「ダイヤモンド富士」、田貫湖や朝霧高原には多くのカメラマンがシャッターチャンスを待ち構える.....

富士五湖の生い立ちを調べると、太古は1つの大きな湖だったようですが、平安時代の大噴火で発生した溶岩流が富士の伏流水をそれぞれの場所で堰き止めて5つの湖に分れたとのこと。
「本栖湖」「精進湖」「西湖」は地下水源が一緒で、実質的には湖底がつながった1つの湖です。それぞれは兄弟湖の位置づけであり、3湖の水位は常に同じレベルで保たれております。




★青木ケ原樹海と氷穴群


「青木ケ原の樹海」。自殺者や心霊スポットで有名な場所であり、森林の中に迷い込むと磁場が狂っているため、なかなか外に出てこられないと云います。また近くには、「富岳氷穴」「鳴沢氷穴」と呼ばれる地下洞穴が点在しており、この内部は大ツララや天然氷柱が沢山ある観光スポット。


....↓自殺者で有名な「富士樹海」、平安の「溶岩穴」から成り↓近くに「富岳・鳴沢氷穴」がある。....c0119160_18252572.jpgc0119160_21152934.jpgc0119160_182623.jpg
           .....あれ!?富士山の脇にサイ!そう、ここは「富士サファリパーク」↑なのでした。
                          富士山が見える広大な動物園、結構~楽しいよ。.....☆


この生い立ちも「溶岩流」がキーワードなのです。平安時代「貞観の大噴火」で流出した「青木ケ原溶岩流」が湖を堰き止め、固まった溶岩の上に森林が生い茂った姿が今の富士樹海であり、溶岩の隙間にできた穴が「富岳・鳴沢氷穴」なのです。富士五湖・樹海・氷穴、これらは全て1,000年前の平安大噴火が共通ルーツだったんですね。




★宝永の大噴火


  (2001年12月):「茅ケ岳」(山梨韮崎近く)で食山人さんと見た富士山(まさに左右対称の秀峰)
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..... 「茅ケ岳」は深田久弥(日本百名山著者)が没した山、晴天率が高く富士山の展望が抜群.....



八面玲瓏(=どこから見ても均整がとれて美しい)の言葉は富士山のためにあるようなものですが、富士も完璧な円錐形ではない「あばたも笑窪」の一面をもっていることをご存知でしょうか?
南の方から富士山を見るとなだらかな裾野が一部「いかり肩」のようになっています。
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これをよく見ると富士山裾野にでっかい大穴があることがわかりますが、これが「宝永火口」です。
富士山の目の前に聳える「愛鷹山」(あしたかやま)にも何度か登りましたが、ここから見るとその穴の大きさにはあらためて驚かされます。いや~エクボどころじゃ、ありません・・!


  (2000年11月):「愛鷹・越前岳」へ家族登山  (2002年1月):食山人さんと「愛鷹連峰」縦走c0119160_215161.jpgc0119160_18514774.jpg
....目前には遮るものなく裾野が大きく広がる↑宝永火口はこんな大きな穴なのかと改めて驚く。....  


宝永火口は1707年江戸時代に起きた大噴火時に出現、当時の日本はまさに大災害パニックだったようです。マグニチュード8.6の史上最大の「宝永地震」が発生、その被害は東海道・紀伊・四国に及び、家屋倒壊・津波で死者は2万人以上であったとのこと。その49日後に富士山大噴火が発生、山麓一帯の村々は焼き尽くされ、江戸の街も火山灰が降って昼間でも暗くなり、市民は呼吸器疾患で苦しめられたと史実記載されています。(史実の三大噴火=延暦・貞観・宝永の噴火)
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東海大地震が近日中に来るといわれて3数十年ですが、幸いなことに関東大震災級の大地震はまだ関東には起きていません。富士山が噴火するようなことになれば、どんな地獄絵図になるのでしょうか?想像するのも恐ろしいばかりですが、火山・地震大国の日本にはこれを避けられない運命にあることを意識しなければなりません。(でもやはりその日は来てほしくない・・・)

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....↑1707年江戸大噴火で出来た宝永火口(左)...富士西側斜面V字崩壊部が「大沢崩れ」↑(右)....



★大沢崩れ


もうひとつ富士山シルエットに影響・変化が起きているところは、西側斜面の「大沢崩れ」です。
西側斜面は最も急傾斜となっており、厳しい気象・地質条件のもとで岩石崩壊が著しい環境になっています。

冬に吹きつける強烈な西風・大規模な雪崩発生・気温変化や風雪で岩石は毎日侵食されており、少しでも落石崩壊が起きれば急斜面・切り立った崖などでさらに誘発、崩壊規模はどんどん拡大する構造になっています。(毎年10tダンプ3万台分の土砂が流出しているとのこと)
崩壊の長い年月の積み重ねは、西側斜面に長大なV字谷を彫刻し無残な姿を晒しているのです。
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富士山の頂上周辺部の形も、見る場所・角度によって微妙に違うんだな・・と改めて認識しました。
我々が描く富士の姿は、通常「台形」で上部は「平面」です。でも富士宮から見る富士の姿は、頂上「剣が峰」が真正面にあるため「エジプトのピラミッド」の様に頂点をもつ「三角形」に見えます。
南アルプスから見える富士は、何と両脇に角を生やした「鬼の頭」の形だと知りビックリしました。
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★富士山頂はまさに月の世界!(月には行ったことないけど・・・)


.....↓富士山頂上は月世界の様な荒廃かつ雄大な噴火口光景、「お鉢めぐり」として周遊できる.....
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.....山頂「剣ケ峰」気象レーダー。1999年に35年間の任務を終え、今は富士吉田市の観光施設↑.....

 
1998年7月富士山に生まれて初めて登りましたが、噴火口の大きさ・赤茶けた岩峰の荒涼風景を見て圧倒されました。この火口をぐるり一周することを「お鉢めぐり」といい、歩行距離は3キロ、1時間半かかります。ひときわ高いピラミッドピークが見えますが、ここが日本最高点3776m「剣が峰」。
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「剣が峰」にはかつて「気象庁レーダードーム」がありました。気象衛星以前はこのレーダーが日本上空の雲の動きを把握していましたが、1999年に役目を終え現在は富士吉田にある展示施設としてその歴史を伝え続けています。(そういえばプロジェクトX第1回は富士山レーダー建築物語でした。)
摺り鉢火口を回るので「お鉢めぐり」だと思ったら、ルーツは八つの峰を巡る「お八巡り」らしい・・・。




★夏富士と冬富士


             (2001年2月):冬の朝霧「毛無山」に単独登山
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.....↑眼下に見渡す斑模様の雪原は乳牛もいる朝霧高原、ハングライダースポットでもある。.....


夏の富士山は家族連れなどで賑わい、ご来光登山ではヘッドランプの行列が続く光景が見られます。しかし冬の富士山は、風と寒に晒された過酷な地獄世界です。(経験したことはありませんが・・)
冬のジェット気流・猛烈に強い季節風が富士山に直接吹きつけ、斜面はカチカチのアイスバーン
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富士山での遭難事故は「滑落」がほとんどの原因だといいます。一旦転倒すれば、強い風に吹き飛ばされ一挙に何百mと斜面を滑落してしまい身を止める事は非常に難しいでしょう。冬山に挑戦する人はまず富士山の雪上訓練から始めます。それほどに冬の富士山は危険なところなのです。
でもやはり・・富士の姿は冬の姿が一番美しい!冠雪した富士でないとやはり絵にはなりません。 
 
 
(2002年3月):食山人さんと山梨身延の「七面山」の登山時、敬慎院山門から見た冬の額縁富士c0119160_2173866.jpgc0119160_19172957.jpg
.....↑残雪深き敬慎院山門、富士山が突然現われ大感動!....↑秋の山門ではこのように見える.....



↓  「山紀行・名峰レビュー:「富士山」(その2)  に続く。

  by rollingwest | 2007-08-03 21:43 | 山紀行・名峰レビュー | Comments(8)

<2007年8月4日>山紀行・名峰レビュー:「富士山」(その2)

                                 ↓ 名峰レビュー「富士山」(その1)より続く


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★火の山:富士


吉田の火祭り」。毎年8月26日北口本宮富士浅間神社で行われるこの祭りとともに、富士山夏山シーズン(7月1日~8月31日)は終わりを告げます。鬱蒼と茂る杉木立の中にあるこの神社は、富士山大噴火を恐れる人心を静めるため1615年建立、火山鎮護の神を祀っているとのことです。
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江戸時代には「富士講」という富士信仰組織が広まり、白装束・白鉢巻姿でこの神社から頂上まで「懺悔懺悔六根清浄~」と唱和しながら登っていったそうです。この道のりが「吉田登山口」です。


 (2001年5月):北口本宮・富士浅間(せんげん)神社。「御正体山」の帰りに富士吉田の杜を訪問
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.........火山の神を鎮める「吉田の火祭り」で有名↑神社の祭りともにと富士夏山シーズンも終わる。......さすが多くの信仰を集めた由緒ある神社、古式ゆかしい風格ある社殿で威厳・霊気を感じた。......


富士浅間(せんげん)神社は、静岡市や富士宮市にも立派な古式社殿をもった神社がありますが、かねてから「なぜ浅間という名前なんだろう・・?」と漠然に思っていました。
今回よく調べてみると「あさま」という言葉は「火山」を意味する古語なのだそうです。
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な~るほど、富士は古代の人から阿蘇山などと同様、「火の山」として畏怖崇拝されていたのか・・!
「群馬にある浅間山は火山そのもの」という意味だったんですね!またもや勉強になりました・・・。
もしかして「あさま」の語源は「あそやま=阿蘇山」かも・・・。(意外と当たってたりしていて・・・)





★水の恵み、湧水の里

火の山・富士山が持つもう一方の顔は「名水」の生みの親・ルーツの山であることです。
富士山周辺には、名水が湧き出ている素晴らしいスポットがあちらこちらにあります。
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有名な所としては白糸の滝(富士宮市)・忍野八海(忍野村)・柿田川(清水町)・浅間大社湧玉池
(富士宮市)等があげられるでしょう。清水町(鰻が旨い)にお住まいの食山人さんが実に羨ましい!


.....華麗なる「白糸の滝」↓.....これら名水スポットには各2度訪ねた。..... 「忍野八海」↓湧水の里..... 
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........↑富士伏流水が幾筋もの滝となる絶景......素朴な村と富士の景色は実に素晴らしい↑......  
     

これら湧き水は「富士の伏流水」とよばれています。富士山に積もった大量の雪解け水が溶岩地質に浸み込み、数十年~百年の長い間何度も濾過が繰り返された後に、地表に湧き上がってきているのです。その透明度は素晴らしく、エメラルドグリーンの深い水底も覗き見ることができます。


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......←忍野八海から湧き出る井戸底は、神秘的に深くエメラルドグリーンに輝く....


←深く蒼い水に映る茅葺き屋根の家は実に癒される風景.....


富士周辺は製紙工場等の工業地帯も多く存在しますが、豊富な工業用水が得られるからこそ成り立っています。前にも述べましたが、富士山の地下は無数の溶岩トンネルが存在します。
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富士山全体が巨大な水がめとなっており、1日あたり500万トン以上の水が湧き出ているとのこと。
この水はバナジウム等のミネラルが豊富で健康にもよく、飲み続けると長生きできるようですよ! 


     「柿田川湧水」、(透明度と素晴らしい清流光景はなんと国道1号沿線にあるのだ。)c0119160_2285537.jpgc0119160_2294491.jpg

富士山と湧き水や清流風景は実によくマッチしています。忍野八海の素朴な村風景や川の清流・滝の名所には是非とも一度訪れてみてください。マイナスイオンも溢れており、美しい景色と水の音を聞きながら水辺を逍遥すれば心身とも癒されてリフレッシュできることは間違いありません。





★南アルプス・中央アルプスからの富士絶景


前述の通り、静岡在住時は本当によく山に行きました。南アルプスだけでなく、富士周辺を囲む山々(毛無・天子・石割・御正体・三ツ峠等)、静岡安部奥(十枚・真富士・山伏)や駿河近隣の山、沼津アルプス・愛鷹山、身延の山(七面・櫛形)、中央沿線(茅ケ岳・乾徳)など、地の利を生かして毎月のように山に嵌りまくっていたものです。あのよき時代が本当に懐かしく思い出されます。


(2001年7月):南アルプス「上河内岳」から見た早朝の雲海富士(まさに墨汁画の世界だった)
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.....食山人さんと大縦走した南アルプス深南部↑(茶臼・上河内・光岳)は今でも思い出深い。.....


南アルプスや中央アルプスの名峰の間から見える「遠景富士山」は墨絵のような姿でいつも感動させてくれます。食山人さんやY木さんと歩いた南アルプスの中南部(赤石・塩見・聖・上河内・光)や中央アルプスから見た「黎明や雲海に浮かぶ富士の絶景」は今も忘れることができません。
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富士・南アルプス全景が一度に見渡せる「笊ケ岳」という山も本当に素晴らしくお奨めの穴場です。
但しこの山は途中テント泊をしなければならず頂上を極めるには相当長いアプローチが必要です。


(2001年9月):食山人さん・Y木氏と「笊ケ岳」へ挑戦時のパノラマ、テントから見た富士山の夜明け
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........「笊ケ岳」(2,629m)は南アルプスを北部から南部まで全景が目の前で一望できる。「日本200名山」であるが、相当長い時間を歩くことから登るには厳しい山である。(後日レポート予定)............☆


「黎明の富士・ご来光の美しさ」は言葉で表現できない感動。「日の出で刻々と色を変えていく富士シルエットと空の背景色」「雲海に浮かぶ荘厳さ」「墨絵のように霞んでいく朧富士」。

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このようなパノラマ変化を眺望できる幸福感。これを味わうには、早朝時に稜線上や頂上にいることが必要となります。泊りがけの登山も体力的に年齢とともにきつくなってきましたがこのような光景を見たいという気持ちがあるからこそまた山中泊の縦走の旅に行ってしまいます。


(2001年10月):「中央アルプス檜尾避難小屋」から見た「南ア展望」、真ん中に光る山が「富士山」
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.....中央アルプス(木曽駒~空木岳)↑北岳(左)から赤石岳(右)を全て見渡すことができた。......




★富士はやはり見る山・・?

静岡時代、このように夢中になっていた動機・パワーの源泉は一体何だったのでしょう・・?
名山のピーク征服意欲・自然満喫・リフレッシュ・自己挑戦もさることながら、やはり「美しい富士の姿をいろいろな所から見てみたい!」という富士山への憧憬・期待感があったからだと思います。
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山仲間の食山人さんは今も毎月3回以上のペースで登山を続けており、「もはや富士山周辺の山で登ってない所はもうないのでは・・?」と感服するばかりです。 (スゴイ!脱帽!)m(_ _)m
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       (2006年5月):南アルプス鳳凰山(Fツアー)から見た黎明富士
.....「暁光の雲海に浮かぶ富士」↑はまるで墨絵のようでず~っと見とれてしまった。.....
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その距離は近くても遠くても、それぞれにふさわしい背景が日本の随所々には沢山存在します。「富士山は、一定の距離をおいて遠くから俯瞰するのが素晴らしい・・!」
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青い海と松原の砂浜、南アルプスの深い峰々、大都会ビルの眺望レストラン、光り輝く湧水・清流、静謐な湖、いろいろな所から秀麗な形を見せて人々の心を癒してくれる日本一の山。
富士山はやはり見る山だなあ・・」とつくづく思います。





★地球温暖化と富士山

今年の富士山の残雪量は異常に多く、7月1日山開きに除雪が間に合わないと危惧されました。
意外かもしれませんが、これも「地球温暖化」の影響であると思われます。なぜなら暖かい冬ほど冬型西高東低型(寒波の時は乾燥強風)ではなくなり、雨の降りやすい気圧配置になります。その結果、標高が4千mに迫る富士山では雨は必然的に雪になって降雪量が多くなってしまうのです。
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富士山の植物限界は徐々に高度を上げており、遠い未来には山頂までが緑に覆われた山になるとも云われております。しかし恐ろしいことに、そのとき富士の美しい円錐形はもう見ることができないという危機説があるのです。富士山の美しいシルエットも永久凍土によって形造られており、地球温暖化の影響で将来はその形が一挙に崩れ去ってしまうということらしい・・。
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今、地球で永久凍土がどんどん溶け出し、ロシアでマンモスの子どもが掘り出されたり、北極海の氷やヒマラヤ氷河が毎日崩れ落ちています。想像もしたくない「不都合な真実」です。


     〈1999年10月):「黎明富士」と「日の出」の瞬間(南アルプスの「悪沢岳」より望む)
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....↑将来この美しい富士のシルエットが崩壊する日が来るなんて到底想像しがたいことだ。.....





★世界文化遺産への登録


07年2月7日、富士山がユネスコの「世界文化遺産」暫定リストにようやく登録されました。
本来「世界自然遺産」としての登録を目指すべきですが、山でのゴミ放置・し尿垂れ流し・山麓での産業廃棄物不法投棄・俗人的な開発・観光化等がネックとなりその道は阻まれ続けてきました。
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それならば・・と、富士山を取り巻く文化的要素(信仰・史跡・古道・周辺景観・文学芸術等)を世界にアピールすることで「文化遺産」としての正式登録を目指しているところです。
古くは「万葉集」「古今和歌集」等に詠われ、近世「浮世絵」にも描かれてきた文化・芸術的評価
日本三霊山(富士、白山、立山または御嶽)、山岳修験の頂点として崇められてきた霊峰不二
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その圧倒的存在から、多くの民衆から畏敬の念をもって慕われてきました。
これの歴史・文化の重みを鑑みれば、世界の「文化遺産」として認められないわけがありません。


5年以内の正式登録をめざし、静岡・山梨県や周辺自治体は景観の保存管理計画を策定、NPOや民間団体などと連携を図りながら、環境整備の地道な活動を積み重ねています。
(富士五湖周辺の観光業者は死活問題だと反対して、若干足並みが揃っていないようですが・・)
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ユネスコが登録数を抑制し始めていることや、国内の順番待ち(中尊寺・鎌倉・彦根城等が先行して登録)もあるので、正式認定が実現するまでにあと7~10年はかかるのかもしれません。 


     (2007年1月):御坂山塊から望んだ「霊峰不二」(Fツアー07新春登山にて)
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.........冠雪富士の秀麗な姿はまさに「新春富士」に相応しい。手前には西湖が見える。↑..... 
ローリングウエスト山紀行3
←Fツアー07新春登山


10年前、富士山に生まれて初めて登ったのですが、当時は殆どいい印象・思い出がありません。
酸素の薄い空気で高山病になった辛さ、山頂でのゴミの多さ、すごい人混みに本当にガッカリ、「富士山はやはり見る山なんだ・・。一度登ればもういいや・・・。」と思いました。

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しかしその後、登山者の環境に対する意識は大幅に向上し、ゴミは相当減ってきたようです。
また全ての山小屋はバイオトイレに変わり、環境面での整備も着々と進んでいます。
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今まで紹介してきたように富士山周辺にはこんなにも素晴らしい景観・名所・史跡があるのに世界から認められていないのは本当に不思議なことです。文化・自然の両方が認められた「複合遺産」としてユネスコ登録されるのが本来あるべき姿です。一刻も早くその日が実現するといいですね。






★エピローグ


.....冬晴れの日は、東京・横浜でも富士山は鮮明に見える。(横浜みなとみらいの夕暮れ富士).....
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.........↑高層ビルと富士山の夕映えコラボレーションは実に芸術的.....(ネット壁紙から拝借)........


新潟柏崎生まれの小生にとって、冬晴れの太平洋側気候や富士山風景は憧れの的でした。
「いつか日本一の山をじっくりと味わってみたい・・」(雪国育ちの方の共通の思いと察しますが・・)と思っていましたが、縁あって横浜や静岡に勤務する期間が長かったために、「日本一の富士山の魅力」を十分堪能する機会を人生の中で多く得られました。

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静岡時代は「美しい富士の姿を毎日見る」という経験が得られただけでなく、「富士遠景を擁く素晴らしい名所」を頻繁に訪れることができました。富士山の魅力は奥深く、まだその一端にしか触れていないのかもしれません。これから何回も「未体験の富士の感動」に遭遇できると信じています。


リンク:「秀麗富岳十二景」第14回展:優秀作品←(大月郷土資料館さんよりPR依頼を受け紹介)


         (1999年10月):「悪沢岳」より見た「遠く朧げなる富士絶景」
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今でも「富士山は、登るよりは見る山・・。霊峰を遠くから仰ぐ方が素晴らしい。」と思っていますが、
歳を重ねるごとに「もう一度富士山に登りたい!」との心境になる日が来るような気もします。
(その時は「北口本宮富士浅間神社」を出発して吉田登山ルートを苦しみながら登ってみたい!)
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そんな日を迎えるまでは、富士山をさらにいろいろな所から見て楽しみ、心を十分癒してもらうことといたしましょう・・・、憧憬感をじっくりと深めて挑戦への決意を醸成しておくことといたしましょう。

 

                                                    おわり

  by rollingwest | 2007-08-03 16:03 | 山紀行・名峰レビュー | Comments(10)

<2007年7月16日>ローリングウエスト山紀行・名峰・高山植物:レビュー(ご挨拶)


空梅雨と思われていたこの夏ですが、九州豪雨や7月としては観測史上最強の台風来襲もあり、鬱々とする日が続いていました。今日は台風一過、久々の陽光を迎えてやっと気分も晴ればれ!
あと1週間前後もすればいよいよ梅雨明けの時期を迎えると思います。本格的な盛夏到来です。
夏山シーズンも到来、今年もアルプスの峰々には美しい高山植物が咲き誇っていることでしょう。
昨年夏は北アルプスの奥深き山々(4泊5日)を訪ね歩きその魅力をたっぷりと味わっていました。

(参照)↓「北アルプス奥深き山々を訪ねて」(2006.8/20ー24)
ローリングウエスト山紀行3
・・・・この投稿記事の一番下の部分に「北アルプス紀行文」を掲載

          (2007年8月):北アルプス「鷲羽池」越しに見る名峰「槍ケ岳」
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ようやくこの7月からコルセットを外すことを許されて名実ともに大怪我から完全復活できましたが、登山への再デビューは、秋を迎えるまでまだご法度の身です。     ... (TоT) マダカヨ・・・。
それならば、「今まで自分が登ってきた山々をあらためてじっくりと振り返ってみるのもいいな・・。」と思い立ち、これまで体験した数々の山・その時印象に強く残った光景・山に咲く花々・エピソードを振り返り「山紀行・名峰・高山植物:レビュー」レポート記事を定期的に掲載させていただきます。

               (1998年7月):秋田の名峰:鳥海山
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....左の青ピラミッドは、日本海に浮かぶ影鳥海シルエット(F滝氏・Y崎氏・K泉氏達と縦走).... 


静岡・関西勤務時代(1999-2004)のアナログ(銀塩)写真の中から、今回お気に入りのものをスキャナーで取り込みデジタル化いたしました。(画質はやや落ちると思いますが、ご容赦ください。)
出来栄えのいい写真をピックアップしながら、その当時の心境・印象深い風景そして名峰の由来・歴史・花の紹介などをぽつりぽつり紹介いたしましょう。


第1回のレポートは、日本一の山「富士山」。そして遠景から見る絶景パノラマ、富士を背景とする癒しの風景、名所・スポットを紹介しながら、「霊峰不二」を考察・レビューしてみたいと思います。

      (1998年11月):奥秩父の盟主「金峰山」から雲海の黎明富士を望む。
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           近日公開予定・・・、  ☆+゜ヽ(^◇^◎)/お楽しみに~・・・!      

  by rollingwest | 2007-07-16 05:57 | 山紀行・名峰レビュー | Comments(3)